ブログ「日々整体」

チェックリストの罠

先日、テレビをみていて久々に腹がたつ番組をやっていました。
元関脇の貴闘力がギャンブルのせいで、人生を大きく狂わせたという内容でした。角界からは追放され、それと同時に家族も失ったわけですから大きな転落といっていいでしょう。

その彼が今どうしているかというと、約10の飲食店を経営する経営者として生きているそうです。怪我で相撲を引退した元力士や、間違いを犯して第2の人生を歩もうとしている人たちの働ける場、人生をやり直したいと考える人達が活躍できる場を作りたいと語っていました。

ここまでは非常によかったんです。
しかし、この後がひどいものでした。彼が身をくずしたのはギャンブル依存症だったということで、彼のこの依存症がもう治ったか?という事を20項目のチェックリストでチェックして専門家が診断したのです。

その結果は、20項目中20が当てはまり、重度のギャンブル依存症であるという診断をくだしていました。彼は5年間まったくギャンブルに手をつけていないにもかかわらずです。

当院でも、

「心療内科でチェックリストによる診断を受けたらうつ病だという診断をされたんですが?」

という相談がたまにあります。
そして、そのような人の体の様子をみるとたいていは確かに元気はないですが、うつ病というほどでもない方がほとんどです。

そして、詳しく話を聞くと、


「最近、親がなくなった。」
「先月、妻がなくなった。」


なんていう事がほとんどです。
大切な家族をなくしたのですから、気持ちが落ち込むのはあたりまえです。チェックリストはそれを病気にしてしまっています。

また、うつというのは自律神経の働きにはっきりとした異常がみられますので体の様子をみればすぐにわかります。それを見もしないで、チェックリストに丸投げしてしまっている専門家がすくなくありません。

さて、インターネットで検索してみると、今回、貴闘力氏が行ったチェックリストはインターネットですぐにみつかったので内容を紹介しておきます。

言いたいことは山ほどありますが、とりあえひとつだけ。
過去のことばかりで

「今どうなのか?」

という質問がひとつもありませんね。
私も競馬がすきでちょくちょく通っていました。ここ10年ぐらいはほとんど馬券を買っていませんがこのチェックリストによると重度のギャンブル依存症のようです。7つ以上があると治療が必要だそうですが、競馬でなくてもパチンコやスロットなど、ちょっとでもかじったことのある人ならおそらく全員ひっかかりますね。



チェックリスト

  • ギャンブルの為に仕事や学業が疎かになることがありましたか?
  • ギャンブルの為に家庭が不幸になることがありましたか?
  • ギャンブルの為に評判が悪くなることがありましたか?
  • ギャンブルをした後で自責の念を感じることがありましたか?
  • 借金を払うためのお金を工面するためや、お金に困っている時に何とかしようとしてギャンブルをすることがありましたか?
  • ギャンブルの為に意欲や能率が落ちることがありましたか?
  • 負けた後で、すにまたやって、負けを取り戻さなけらばと思うことがありましたか?
  • 勝った後で、すぐにまたやって、もっと勝ちたいという強い欲求を感じることがありましたか?
  • ギャンブルが原因で自殺しようと考えることがありましたか?
  • ギャンブルの資金を作るために借金をすることがありましたか?
  • ギャンブルの資金を作る為に自分や家族のものを売ることがありましたか?
  • 正常な支払いの為に「ギャンブルの元手」を使うのを渋ることがありましたか?
  • ギャンブルの為に家族の幸せをかえりみないようになることありましたか?
  • 予定していたよりも長くギャンブルをしてしまうことがありましたか?
  • 悩みやトラブルから逃げようとしてギャンブルをすることがありましたか?
  • ギャンブルの資金を工面する為に法律に触れることをしたとか、しようと考えることがありましたか?
  • ギャンブルの為に不眠になることがありましたか?
  • 口論屋失望や欲求不満の為にギャンブルをしたいという衝動にかられることがありましたか?
  • 良いことがあると2・3時間ギャンブルをして祝おうという欲求がおきることがありましたか?
  • 一文無しになるまでギャンブルをすることがよくありましたか?


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自律神経の基本的な話

「10代の子供が杖をつかないと歩けないようになった。自律神経が原因ですか?」


と、電話で質問がありました。
体についての根本的な理解がないのでこのような質問になってしまうのは仕方のない事なのもしれません。しかし、この理解のままでは体はおそらくよくなるという事はないでしょう。

体というのは部品の寄せ集めではありません。
病院で亡くなった人をあつめて、問題のない部分を集めたとします。Aさんからは手足、Bさんからは胃腸、Cさんからは脳、Dさんからは目や鼻、Eさんからは自律神経といった具合に問題のない部分を切り貼りしてつなぎあわせても新しい人が生まれたりはしません。人は部品の寄せ集めではないのです。

「生きているという事はちょっと特別な存在だ。」

という事がいえます。
人間はロボットのような部品の寄せ集めで、自律神経はその部品の一つという認識をしていては絶対に駄目です。


さて、この方ですが、まっすぐに歩けなくなったということで脳に問題があるのではないかと検査したそうですが、異常は見つからなかったそうです。

電話でいくつかの情報を伺って、おそらくではありますが、私は何が原因かということについて推測することできました。しかし、この方の理解に問題がありました。


「この問題は自律神経からくるものですか?」


という質問を何回も繰り返すのです。


どうしてこれが問題なのかということについて説明しましょう。
起こっている事はおそらくこのようなことです。まず、ちょっとした怪我が原因で体の一部の運動がうまくできなくなったのです。その問題はすぐさま日常の生活に支障がでるようなものではありませんでした。人間の体はかなり頑丈にできていますので、かなり悪化しなければ痛みや不快感があってもそれなりに生活でてきてしまうのです。しかし、そんな生活を永く続けた結果、自律神経の働きに致命的な問題が起こってしまいました。

その問題は、


「体の異常を治癒したり解消したりすることができなくなる。」


というものです。
その結果、スムーズに体のバランスをとって動かす事ができずにまっすぐ歩けなくなったというわけです。
そして、


「おそらくある部位(※電話では明確に伝えました)に問題があると思われます。ただし、体をみての判断ではありませんので慎重に判断をしなくてはいけません。」


このような説明をしました。
しかし、


「それは自律神経の問題なのですか?」


と繰り返し質問してくるのです。
私は自律神経のことしか知らないと、判断されているのかもしれないなぁと思ったりもします。


電話でこのような話をいきなり理解しろというのも無理があるかもしれません。
ただ、先に述べたように、生きている人間の体を、車やテレビで修理するような感覚で考えているとたいていさらに悪化させてしまいます。

結局、私が伝えようとしたことはうまく理解されないまま電話を切られました。
普段ならこのような電話は放置してしまうのですが、10代でこのような状態、そしていま適切な対処ができなければ10年単位で、下手をすると一生を狂わせてしまうかもしれないと感じました。それはあまりに気の毒だと思いブログの記事として書いてみる事にしました。もともと、ホームページをみたと電話してこられたのでもしかしたらもう一度サイトの記事に目を通してくれるかもしれないと考えたからです。

私の推測が大きく間違っていなければ、若いということもあります、このような異常など3ヶ月程度で解消するのではないかと思います。
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自律神経の働きを高める考え方

今朝のことですが、

「自分はいつどこでどんな死に方をするだろうか?」

ということをふと思いました。
体についての専門家なのだから、病気知らずで老衰で死ぬと考える人が多いようです。しかし、私は心筋梗塞なんかである日突然ぽっくりいくような体質です。まぁ、いまの感覚だとそれについてもある程度予期できるのではないかと思います。ただ、私は死んだ事がありませんので、たぶんそうであろうというぐらいの認識です。

人間には寿命というものがあります。
この寿命というのは生まれた時に決まっているなというのが私の体に対する捉え方です。ですから、いくら整体で体を整えて完璧な体であっても寿命が尽きたら人は死んでしまいます。寿命が尽きたときに、どのような死に方をするかはその時のその時の状況や運次第で様々だろうと思います。なかには、寿命がつきたときに癌になりやすい傾向の人はいると私は考えています。

命がつきたときに癌でなくなったらそれは寿命を使いきって亡くなったということです。言い換えれば癌で亡くなったのではなく、天寿をまっとうしたという事です。


「どうせいつかは死ぬのですから死ぬまで精一杯生きたらどうですか?」


こんな話をすることがたまにありますが、


「たしかにそうだわ。」


という人は案外、死ぬ直前まで元気に生活しています。


「怖いから死ぬことなんて考えられません。」


なんていう人は、命を削るような事を平気でやって寝たきりになったりします。


私はいつも、


「明日死んで後悔ない生き方をすればよい。簡単でしょ。」


なんていうのですが、少々ハードルが高いようです。
でも、いつかは死ぬというのは間違いありません。ですから、どんな死に方がよいかを1回考えておくだけでずいぶん違うと思います。
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暑くなってきました

暑くなってきました。
私は電車にはあまり乗りませんが、もうエアコンがついているそうです。いつも来られる人は、

「寒くてかなわんと。」

とぼやいていました。

実は、人間がこれだけ反映したのは汗をかくことができたからです。
汗をかくことで体温の調整ができるので、地球上でももっとも優秀なハンターとなりえたのだそうです。野生の動物は毛皮をもっているので、保温能力は高いのですが、体温が上昇したときには、その調整ができないためにいきなり動けなくなってしまいます。

地上でももっとも早く走れる動物はチーターですが、その距離はせいぜい400m程度です。それに対して人間は42kmを2時間で走ることができます。地上でもっとも持久力のあるハンターだったというわけです。

生物の繁栄というのはこれだけで決まるわけではありませんが、汗をかいて体の調節をするというのは人類のもっとも優れた能力というわけです。ジョギングで汗をかいて体調を整えるというのは非常に理にかなった方法ともいえますね。

さて、


「そんな人類が、エアコンで温度を下げて汗をかくのをやめてしまったらどうなるか?」


を考えてみてください。
答えは探してみてください。エアコンが寒いといってひざ掛けを使ったり、レッグウォーマーなどをつけてをしてデスクワークをしているような人はいないでしょうか?あるいは、エコンとビールで体を冷やしているような人の顔色をみてみるとよいでしょう。
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最近の駄目な人たち

体の問題点を箇条書きにして、

1.肩が痛い
2.腰が思い
3.寝起きが悪い
4.やる気と意欲がでない
     ・
     ・
     ・

とこれらの問題を1つづつ解決したいという人がいます。
しかし、こんな事をいっていると、


「そんな事いってるから体を壊すのです。」


とほぼ間違いなく私にいわれるはずです。
体の問題というのは解決するときには全部いっぺんに解決します。バラバラに考えては絶対にうまく体が整いません。箇条書きであげたような問題など、私に言われせれば、


「食い過ぎ。」


の一言で解決したりします。
こんなもの全部、自律神経の働きが悪くなっているのが原因なのですから、体に感じる不快感をひとつひとつ消していっても、もぐらたたきをしているようなものです。無意味なだけでなくかえって体を悪くしてゆきます。

あと、このような考え方をしている人は、たいてい、


「痛みや不快感がなくなったら治った。」


といいます。
傷ができて血が流れているなら痛いのが当たり前です。血が流れているのに痛くなければそれは非常に深刻な問題なのです。まして体の中の事です。目でみえるわけではありませんから、痛みがなくなってもまだ問題が残っているということは珍しくもありません。


「痛みが嫌だから整体にきているのだ。」


などという人がまれにいますが、そういう人はお断りすることもあります。


体は痛がる必要があるときがあります。
別に、死ぬまでもんどりうって苦しがれといっているわけではありません。


「3日ぐらい痛がっておいてください。」


というだけでも我慢できない人がいます。
1週間痛がるだけで10年来苦しんだ体の問題が解決することもあります。痛がる必要があるときに、それを避けるというのは体の感覚を麻痺させるということです。これをやりつづけた時にいきつくのは認知症です。

ほとんどの人は認知症は絶対に嫌だというのに、認知症にまっしぐらだったりします。認知症というのは、身体感覚を感じないようにぼけさせた状態です。頭の病気だとでも思っている人がいたら、早々に考え方を改める事をおすすめします。
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