腰痛の人にひとことだけ・・・
健康についての考え方いろいろ
「検査にいったらすべて正常でした。」
先日、半年ほど継続して整体をうけにこられている方にそう言われました。
検査結果をみた医師からは、
「これなら脳梗塞などの心配はない。」
と太鼓判をおされたそうです。
年齢は70を越えておられる方なのですが、薬をまったく飲まずに過ごしておられるかたです。声楽をやっているのですが、整体を続けていると声のでかたが違うと喜んでおられました。こういう具合に、日々元気に過ごすための一助になれるというのは嬉しいことです。
ただ、この方は、わたしの指導を全て受け入れているか?
というと案外そうでもなかったりします。食べることが好きなので、毎回食べ過ぎになった状態で整体にこられます。ですから、しょっちゅう、
「腰が痛い。」
「膝が痛い。」
というような事をおっしゃってこられます。
でも、基本は食べすぎで体のバランスを乱してこられますので、整体でやる事というと食べ過ぎの調整がメインになります。ご本人としては、ちょっと体に無理をして膝や腰が痛くなったと思いたいようですけどね。そういう気持ちをさらっと無視してわたしはひたすら食べ過ぎの調整をやってきたわけです。
もちろん生活習慣において大事なことは食事だけではありません。
体を冷やさないようにすること、睡眠についてなどなど、大事なことはほかにもありますのできちんと指導をさせてもらっています。ただ、食事についてだけ、
「いやです。好きなだけ食べます。」
と、いう意志を貫いておられるだけです。
その結果が、病院での検査で異常なしということでした。
「膝や腰の痛みは食事を減らすと緩和しますよ。」
と説明しても、やはり食事を減らすのは嫌だそうです。本人がそれでいいなら、そういうのもありかもなのなぁと思う次第です。
腰痛2800万人
さて、こんな情報より私が注目したのは、3ヶ月以上腰が痛むときに推奨される薬は抗うつ剤だそうです。なんでかというと、ストレスが大きく影響するからなのだとか。
トンチンカンな事をやっているなぁと・・・。
私は腰痛の相談はあまり積極的には応じないようにしています。
なぜかというと、ほとんどの方が、
「とにかく痛みだけをなんとかしてくれ。」
という具合にやってくるからです。
腰の痛みや違和感は、原因を的確にとらえて改善すればすぐになくなります。
答えをいってしまうと、腰痛の原因など、たいていの場合、食べ過ぎか体を冷やしているだけです。男性の場合などは、単なる酒の飲み過ぎであることも少なくありません。
ところが、それを説明しても、
「酒はやめない。でも痛みはとってくれ。」
という具合にいってくる方がほとんどです。
酒の飲み過ぎで腰が痛くなってきているのに、原因はそっちのけで痛みだけをなんとかしようとします。だから、腰痛はなくならないんです。
「腰痛で死にはしないから、痛みは我慢する。」
そこまで覚悟を決めて生きていくのならそれもいいでしょうけどね。
私のところへ腰痛で相談にこられる方は、たいてい
「もう一生よくなりません。上手につきあって生きなさい」
と言われています。
本当に腰痛を感じない元気な体になりたいのなら、食事や生活習慣をまずは見直すことです。それをお、ほおっておいて体をどうにかしようなど、ただの横着なのです。
胃カメラを飲んで腰が痛くなる?
突然、強烈に腰が痛くなったということだったので、その原因はいったいなんだったのか?ということを考えてみる事にしました。
まず、腰の状態を確認すると運動系からくる痛みではありまえせんでした。
どういうことかというと、無理な運動をした、重い物をもったというように、無理をしてでた腰痛ではありませんでした。わかりやすくいうと、運動系からくる腰痛は、脊柱起立筋に強い緊張がああるので間違いようがありません。自律神経で考えるならこういった筋肉の緊張がみられる場合は、交感神経が過剰に緊張がみつかりますがそれもありませんでした。
では、どういう痛みかというと右の骨盤が大きく下がっているために起こる腰痛でした。
右の骨盤が下がる最大の原因は、食べ過ぎと冷えです。これらの原因を腰痛につなげて考える事ができない人がいますが、腰痛の大半はこちらが原因です。交感神経の異常ではなく、副交感神経の異常からくる痛みです。
話を戻します。この方の場合、右の骨盤が下がることによって強い腰痛が起こったのですが、その原因に思い当たる事がないとうことなのです。しかし、体が痛みを発するということには、必ず原因があります。何もないのに、突然痛みだすということはありえません。
そこで、よくよく聞いてみると、
「腰が痛くなる前日に胃カメラを飲んだ。」
ということでした。
胃カメラ飲むと胃に負担がかかって、右の骨盤がさがったのかと思ったのですが、さらに聞くと、副交感神経の働きをさげる薬を体にいれたそうです。胃カメラを飲むときにはそういうやり方をするお医者さんもおられるそうです。
これで腰痛の原因がわかりました。
胃カメラを飲むときに使った薬のために腰が痛くなったのです。
体の調子がくずれるときにはかならずその原因があるのです。