ブログ「日々整体」

自律神経は生物の根幹である

『人間の体には自律神経という部品がある』

多くの人がそう考えているのではないでしょうか。
人間の体は骨、肉、内蔵、血液、脳などの部品がたくさん集まって作られているものだと錯覚してしまっています。鋼の錬金術師というマンガでは、人間を構成する要素として、

「水35リットル、炭素20kg、アンモニア4リットル、リン800g、石灰1.5kg、塩分250g、硝石100g、硫黄80g、鉄5g、フッ素7.5kg、ケイ素3g、その他少量の元素。」

という説明があります。
これは嘘ではなく、現実に人間の体の構成要素はこれらのから成り立っていて、すべての材料を集めようとすると3000~4000円程度の費用だそうです。ごく普通の家庭であれば、家の中にすでに大半がありますね。だからといって、家の中で突然に、人間あるいは生命が誕生する事などありえないという事もわかることでしょう。

実際に、かつての科学者は(当時は錬金術師と呼ばれたりしていたようですけど)、人間を構成する要素を集めて熱したり、冷やしたりしたら人間を作る事が可能だと考えて研究が行われていたようです。馬糞と精子を混ぜて人造人間ホムンクルスを作るなど、今の知識と科学技術から考えると、それは無理だとわかるような研究が行われていたようです。

『生きている』

という事は非常に特殊な状態で、それがどういう状態であるかという事を現時点の人類はうまく説明する事ができていません。

それで、これから科学が進歩してクローン技術が発達したとしましょう。
心臓、肺、胃腸などの臓器をクローンで作れるようなり、脳、目などもクローンで作れるようになったとします。それで人間を構成する要素をすべて、遺伝子操作で作って人造人間を誕生させる事ができるか?と思うかもしれません。でも、矢張りそれは不可能です。なぜなら、材料として多少まとまったというぐらいの事でしかなく、それは水や炭素を集めて人間を作ろうする行為となんら変わらないからです。鋼の錬金術師では、

「魂はどうするのか?」

なんて疑問がでていましたね。


古生物学だと、生命の誕生にはとても大きな壁があって、どうすれば、あるいはどういう事が起こればその壁を越える事ができるのかは大きな謎とされています。そして、実はその壁が『自律神経の働き』です。世の中を見渡すと、自律神経の働きについてふんぞりかえって偉そうに語っている人が大勢いるのですが、生命誕生の大きな謎について語っているようなもので冗談としかいいようがありません。

ところで、ここまで話すと大層な話になってしまっと感じる人がいるかもしれません。
しかし、自律神経の働きというのはどういうものかよく考えてみてください。そもそも生命を保つための働きをしているのが自律神経なのです。自律神経の働きとは、我々はどうして生きているのか、どうして生き続けようとするのか、子孫を残そうとするのか、種として繁栄しようとするか?これらすべては自律神経の働きが根底にあるのです。それを肝心なところを端折って、シンプルに説明してわかったつもりになっている人たちの方がおかしいのです。

話を戻します。

生命は火山活動が活発な海底で誕生したといわれています。
偶然生まれたアミノ酸がくっついたり離れたりを繰り返している内に、突然に自己増殖をはじめるようになったと考えられています。つまり、この時に自律神経が働きだしたという訳です。もちろん、この頃は神経なんていう組織はなかったでしょうから、まったく違う姿と形だった事でしょう。しかし、その働きは進化を経て現状のような形に変化してきたのです。こんな事はわりと当たり前で、ちょっとでも学んだ事のある人なら誰でもが知っている知識なのですが、医学という学問になると様子ががらりと変わってしまいます。

医学は、生命というものを部品の寄せ集めだとしか考えていません。
だから、医者に言わせれば生命を誕生させる事など簡単です。最近は、老いは病気だから老いる事は防ぐことが可能であるなんていう理屈がまかりとおりつつありますね。生まれて、成長して、歳をとり、そいて老いて死んでいく事は自律神経の働きを考えればとても当たり前の事です。だから、その自律神経の働きを止めてしまったり、変えてしまうような事をすればその人自身だけでなく、人間という種そのものが滅んでしまうでだろうと私は思います。

自律神経の働きに問題が起こると生命はすぐに死んでしまいます。
だから、生きている以上は自律神経はちゃんと働いています。ここで疑問を感じるのは、自律神経はちゃんと働いているのであれば、どうして様々な不調を感じるのかという点でしょう。ただ、これは自律神経が何をしようとしているのかを考えなくてはいけません。

さて、こういう前提をふまえてもらうと

『自律神経は生物の根幹である。』

という概念を理解しやすくはならないでしょうか。
私たちは生命なのです。材料の寄せ集めのロボットではなく生きているのです。生きる事は当たり前の事のように感じるかもしれませんが、生きているというのは宇宙全体を見回しても奇跡としか表現のできない事です。そんな奇跡に対して、『体の調子が悪いのは自律神経という部品が故障した』と考えてしまうのはどこか間違っているのではないかと気がつかなくてはいけません。
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