ブログ「日々整体」

年相応という言葉の意味


YouTubeで動画を公開しました。
今回は「年相応」という言葉について考えてみました。よく聞くこの言葉、実は多くの誤解を生んでいるかもしれません。年齢を理由に健康を諦める必要はありません。元気に年を重ねるためのアドバイスを動画でお届けします。





健康に関する言葉の中で、特に誤解されやすいのが「年相応」という言葉です。今回はこの言葉に焦点を当ててみようと思います。
私がこの年相応という言葉を聞くのは、たいてい整体にはじめてこられた方からです。具体的には、このような使われ方をします。

「あなたの腰が痛むのは年相応だ。」
 「あなたの膝が痛いのは年相応だ。」 
「体のどこかが悪くなるのは年相応だ。」

実は、これらの台詞は相談にこられた本人が言っているのではなく、医師がこのような発言をしています。専門家であるはずの医師が、誤ったことを言うはずがないと考えてしまうかもしれません。しかし、医師たちは、あなたの体の不調は加齢によるもので、もう治らないことを説明するための表現としてこのような表現を用いています。私はこの考え方に異を唱えたいのです。なぜなら、実際は老いても元気な人はいくらでもいるからです。年をとれば必ず体は悪くなるという考えが多くの人に根付いてしまっている現状を見直すきっかけになればと考えています。

医学的な判断に整体師である私が口を挟むことに違和感を感じる人もいるかもしれません。
しかし、年をとっているから体が悪くなるのだという考えには賛同できません。すべての人間が年をとったら必ず腰あるいは膝が痛くなるというのであれば、私の考えが間違いであることになります。しかし、現実には腰や膝に痛みが出る人と出ない人、高齢でも健康で元気に生活を送っている人もいます。ならば体に問題が出る人と出ない人には明確な違いがあると考える方が自然ではないでしょうか。

では、整体的に年相応という言葉の意味を説明します。
人は年齢を重ねるにつれて代謝が低下していきます。ダイエットの経験がある人であればご存知かもしれませんが、人間が1日に消費するエネルギーのことを基礎代謝といいます。この基礎代謝が年齢とともに低下していくのです。

年齢とともに代謝は変化し、これが体に様々な影響を及ぼします。代謝が落ち込むタイミングの1つが40代前半で、この変化を更年期といいます。なお、この変化については厚労省がデータを公開しているので、興味があれば参照するとよいでしょう。リンクは下記に貼り付けておきます。

この時期の体の変化は、味覚や運動能力で考えるとわかりやすいでしょう。例えば、年を取ると揚げ物などの油ものの料理よりも、刺身や煮物などのあっさりした料理を好むようになります。また、若い頃はサッカーやバスケットボールのような瞬発力を求められるスポーツが得意でも、年を重ねるとジョギングやウォーキングなどの持久力を活かしたゆったりした運動が好まれるようになります。

さらに、趣味や娯楽の好みも変化します。
例えば、若い頃はジェットコースターやアクション映画が好きだった人が、中高年になると読書やガーデニング、温泉旅行など、ゆったりとした楽しみを好むようになることがあります。このように年齢による違いは、代謝の状態に合わせた嗜好が異なるということです。

なお、この時期の代謝の変化に内臓がうまく対応できないと腰や膝に痛みが出ることがあります。心臓に問題があれば腰に、腎臓に問題があれば膝に痛みが出ると考えてください。これは更年期の変化に体がうまく対応できていないために起こる問題であって、年をとれば必ず起こるものではありません。
それでは、年相応という言葉についてです。このように考えると、年相応という言葉が「年をとったときに体のどこかが悪くなる」という意味で使われているのはおかしいと思えるのではないでしょうか。つまり、「年相応」という言葉は年齢に伴う身体の変化をシンプルに表現しているだけなのです。
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