ブログ「日々整体」

筋肉痛から視線まで:ストレッチ初心者のためのガイド

前2回の記事で、ストレッチをはじめる前の段階についての考えをまとめてきました。
整体師の視点: 筋トレが柔軟性に与える影響とその対策)(筋膜ストレッチの科学:柔軟性を根本から理解する)今回は、それらを踏まえた上でどのようにストレッチを実践してゆくか現時点での考えをシェアしてみようと思います。なお、これを書いている時点でストレッチを始めて1.5ヶ月程度ですので、今後、考えが変わることかもあるかもしれません。

ストレッチについての解説を見ていると、すでに十分にこなせている人がお手本を見せながら「このようにやるのだ。」と指導するものばかりなのに少々不満を感じます。例えるなら、野球をはじめたときに「ボールをよく見てバットを振るんだ。」というアドバイスを受けて、

「そんなことは言われなくてもわかっている。どうすればボールがよく見えるようになるかを教えてくれ。」

と苦情を言いたくなる心境というとわかってもらえるでしょうか。
新しいことをはじめれば、そこには様々な迷いや葛藤が生じるものです。ストレッチといえば簡単で誰にでもできそうだと感じるかもしれませんが、案外そうでもないということをお伝えできればよかと考えています。

1.ストレッチはそれなりに体力が必要
最初はうまく出来ない動作がかなりのあるはずです。YouTube動画などで楽々やっているように見える動作でも、それは何年、何十年と繰り返してきた動作です。ですから、全くの初心者が同じ動作をできるはずがないということをまず理解しましょう。また、教本や動画で30秒やりましょうという説明があったとしても、最初は10秒ですらストレッチを継続できないこともあるでしょう。しかし、最初はできる範囲で取り組むことが大切だと思います。私の場合、最初辛いと感じるストレッチでも2週間程度で体が慣れてきてできるようになりました。当然、体が慣れるまでにかかる必要な期間は人によって異なりますから私より早い人も遅い人もいることでしょう。

2.ストレッチは結構疲れる
ストレッチというと体の力を抜いてリラックスして行うものだから体力は使わないし、疲れないと考えていないでしょうか。しかし、実際はストレッチにはある程度のスタミナは必要です。当然、疲れているときにはストレッチをはじめようという気にはなれませんし、ストレッチの途中で疲れきてしまって中途半端に終わってしまうこともあるでしょう。ストレッチはジョギングほどハードではありませんが、それでも今まで運動していなかった人が取り組むには結構大変だということは知っておきましょう。

例えば、私自身もストレッチなんてやらないで早く眠りたいと思うことが頻繁にありました。そういうときは、ストレッチをしてから眠った方がよく眠れるのだと自分に言い聞かせて取り組んでいました。慣れてくるとストレッチをした方が体がすっきり、元気になるので意欲的に取り組めるようになるはずです

3.ストレッチをすると筋肉痛になることがある
ストレッチは筋肉を伸ばすものなので筋肉痛になるといわれても直感的に理解できないかもしれません。しかし、ストレッチは筋肉を伸ばして柔軟性を高めるというより、筋肉を作り直して柔軟性の高い体を作り直すと考える方がよいのではないかと思います。このことが理解できると、ストレッチをはじめてすぐさま成果がでるものではないということも直感的にわかることでしょう。

柔軟性を高めて動ける体づくりをするためには、目安として3ヶ月程度の継続が必要であるとよいでしょう。
この3ヶ月という期間は、体が変化を必要とするのに必要な期間だと経験的に私が掴んでいる期間です。一般的にもよく挙げられるのですが、おそらく他の多くの人も同じように感じているのでしょう。

なお、筋肉を損傷させて超回復を促して筋肉の量を増やすのが筋トレです。それに対して、ストレッチは硬くなった筋肉を老廃物として処分し、新しく柔軟性の高い筋肉を再生産する作業だと考えるとよいかもしれません。これは学術的な論拠とは違うかもしれませんが、そのように考える方がうまくいくように思います。序盤は特に、筋肉痛になることが普通にあると考えておく方がよいでしょう。

4.呼吸は大切だけど、最初は意識するだけでよい
ストレッチをする際の呼吸は腹式呼吸がよいと思います。つまり、鼻から息を吸ってお腹にためて体を伸ばすときに少しづつ吐き出すというのを基本にストレッチするのがよいでしょう。このあたり書籍や動画をみてもあまりしっかりと説明されていないことが多いので注意が必要かもしれません。3項で述べた柔軟性の高い筋肉は、大量の酸素を含ませるイメージをもつとよいでしょう。そのため、腹式呼吸は必須と言えると思います。

ただ、ストレッチの動作によっては呼吸がうまくできないことがあります。
例えば、体を捻った状態で腹式呼吸をするというのは、かなり難易度が高いものです。従って、最初は呼吸を止めてしまうことがないように意識しながらやるぐらいの感覚でよいでしょう。またはじめた頃は、動作に夢中になってしまって呼吸を止めてしまうことも少なからずあるでしょう。しかし、動きに慣れてくると少しづつできるようになるはずですから慌てずに取り組むことが大切です。

5.筋肉はほぐすのではなく適度な緊張感をもった状態がよい
私は「リラックスしなければいけない病」と呼んでいるのですが、「とにかく体からすべての緊張を取りのぞかなくてはいけない。」と思い込んでいる人が多いように感じています。しかし、人間の体は緊張と弛緩が1セットで成り立っています。心臓の動きを想像してもらうとわかやすいでしょうか。心臓は弛緩と緊張を繰り返す運動をしていますから、心臓が弛緩しかできないということではすぐに停止してしまうことになります。呼吸も吸うと吐く1セットで行われる動作で、どちらから一方だけとういのは成り立ちません。

過剰な緊張は体に様々な問題を起こすのは間違いありません。
しかし、緊張しすぎて体を痛めている人は整体師の私からみるとかなり少数で、実際は弛緩を意識しすぎて緊張することができなくなっている人の方が多い印象です。具体的に例を挙げるなら、昼間は仕事、家事、趣味に励む、つまり適度に緊張して、夜は弛緩してゆっくり休むというのが理想なのだと考えてもらうとよいでしょう。つまり、ストレッチに取り組む上で目指す体は、適度な緊張感を持てる状態だと考えるとよいでしょう。誤って緩めることばかりを目標にしてしまうとしまうと返って体を壊してしまうこともあるかもしれません。

6.実は視線が想像以上に大切
ストレッチを行う上でもっとも意識したいのは視線です。運動をする上で、重視されることはかなり少ないのですが実は視線は運動に大きく影響しています。このことは、ストレッチをしながら様々方向へ視線を向けてみるとすぐに理解できるでしょうから、まずは試してみてください。その上で、視線が重要だということを忘れないようにすることが大切です。

7.プロのトレーナーのサポートを受けてみる
インターネットで調べてみると、ストレッチをサポートするサービスがかなり充実してきているようです。自分の体の状態を客観的に評価してもらう機会はなかなかありませんので、試してみるのも有効だと思います。ただ、私もその中の1つを実際に試してみたのですが、かなり強気の営業をかけられて辟易させられました。従って、強めのセールスをかけられても断ることのできる人でなければ辞めておいた方がよいかもしれません。また、ストレッチのサポートはもしかしたら、ブームになっているのかもしれないので今後はいずれは少なくなっていくかもしれません。興味のある方は早めに体験しておくとよいかもしれません。

トレーナーを見極める上でのポイントとして重要なのは、最終的にどのようなスタイルで元気な状態を維持するかということです。この手のサービスはたいてい継続的に通うことを強く薦めてくるので、私はそういう店舗やサービスは避けることを推奨しています。このお店がなければ、この人がいなければ健康を維持できないというのはとてつもなく大きな健康リスクだと言えるからです。

8.音楽は結構重要かもしれない
ストレッチをするときは集中力を高めて行うのがよいと思います。そのためにお好みの音楽を流しながら取り組むのは結構よいかもしれません。私自身は、日常的に音楽を聞く習慣はないのですが、ストレッチをおこなうときには音楽を聞きながらの方が適度な集中力が保てるように感じます。癒やしやヒーリング系の音楽である必要はなく、集中が保てるのであればなんでもよいので自信の好みに合う音楽を探してみるとよいでしょう。

最後に、ストレッチを始める際には、ただ単に体を伸ばす以上のことが求められるのがわかるのではないでしょうか。ストレッチは、体の柔軟性を高めるだけではなくより健康的でバランスの取れた体づくりを目指すことが大切です。この記事が、ストレッチに興味をもった人たちに対しての有益な情報源になればよいと思います。
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筋膜ストレッチの科学:柔軟性を根本から理解する

前回の記事(整体師の視点: 筋トレが柔軟性に与える影響とその対策)で、体の柔軟性を高めるためにどのようにストレッチに至ったのかという流れについてまとめました。ストレッチという言葉を知らない人はいないでしょうが、言葉は知っているけどストレッチがどういうものなのかについて、本質的な部分を掘り下げて考えたことのある人などほとんどいないことでしょう。ストレッチとは単純に筋肉を伸ばせばよいというだけのものなのか、今回はストレッチについて掘りさげてみたいと思います。

なお、ストレッチについては「ストレッチトゥウイン」という書籍を大きく参考にしています。その記述なかで特に印象に残ったことが2点あります。

1つ目は、人間の体はセンテグリティ構造でバランスを保っているということです。
このことは正直にいって驚きました。当院にこられた人であれば見たことがあると思うのですが、当院の本棚の上に、このセンテグリティ構造で倒立しているレゴが置いてあります。

「人間の体はこのような構造でバランスをとっているのですよ。」

ということを説明するために置いてあるのですが、スポーツ科学においても同じ結論に達しているということを今回はじめて知りました。


医学ではよく、腰には大きな負担がかかっている。
あるいは、膝の痛みを和らげるために筋トレをして筋力をあげなさい、ということをよく言われています。しかし、整体師である私は「その考え方では腰痛や膝痛は解消できない。」とずっと指摘してきています。ただ、そのことをストレートに伝えてもほとんどの人はそのことが理解できません。そこで、体のバランスの取り方をレゴの構造で具体的に見てもらうために置いてあります。

今日の社会では、

「筋肉に対する考えは科学的な部分を完全に無視して信仰にまで至っている。」

そのように私は感じていたぐらいです。それが科学分野でも私と同じ考えに至っていたのですから、正直にいって、強い味方を得たような気持ちになりました。

なお、このことは運動経験が豊富にある人ほどすぐに気がついて理解できるようです。
一方、運動が苦手な人はほぼ納得できない傾向が顕著です。実際に話をしていて「そのような考えをしているから上達できない、だからこの人は運動が苦手なのだろうな。」と思うこともよくあります。

もう1つは、「ストレッチは筋肉ではなく筋膜を伸ばす。」ということです。
ストレッチとは筋肉を伸ばして柔軟性を高めるものと私自身も考えていました。ある意味誤りではないのですが、この考えでストレッチに取り組んでも柔軟性を高めるという目的には成果は上がりません。さらには、筋肉を伸ばすという意図でストレッチを行うと身体能力の低下も引き起こしてしまうだろうと考えています。実際、ストレッチに取り組むと運動能力が下がってしまうという論文があったり、丁寧にストレッチをすればするほど怪我ばかりするようになったというスポーツマンが実際にいるのはこういうことが理由なのでしょう。

※参考論文と書籍
40~60秒のストレッチは運動パフォーマンスを下げる傾向がある
著者は日本記録もだしたことがある陸上競技選手だったが丁寧にストレッチをすればするほど怪我に悩むようになったと語っています。


さて、筋膜が何かを説明します。
筋膜とは、体を効率的に動かすためにゴムのベルトが体中に数枚張り巡らされていると考えるとよいでしょう。いくつかの薄い筋肉の集合体があると考えてもらうとよいかもしれません。

私自身が整体において意識していた筋膜は2つあります。
のど辺りからお腹にかけてあるものですが、この筋膜の動きに不都合が生じると動悸を起こす人が多いようだと考えていました。この筋膜は、主に心肺機能に大きく関わっているようで関わる主な臓器は心臓、肺、それに横隔膜のようです。ただ、肺や横隔膜の動きを自覚するのは難しいので、自覚できるのは心臓の鼓動のリズムが崩れたときというのが圧倒的に多いようです。

なお、この筋膜は解剖することで視覚的に捉えることができるようです。身体研究者である、藤本靖という人が「身体のホームポジション」という書籍で数行このことに触れていました。読んでおくと筋膜について理解しやすいかもしれませんので、興味が沸いた方は合わせて読んでみるとよいでしょう。

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「身体のホームポジション」

もう1つは股関節の動きに関係のある筋膜です。
股関節の可動範囲を大きくすることで内臓全般の働きを改善するようだということには随分前に気がついていました。それで以前に股関節の動きを改善するにはどうしたらよいのかと考えたことがあったのですが、うまくいかずいままで放置になっていました。

股関節の筋膜はもしかしたら、先に挙げた心肺機能に関係がある筋膜と同じ物かもしれません。
つまり、人間の体の前面には、のどから太ももにかけて大きな筋膜が1枚貼り付いていると考える方が正解ということです。私は体の中に2つあると考えたいた筋膜は実は1つの筋膜だったかもしれないと知って驚かされました。

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ストレッチトゥウインの筋膜の解説図

さて、効率的にストレッチを行うにはどうすればよいのかということについてです。
柔軟性を高めて健康な生活をおくれる体になるためには、この筋膜が柔らかく伸びる、あるいは拡がるということを目的に行うのがよいようだというのが現在の私の考えです。ストレッチをする際には必ずといっていいほど、

「伸びる筋肉を意識する。」

ということを言われるはずです。
しかし、筋膜が伸びるのを意識することでより適切なストレッチができるのではないかと考えているのです。

次回の記事では、筋膜ストレッチにさらに具体的に掘り下げることにします。
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整体師の視点: 筋トレが柔軟性に与える影響とその対策

昨年の春頃からスポーツジムに通ってマシンを使った筋トレをやっていました。
整体師である私はマシンを使った効率的な筋トレにはずっと否定的な考えをもっていました。マシンを動かすことに長じても生活面においては全くメリットがないと考えるからです。ただ、忙しい合間を縫って短時間で運動ができるというのはやはり魅力であったので試しに取り組んでみたのです。すると先月つまり2024年1月に、体の柔軟性がひどく失われていることに気がつきました。

私が目標とするのは、日々快活に生活できる体です。
そのためにはある程度の柔軟性が不可欠です。その理由は今回の主題からは逸れるので別の記事https://jiritsuseitai.net/blog/detail/20240216195349/)にて紹介しています。今回、私が試したマシンを使った運動は私には不向きであるという結論は出せたといえます。ただ、失った柔軟性は元に戻したいと思いますので、どうやればいいかとう点を現在掘りさげて考えています。まだ取り組み始めて1ヶ月程度ですが、現時点での柔軟性を得るための手法と考え方についてまとめてみようと思います。毎日ストレッチすれば体は柔らかくなるという程度にしか考えていない人には参考になることもあるかと思います。

私が柔軟性を向上させるために調べた結果、たどり着いたワードは、張力トレーニング、ヨガそしてストレッチでした。このなかで最初に取り組んだのは張力トレーニングですが、このトレーニングは単純な筋力トレーニングではなく体の張力を活用するというものでした。50歳以上の年齢の人間にとってより適切な体づくりを目指すということで、書籍を購入してさっそく実践してみようと思ったのですが、すぐに行き詰まりました。なぜかというと、文書での説明ではその張力トレーニングの意図や本質がまったく掴めなかったのです。書籍には写真でどのような動きや形を目指すのかは図示されていたのですが、試してみてもまったくピンとくるものがありませんでした。こういう場合、実際に指導者にレクチャーを受けるのがよいのですが、そのような機会はなかったようです。

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多くの人は知識があればすぐさま実践できると考えてしまう傾向があるのは日々の整体の実践の中で感じています。しかし、運動というのは頭の中で理解することと、実践することとは全く違うものです。具体的にいうのであれば野球に詳しくなれば野球が上手になるというということではないということです。運動に関する情報取得でこのようなことがあるのはよくあることですので今回は張力トレーニングには見送ることにしました。

次にヨガの本を手にとってみました。
こちらは始めるにあたってのハードルは低いのですが、実践してみても何かしらの手応えのようなものを感じることができませんでした。私自身はヨガについてはある程度の知識はありますが、やはり序盤は道場やスクールのようなところへいってある程度のレクチャーを受けた方がよいというのを感じました。それで近辺で探してみたのですが、すべて男性お断りだったので諦めました。

それで最後に残ったのがストレッチです。
「ストレッチは体によい。」と安易に考えている人が多いのですが、実はは適切な方法で行わなければ逆に体を痛めてしまうものです。ですから「ストレッチをすればいいですか?」などと聞かれても難しいから辞めおいた方がいいという返事をしていました。ただ、他の選択肢が潰れてしまったのでこれは本格的にストレッチについて掘りさげるよい機会かもしれないと思い勉強をしてみることにしました。

それでスポーツ科学の分野でストレッチに関するいくつかの論文をあたってみました。
すると、以下のようなことがおぼろげにわかってきます。

・筋トレで筋肉の量を増やすことに主眼を置いていると体の柔軟性は失われる
・ストレッチをすると運動能力が下がり、怪我の確率も上がるという論文があり様々な記事などで頻繁に取り上げられるが、ストレッチの有効性とデメリットを語るのはこの論文だけでは不十分であるらしい。
・筋肉と体の柔軟性は対立する関係があり、柔軟性を高めすぎると運動能力が下がる可能性がある。
・柔軟性を高めすぎて腰痛に悩むようになったなんていう話も・・・。

このような情報を踏まえて考えると、1つの考えが浮かんできます。

「コアトレーニングとストレッチを組み合わせて体づくりを考えるのがよいのかもしれない。」

ということです。
コアトレーニングがなにかを簡単に説明すると、体の力を中心に集めるための力のまとまりとでもいうのでしょうか。ちょっと違うかもしれませんが、コアというのを丹田と捉えて「丹田に力を集める。」とするとなんとなくピンとくる人が多いのではないでしょうか。また、コアトレーニングというのは、最初にあげた張力トレーニングがそれにあたると思うのですが、日々の整体指導がコアトレーニングになっているはずなので私の場合はあまり考える必要がないかと思えます。

このような考えに沿って書籍を探していたら、以下の本を見つけました。

strechtowin.jpgのサムネイル画像


まだ途中までしか読めていないのですが、たぶん、私にとってはこれが正解のような気がしています。簡単に内容を紹介しておくと、スポーツを行う上で体の柔軟性にはどのように向き合っていくのがよいのかというものです。今後は、この内容に沿って実践に落とし込んでゆこうと考えてますので、成果があがればその中身をまた紹介しようと考えています。

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学びを通じた絆:我が家の高校受験物語

我が家のここ1年ほどの懸案事項である息子の高校受験が終わりました。
おととしの夏頃、つまり中2の夏休み頃にどういう高校にいくかを検討を始めていました。だから、他の同級生に比べて受験のことを考えるタイミングは早かったのではないかと思います。実際、中2で高校見学をしている学生など他には皆無でした。また、息子に進学の方向性を考えるよう促しても、その意識は全くありませんでした。

私の息子の場合、学校へほとんど通えていなかったということもありました。
ですから、早めに準備を始める必要があると考えてスタートを切りました。私自身の学生の頃を振り返っても、学校に言われるがままに全員同時に「よーい、どんっ!」ということに違和感を感じていました。ずるい表現をするのであれば、フライングスタートがルール違反という訳でもありませんから、他の同級生より先にスタートして逃げ切りを考えた方がいろいろ楽だと私などは考えてしまうのです。

今回の進学において最も重視したのは外国語です。
私は息子が将来も日本に住み続けるのが本当に理想的なのかに疑問を感じています。だから、息子には、

「選択肢を多く持て。アメリカでも、ヨーロッパでも、中国でも、インドでも、アフリカでも、もちろん日本でもいい、世界のどこにでも必要に応じて生活する場所を選択できる人間になりなさい。」

と話をしていました。
そのためには外国語の能力を身につけること、またそれに伴って外国の文化についての理解を深めることがもっとも重要だと考えたのです。また、どのような職業に就くかは現時点で決めてしまうのはリスクが高いから、周囲や社会から求められたことをできるように自分を高めるのがよいだろうと話し合いのなかで結論がでていました。極端な表現をすると、3年ごとに職種を変えるぐらいのつもりでいいかもしれないとまで私は考えています。この辺りのことは以前に書いた記事にも詳しくまとめていたように思います。

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それで、結果なのですが嬉しいことに第1志望の高校に合格できました。おととしの夏頃の成績を振り返ってみると快挙といってよい成果かもしれません。

ただ、試験前の息子には、

「高校受験というのは基礎知識レベルの詰め込みで、スタートラインに立つためのもの。だから、本当の勉強は高校へ行ってからはじまると考えなくてはいけない。」

このような話をしました。

ところで、息子にこんな風に偉そうなことをいうためには私自身も結構な勉強をしていなければなりません。まだまだ私も勉強を辞めるわけにはいかないというか、息子が受験勉強をはじめてから私自身も負けじと勉強するようになりました。結果、家族の皆がそれぞれ勉強をするような環境に少しずつ変わってきたのかもしれません。受験勉強というと、息子のお尻を蹴飛ばして無理矢理にでも勉強させるもののようなイメージを持っていましたが、家族の皆が学んで成長していくためのものだと考えるのがよいのではないかと、ふと思うのでした。

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利き手の遺伝子から心臓の健康まで: 整体師の視点

どうして大半の人は右利きになるのか考えたことはあるでしょうか。
人間の体は左右対称だから左右均等に使うのが理想であると主張する医師やスポーツトレーナもいます。しかし、人間の90%は利き手が右手なのですから変だとは思ったことはないでしょうか。実は、私のような整体師であればこの疑問にたいしてかなり自信のある仮説を起てることができます。今回はその仮説を説明してみようと思います。

ただ、まずは一般的に学会で提唱されている2つの説を紹介します。

1つ目は戦争の影響です。
戦争の際に体の左側にある心臓を守るために左手に盾を持つようになったために右利きが有利になって右利きが増加したという説です。しかし、この説はすでに否定されていて、50~60万年前の化石の分析から、当時から人類は大半が右利きでした。これは米、カンザス州立大学の研究員が当時の人類の前歯を調査することによって明らかにしたものです。

2つ目は利き手を決める遺伝子があるという説です。
右利きの遺伝子をA型,左利きの遺伝子をO型だと仮に呼ぶことにします。A型の遺伝子が優性遺伝だった場合、生まれてくる子供は利き手の遺伝子を、AA,AO,OOという3つのパターンが存在することになります。左利きになるのはOOというタイプだけになりますから右利きが多いということになります。わかりにくと感じるようでしたら、血液型と同じパターンだと考えるとわかりやすいでしょう。ただ、遺伝子によって利き手が決まるという説については、ほかにも影響する遺伝子があるという考えが一般的になりつつあるようです。

これらの説は興味深いのですが、私が整体の実践を通じて見えてきたこととはかなり様子が異なります。
左右の腕の様子を確認すると左利きの人はたいてい何かしらの違和感を感じます。残念ながらそれがどのように違うのかというのを言葉にすることはできないのですが、手を取った瞬間に「あれ?」と気がつく程度には差を感じることできます。

その違和感の理由は、左利きの人は心臓の動きが弱いせいです。
整体においては、胸椎4番や腰椎3番は心臓の働きに深く関わっていると考えているのですが、左利きの人はこれらの骨になにかしらの問題を抱えていることが圧倒的に多いのです。

かつて利き手による寿命の違いについて調査が行われたことがあります。
その結果は、左利きの人は9歳寿命が短いというものでした。この説については様々な異論がありますし、9歳という差は参考程度という認識でよいと思います。しかし、整体師として意見を述べさせて頂くと、そういうことは実際にあり得そうだと思える程度に、左利きの人の心臓の負担は右利きの人より大きいということが言えます。

右利きが多い理由については、スポーツを例に考えてみるとわかりやすいでしょう。
陸上競技などは必ず半時計回りにトラックを走りますが、どうしてそうなのかは考えたことがあるでしょうか。理由はその方が早く走れるからというとてもシンプルなものですが、運動の経験があれば誰でもすぐに理解できることでしょう。このことはありとあらゆるスポーツに対してもいえることで、まっすぐ走っている状態から急停止して、180度反転するとき、右回り、左回りのどちらが速く反転できるかは実際に試してみるとすぐにわかることでしょう。

車の運転でも、左折と右折でどちらの方が事故が多いかというと、圧倒的に右折の事故が多くなります。余談ですが、左利きの人は右利きの人より事故に遭う確率が高いなどというデータもあるようです。

つまり人間の体は右側の方が使いやすく、左側の方が使うのが難しいという性質を持っているということがいえるのではないでしょうか。実際、人間の体は右側が頑丈で左側が弱くできているということは、ある程度、整体の経験を積み重ねるとなんとなくわかってくることでもあります。

人間の体が左右対称であるという考えが根底にあるせいで勘違いが生まれているのです。
ですから、当院にこられる方には最初、

「左右のバランスが悪いのです。」

と訴えてくる人も多いのですが、そういう方には、

「そもそも人間の体は左右がアンバランスですよ。」

と説明しています。

さて、結論です。
私の経験から言えることは、左利きの人は、

「心臓の力が弱いのを補うために左手を使っている。」

ということが言えます。

整体は学問ではなく、実践に基づく洞察から得られたものです。
様々な不調を抱える人の体の様子を観察していると、「たぶん、そういうことじゃないかな。」と思えることです。

ただ、この仮説は科学的な証明をすることが難しいのです。
当然、学術的な証明ではありませんが、確信のようなものは持っています。ですから、さらなる探求のきっかけとして受け取って頂くのがよいでしょう。もしかしたら、このようなことを知っていることで何かしらの気付きに繋がることもあるかもしれません。
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