ポジティブなんていらない
2015年11月10日
気持ちを前向きにするということを勘違いしている人がとても多いのです。自律神経の働きが悪い人はほとんどが間違えているといってもいいでしょう。
まずよくあるたとえとして、コップに入った半分の水というのがあります。
「もう半分しかない。」
と考えるのではなく
「まだ半分もある。」
と考えるとよいという話です。誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか?しかし、こんなのはどっちも駄目です。
コップに半分の水があるのなら、
「水が半分である。」
とみるのが適切といえます。コップにはいった半分の水に人間の都合で前向きも後ろ向きもありません。
日常生活でいうなら、暑さ寒さで考えてみましょう。
温度計をみたら気温が10度だったとします。
「10度もある!」
といって、寒いのに無理をして活動していれば、いずれ体を冷やして自律神経の働きを悪くします。逆に、
「10度しかない!」
といって、防寒対策をやりすぎれば、不必要に汗をかいてそのせいでかえって体を冷やしてしまうなんてことになりがちです。
気温が10度なのであれば、10度にあった適切な服装というのがあります。
建物にはいるとたいていは暖房がありますから上着をぬげる方がよいでしょう。アウトドをするなら、それなりの防寒対策が必要な気温ともいます。同じ10度でも北海道の10度と沖縄の10度ではまったく意味も違いますし、同じ人間でも寒さに強い人もいれば、弱い人もいます。気温10度という情報には、なんの意味もありません。
さて、こんな話をしたのは、
「あなたの体は○○な状態です。」
と伝えると、
「そんなネガティブな言葉を口にしないでください。私は前向きに生きたいのです。」
という、とってもポジティブシンキングな方が何人か続いたからです。
そんな人には、
「そんなことをいってるから体を壊すんですよ。」
説明するところからはいらなくてはいけないというわけです。