安易な質問、深刻な誤解:健康への半端な追求
2023年08月02日
「半端に知るよりは知らない方がいい。」
生兵法は大怪我のもとと言い換えると、理解しやすいかもしれません。
私は体について多くの質問を受けますがその大半は中途半端な質問です。このことは仕事だったり、趣味だったり、スポーツだったりである程度の能力や実績を積み重ねたことのある人には理解をしてもらいやすいかもしれません。しかし、多くの人は、
「ちゃんと教えてさえくれれば自分でも簡単に出来る。」
と勘違いをしてしまう傾向があります。
もちろんこのような発言をすることはほぼありませんが、内心でそのように考えてしまうのです。
日々、
「姿勢を正すにはどうすればよいのですか?」
「どのようにすれば健康に生活できるのですか?」
と、多くの人の整体をしていて聞かれるのです。しかし、このような質問に対して私はこのように応えます。
「私がイチローのバッティング理論を1から10まで丁寧に説明すれば、あなたはすぐにメジャーに行って活躍できるぐらいの結果を発揮できると思いますか?」
これは無理だということはすぐにわかるようです。
そして、
「もし野球のバッティングで成果をあげたいなら、何にも考えずにバッティングセンターにいってバットを振り回していた方が早いのです。イチローの技術理論など知っていたって返って足を引っ張るだけです。」
と、説明を続けます。
ここまで説明をすると半分ぐらいの人は理解するようです。
残りの半分の人は、「自分はイチローほどの成果あげたいのではないから。」とか「ちゃんと教えてくれたらイチローすら越えてみせる。」とでも考えるようです。そういう人たちには、
「小手先の知識や技術を使って横着をしていると手痛いしっぺ返しをくらうよ。」
と助言はしていますがおそらく聞こえてはいないでしょう。苦労や労力を惜しむ人間がどのような人生を送るかと考えてみればよいのです。
健康な生活を送りたいというのであれば昔からの格言がいろいろあります。
「笑う門には福来たる。」
「早起きは3文の得。」
笑っていれば心が晴れやかになるだけではなく、体も元気になってくる。早起きすると体にいいことがある、といった著名な諺は多くの人が知っていることでしょう。他だと、
「一汗かくと百病を防ぐ。」
「病は気から。」
「動くことは生きること。」
「心豊かに、体健康に。」
などなど山のようにあります。
このような古い言葉は様々な変化をして今の私たちの生活に溶け込んでいるのではないでしょうか。ほとんどの人は健康な生活を送るためにはどうすればよいのかを知っているはずなのです。
つまり、本当に健康でありたいのであれば、
「早起きするにはどうすればよいのか。」
「運動を継続するにはどうすればよいのか。」
などという質問が最も適切になるのではないでしょうか。当然、このような質問であれば私は私の知る限りの知恵を惜しみなくさらけ出すのですけどね。
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