自律神経の整体とは

自律神経の整体について

「整体すれば体はよくなるのか?」


とよく聞かれますが、これは違います。


整体は治療ではありません。

病気も怪我も、自分の体の力で治ってしまうものです。整体というのは、体の働きを整えることで、体の治る力を十分に発揮させるというものです。多くの人がこの自身の体の治癒力というのを過小評価していますが、ほとんどの病気や怪我は自分の体の力で治ってしまいます。私が体を治すのではなく自分で自分の力で治すのだということです。言葉遊びのように感じるかもしれませんが、とても大事なことです。


整体というのは、もともとは野口晴哉(1911-1976)という人がまとめた技術です。

野口晴哉師は、1956年に文部省(現文部科学省)の認可を受け社団法人整体教会という団体を設立しました。この団体は現在も存続しており、平成25年4月1日には内閣府より公益社団法人として認定されています。本来であれば、整体協会においてまとめられた技術が整体ではないかと思うのですが、一般的には野口整体という名称で通っております。私自身は、整体協会にて整体を学び始めたのをきっかけに、整体協会にて技術指導を受けた方に師事して整体を学んできました。


自律神経を整体で整えるということが直感的に理解しにくい人がいるようです。

今の世の中を見渡すと様々な手技やノウハウが氾濫しています。そのため混乱してわかりにくくなっているのではないかと思います。整体というのは本来、体の活力や元気を発揮させるもので、自律神経の働きを整えるための知識と手技です。


自律神経の状態は、主に骨と筋肉の状態をみることで判断します。

自律神経の働きをみるのにわかりやすいのは骨盤と背骨です。左の骨盤は交感神経、右の骨盤は副交感神経と深く関わっています。ですから、骨盤の状態をみることでほぼ正確に自律神経の状態を確認できます。そして、背骨の状態をみることで体のどの部分が悪くなっているかを探す事ができます。背骨には内臓の働きをコントロールする自律神経がとおっているからです。例えば、動悸がする人であれば胸椎4番に異常がみつかります。ですから、胸椎4番に異常がおこる原因を見つけてあげれば動悸はしなくなります。ほかでは、胸椎5番なら肺、胸椎8番なら胃袋、胸椎11,12番であれば腸というように背骨をみることで体にどのような問題が起こっているかを考えることができます。


こういった判断をするのは手で骨や筋肉に触れた感触です。

骨や筋肉の弾力や硬さというのは個人差がありますから、硬ければ異常で柔らかければ正常というほど単純ではありません。硬い部分があるということは体にとって意味がある場合もありますので緊張した部分をゆるめてしまうことでかえって体を壊すことすらあります。


また、最近は弛緩が原因、つまりゆるみすぎているせいで起こっている異常が少なくありません。

緊張の異常は割合簡単にみつけることができますが、弛緩の異常をみつけるのはそれなりの知識と経験が必要です。そのせいで異常の原因がわからないという人が非常に多いようです。


私は日々の鍛錬と整体指導で手の感覚を徹底的に高めております。

そして、体の問題点と解消方法をみつけるのに必要なことは2つだけです。1つは交感神経の異常なのか、副交感神経の異常なのかを判断することです。もう一つは、悪くなった自律神経のせいで体のどの部分の働きがわるくなっているかということを探しだすことです。星の数ほどある病気や怪我のそれぞれに適切な治療方法があると考えるのではありません。体が正常にもどらない原因をみつけることで、自分の体の力で健康を取り戻して健康になることを目指すのが自律神経の整体というものです。

医療と自律神経の整体との違いについて

医療は、莫大な費用をかけて多数の研究者や医師が築きあげてきたものです。

ですから、多くの人にとって医療に対する信頼感は並大抵のものではないでしょう。私のような整体師という存在を危険視したり、注意喚起している人たちがいるのも自覚しています。かつての私自身もそうでしたから、その考え方はとてもよく理解できます。



「では、なぜ自律神経の整体などやっているのか?」



というと、医療では解決できない体の問題があることに気がついてしまったからです。

医療というのは、確認の上に確認を重ねて間違いないと判断されたものです。そのため、あいまいなものを徹底的に排除しています。しかし、その曖昧なところに体の問題の解決方法があったとしたらどうでしょうか?


治癒力や免疫について研究している安保徹先生の講演を聞いたことがあります。

多数の書籍を出版されているので知っている方も多いことでしょう。治癒力の研究に関しては、日本にとどまらず世界でもっとも詳しい方といってよいのではないかと思います。ところが、医学界からは存在を無視されていると自嘲気味にぼやいていました。自己免疫力、自己治癒力で怪我や病気を治すという考え方は、医療に関わる人々にはそれほど受け入れにくい考え方のようです。それから数年が過ぎていますが、その状況は多少は変わったのか?確認するには直接聞いてみるしかありませんが、世の中の様子をみていると変わったような印象は受けません。


こうなるのは、免疫力や治癒力が数値化して計測できないせいでしょうか。

当院にも自律神経について研究している方が来たことがあります。自律神経の整体とはどのようなことをやっているのかと興味をもったそうです。どうやって自律神経の状態を把握しているのですかと聞かれたのですが、背骨、骨盤、筋肉、体の弾力などから判断するのですが、結局のところ、経験とカンで判断しているとしか説明しようがありません。


その時に聞いた話では自律神経の状態は計測できないわけではないそうです。

インターネットで検索してもらえば実際にそのような装置を購入することもできます。しかし、計測してもその数値の評価ができないといっていました。例えば、自律神経の働きが50点という具合に計測できても、その50点で病気になる人もいれば、50点でも健康な人もいるそうです。私にすれば、そんなことは当たり前なのですが、医療に関わる人にとってはそういうわけにはいきません。


その研究者は、


「いつか形にしてみせる。」


そう言って帰っていかれました。




「50点で病気の人がいる、でも50点でも健康な人がいる。」


というのは医療においてはあいまいなものとして完全に無視されてしまいます。

このように機械や薬品などの検査では評価できないところに注目できるのが自律神経の整体の大きな特徴ではないかと思います。


具体的な例でいうと、最近でもっとも印象的な相談は、


「血液検査、尿検査、脳のCT検査などあらゆる検査をしても異常が見つからなかった。でも、体を全く起こすことができず寝たきりになってしまっている。」


というものです。

検査で問題が見つからないので、ベッドに寝かせて様子を見るということになりました。心配になったご家族は、東洋医学ではと鍼灸師の先生にもみてもらったそうです。しかし、そちらでも手のほどこしようがないと判断されました。そして、困り果てて私のところへ相談にこられました。でも、私がみたらすぐに原因がわかりました。そして、2ヶ月後には立ち上がって歩けるようになるまで回復しました。


私が、どうやって原因を見つけたかというと、顔色をみて、背骨、骨盤、手足などに触れて、自律神経の状態を読み取って、この人に何が起こっているかというのを推測しただけです。自律神経の状態は背骨、骨盤、そして手足もすべて手で触れた感触で判断するものですから、曖昧なものと言われれば返す言葉もありません。しかし、その曖昧なものでなければわからないこともあるというのは、こういう事ではないかと思います。


体とその健康は2つとないとても大切なものです。

ですから、体に不安を感じた時には、信頼できる専門家のところへいって相談してもらうのがよいと思います。でも、なにか納得できない、はっきりと原因がわからない、なかなか体がよくならない、そういう事があれば、ご相談いただければと思います。違った視点と考え方で人の体を見た場合、解決方法が見つかることは少なくないからです。

病気と遺伝について

近年は病気の原因が遺伝子にあると考える風潮が強いように感じます。

アメリカの女優、アンジェリーナ・ジョリーが乳がんになる可能性が高いので乳房を切除する手術を受けたという話をきいた事がある人もいるでしょう。


私はこの話を最初に聞いた時にこの女優はアホだと思いました。

しかし、詳しく記事を読んでみてそのような判断をしても仕方がないだろうと考えました。彼女の母親は、乳がんで10年も苦しんだ末に亡くなったそうです。


それをずっとそばで見てきたのでしょう。

そして、専門家からは将来乳がんになる可能が87%、卵巣がんは50%だという数字を示されたそうです。そういう経緯があっての決断だったようです。そして、乳房を切除して、2年後には卵巣や卵管まで摘出したのだとか。87%の確率で10年もの闘病生活が待っていると言われれば、ほとんどの人が同じような判断をするのではないでしょうか。


でも、このような考え方は病気が遺伝子のせいで起こるという考え方にもとづくものです。

ですから、彼女がもし自律神経の働きにある程度の知識があれば違う判断をした可能性があるのではないかと思います。


病気が遺伝するという話は誰でも聞いた事があるでしょう。

うちはガン家系なんで、ガンでなくなる人間が多いという一族というのは確かにありします。しかし、整体では病気が遺伝子を通じて遺伝しているのではないと考えています。何が遺伝するかというと骨の形が遺伝しているだけです。



「顔は似ていなくても、骨格がそっくりですね。」



という親子は少なくありません。

鎖骨に妙な突起がある人を整体したことがあるのですが、その方が言うには母、弟、自分の3人に共通している骨の特徴だそうです。


「目が見えてなくても肩に触れれば家族ってわかりますね。」


と笑って話していました。


骨について知識などほとんどない、美容師さんにも同じ事をいわれたことがあるということでした。それぐらい特徴的な鎖骨だったのです。


骨格が似るということは、体の動かし方、内臓の働きも似てきます。

細身の骨格の人は胃腸の働きが弱い傾向がありますので太りにくいといえばイメージがわくでしょうか。骨格が似るということは、疲労がたまりやすいところ、内臓で悪くなるところも同様の傾向がでてきます。そして、そういう似た性質をもった人間が同じ環境で、同じものを食べて、同じように暮らしていたら、同じように体を壊してしまう可能性は当然高くなります。このように考えれば病気というのが遺伝からくるものではないといえます。


彼女の家計は、右の骨盤が悪くなる体質が遺伝しやすいのでしょう。

右の骨盤は副交感神経の働きがに深く関係しています。副交感神経の働きが悪くなると免疫の働きが悪くなりますので結果的に癌などの病気にリスクが高まってしまいます。もしそうであれば、生活習慣でいくつかの点に注意を払っていれば癌などの病気になる確率はかなり下げる事ができると思います。確認のしようはありませんが、私であればこのように考えます。

自律神経と病気や怪我との関係

体のすべての細胞は自律神経の影響下にあります。

自律神経というのは、体中のありとあらゆる細胞のすぐ近くまで伸びていて、そこから信号をだして細胞を活性化させたり、沈静化させたりします。


わかりやすいのは内臓の働きでしょうか。

活発に運動するときは心臓を活性化させて脈拍をあげます。逆に、寝転がっていれば脈拍を落ち着かせます。食べ物を食べれば胃腸などの消化器を活性化させますし、体を動かして酸素が不足すれば肺を活性化させて呼吸を活発にします。このように意識することなく私達が元気に生活できるように、体の機能をうまく連携させて働かせているのが自律神経です。


もっとシンプルに簡単な生活サイクルでも考えてみましょう。

朝、目覚めた時に交感神経が優位になります。そうでなければ体を起こすことができません。交感神経は体を活性化させますので仕事、家事、学業にはげむことができます。夜は自宅にかえって食事をして就寝、この時には副交感神経が優位になります。そうすることで体の疲れを抜いて翌日また元気に活動できるわけです。そういう当たり前の日常生活ができるのは自律神経の働きのおかげです。


病気や怪我を治すという働きも自律神経の働きです。

人間の体には病気や怪我を治す働きがあります。身近なところで考えれば、料理のとき包丁で指を切ったり、走ってころんだ時に膝を擦りむいた時、ほっておいてもとキレイに治ります。自律神経の交感神経が働くことによって、傷ついた組織周辺の細胞を活性化させます。そうやって活性化した細胞は組織を修復します。自律神経の働きで怪我を治すということです。



実は、病気を治すの時も自律神経の働きです。

病気を治すのは白血球の働きで、白血球は大きく分けて顆粒球とリンパ球という2つの働きがあります。それらをコントロールしているのは自律神経の働きです。


顆粒球はばい菌を退治する働きです。

顆粒球が活発に働いた時には、体には化膿という形で現れます。ですから化膿したということは、体の中にはいったばい菌を顆粒球が退治してくれているということです。ウミというのは体の中にはいったばい菌の死骸だと考えてもらうとよいでしょう。ですから、ウミがでるという状態はもうすでに治りつつある、あるいは治っているということです。化膿した時には、熱や痛みがでますが顆粒球がちゃんと働いているということです。


ウイルスを退治するのはリンパ球の働きです。

ウイルスはばい菌に比べて小さいため顆粒球では処理できませんので、リンパ節というフィルターでこし取る方法でウイルスを退治します。だから、風邪をひいた時には、扁桃腺がはれたりしますが、扁桃腺はリンパ節の一つで、リンパ球が活発に働いてるためです。リンパ球が活発に働いている状態はいわゆる風邪をひいているという状態です。


なお、安保徹先生の著書によると、リンパ球の働きが免疫であると説明しています。

しかし、インターネットでの記述をみると顆粒球、リンパ球の働きをともに免疫だと説明していることがありますので多少混乱するかもしれません。正確には抗体をつくるリンパ球の働きを免疫というようです。


これらの病気を治すという働きは自律神経によってコントロールされています。

交感神経が優位になると顆粒球の量が増えて、副交感神経が優位になるとリンパ球の量が増えます。わかりやすいのは風邪をひいたときでしょうか。風邪をひくと、体が重くなったり、鼻水やくしゃみがでるようになりますが、これは副交感神経が強く働いているからです。


自律神経が正常に働いていれば問題ありません。

しかし、交感神経が過剰に働くようになると、目に見える変化としてはまず血圧があがります。また、活性酸素が増えすぎるため体の細胞を壊しはじめます。ストレスで胃潰瘍になるなんていう言葉がありますがよい例でしょう。リウマチや膠原病などもこれは交感神経が過剰に働いているせいで顆粒球が正常な細胞を攻撃してしまっているからだと考えています。また、多くの人が恐れる癌という病気も交感神経の過剰な緊張が原因だといわれています。


副交感神経が過剰に働くようになることもまた問題があります。

やる気や意欲がでない、という状態は副交感神経が過剰に働いている状態です。リラックスすることが大事であると言われることが多いのですが、副交感神経が過剰に働いていると免疫が過剰に働いてアレルギー体質になります。みなさんがよく知っているアトピー、花粉症、ぜんそくなどは副交感神経が過剰に働いているせいです。


自律神経には2つしかありません。

私たちの体は、交感神経と副交感神経という、2つの神経ですべてコントロールされています。内臓を適切に働かせるのも、怪我をした時に組織を修復するのも、体の中のばい菌やウイルスを退治するのもすべて自律神経の働きによるものです。逆の言い方をすると、自律神経の働きが悪くなった時に、怪我や病気が治らなくなるのです。


病気や怪我をする原因は様々あります。

しかし、自律神経には、交感神経と副交感神経しかありません。ですから、どちらかが過剰に働いている、あるいはどちらかの働きが極端に悪くなっているかの2種類の原因しかありません。そう考えれば体の問題というのは非常にシンプルになります。病気や怪我には様々な症状がありますが、その症状ごとに適切な対処をするという必要もなくなります。自律神経の働きを整えればほとんどの病気、怪我、不調は自分の体の力で治ってしまうのです。



なお、自律神経と白血球の働きについての説明は安保徹先生の著書を大いに参考にさせてもらっています。さらに詳しく知りたい方はその著書を参考にしていただくとよいでしょう。

整体という技術は、



「経験的にこのようにすれば病気や怪我が治る」



という性質の色合いが強いものでした。

しかし、学術的な研究がすすんできたおかげで、技術や経験の裏付けがとれてきており、理屈についての説明もかなり詳しくできるようになってきました。

整体指導について

耳鳴り(耳なり)

耳に異常がなくても耳鳴りがするのは不思議ではありません。また、老化やストレスともほとんど関係がありません。耳鳴りで困っている人の体を確認すると間違いなく交感神経の問題が見つかります。

自律神経失調症

自律神経のみだれからくる体の不調を総称して自律神経失調症といわれます。しかし、そんな曖昧な捉え方をしていては体は整いません。体の異常には必ず明確な原因があります。それを見つけ出すことが大切です。

めまい

めまいの原因はたいてい栄養のとりすぎか体の冷えです。生活習慣と体質を変えるのが整体のポイントです。このポイントさえ間違えなければそれほど時間もかからずに解消する事も少なくありません。

不眠

睡眠は健康な状態を維持するためにもっと大切な物です。睡眠において大切なのは、長い時間眠るのではなく深さです。質のよい眠りをすることが大切です。眠りの質がよければ体を壊すことなどなくなります。

パニック、不安

外出先、乗り物、部屋など、なにげないところで恐怖や不安を感じるのは交感神経が過剰に緊張しているせいです。しかし、ストレス解消をしてリラックスすればよいというほど単純なものではありません。

無気力、不登校

本人のやる気の問題にされてしまうことが多いですが、交感神経の働きが悪くなっている事が原因です。気持ちの問題ではなく体に問題があるので、動けないのである事を理解することが大切です。

腰痛、膝痛

腰や膝の痛みについてはほとんどの人が根本的な考え違いをしています。人間の自然治癒力を十分に発揮させてあげれば、解消できない痛みや故障などありません。

頭痛

頭痛の原因の半数ぐらいは、自業自得といえるようなものばかりです。難しい事を考えるのをやめてシンプルに考えればよいのですが、原因不明、謎の奇病にしてしまいたい人が多いようです。

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