ブログ「日々整体」

自律神経とダイエットの話

「しっかり食べてダイエット。」

私からするとずいぶんおかしな表現です。
だいたい毎年5月ごろになると、こういうキャッチコピーを目にするようになります。たぶん、『食べる』という事に対して無理解だからこういうトンチンカンな事をいってしまうのでしょう。

実は、食べるという行為には2つの目的があります。
1つはもちろん栄養摂取です。我々のような哺乳類が活動をしていくためにはその活動のためにエネルギーが必要で、それを食べる事によって得ています。小難しい事をいっていますけど、生きていくためには食べることが必須である事に疑問を感じている人はほとんどいない事でしょう。

ちなみに、たまに光合成をしていて何も食べていないとかいうような変わった人の話を聞かされることはあります。ただ、そういうのは極めて特殊な例ですので普通の人には真似をすることができないと考えた方がよいでしょう。変わったところだと土を食って生きているなんて人の話も聞いた事があります。

そしてもう一つは、緊張の緩和の為の食欲です。

「ストレス解消のためにおいしいものを食べる。」

なんていうのはそのよい例でしょう。
他だと、

「毎晩1杯のビール。」

なんていうのをずっと継続している人もいることでしょう。
これは、エネルギーを摂取するための食事とは意味と目的が全く違います。夕食は晩酌しながら、なんていうのも栄養を摂取するための食事ではありません。仕事帰りに一杯ひっかけて帰るなんていうのは、仕事をしている状態からプライベートにうまく切り替える事ができない人の行動です。もし、お酒を飲まない人でも、毎日ひとかけらのチョコレートやクッキーを食べるとかいうのも同様です。ほかだと、スナックやチョコレートを食べ始めたら止まらなくなった経験がある人多いでしょうし、ポケットやバッグの中に必ずあめ玉が入っているなんていう女性なんてのはすぐに思い当たるのではないでしょうか。

こういうのは緊張を和らげるため、つまり体を弛緩させるための食事です。
そして弛緩のための食事は、空腹、つまりお腹が減って湧き上がってくる食欲ではありません。食後、お腹いっぱいのはずなのにデザートに甘い物を食べる人は少なからずいると思います。このデザートは栄養摂取のための食欲ではないから別腹というのです。

食欲には、エネルギー摂取のためのものと、弛緩のためのものと2種類あるという訳です。
食べるという同じ行為にも関わらずその意味と成果は全く異なりますから、ほとんどの人は区別して考えた事がないようです。

それで、すぐに太ってしまう人、あるいはダイエットをしてもうまくいかない人というのは、この後者の弛緩のための食欲が過剰に働く、暴走気味である人がほとんどです。

「ダイエットなんて深く考えないでも、食わなければすぐに痩せてくるだろう。」

なんていう人は弛緩のための食欲がほとんどない人で、

「いくら努力しても全然痩せない。」

という人は、弛緩のための食欲が過剰に働いている人だという訳です。
食欲は2種類に分類されるという事を知らないままでは、この両者がお互いを理解することは不可能でしょうね。

以前に、18時以降は水以外のものを口にしないというダイエットをしている人の話を聞いた事があります。
その人は女性でしたが、17時になったら夜にお腹が空かないように、ラーメン、カツ丼、唐揚げそして、デザートにアイスクリームを食べるという事でした。弛緩のための食事を必要としない人がこの人を見たらどういう事を思うか考えてみるとよいでしょう。

さて、このように弛緩のための食欲が過剰に沸いてしまう人は胸椎1番に問題があります。
ただ、胸椎1番に根本的な問題があるケースと、他に問題があって結果として胸椎1番に異常が起こっているケースの両方があるため一様な異常が起こっている訳ではありません。

おかしなダイエット方法にはまってしまう人はほぼ間違いなく胸椎1番に問題があるといえるでしょう。多くの人は、思考と体の状態を別個に考えるのですが、思考は体の状態に多大な影響を受けています。だから、弛緩のために食べたいと上がってくる欲求を満たしながら、ダイエットをしたいという欲求もかなえようとすると、整合性がとれなくなって妙なダイエットにはまってしまうのです。

なお、身長から理想的な体重の目安をしめす指数がありますが、この指数はあまり参考にしない方がいいでしょう。骨格に合わせて自分の階級を決めるボクシングなどの競技をみればわかると思いますが、背が高くても軽い階級で競技している人がいます。また、仕事によってはぽっちゃり気味の体型の方がよい仕事ができたりするという事もあります。実力のあるオペラ歌手や声優には少しふくよかな体型の人が多いのは、ぽっちゃり体型である方がよい声がだせるからです。

当然ですが、痩せ型の骨格だったり痩せている方がよい仕事ができるというものもあります。
見た目のかっこよさや美しさを重視する職業というのもありますが、日々、快活に元気に暮らしていくためにはどのような体格がいいのかは自身をふり返ってよく考える事をおすすめします。歳をとるにつれて痩せていく方がよいとか、太った方がよいという体質の人もいますから数字に捕らわれない方がうまくいくと思います。
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自律神経は常に元気になるための活動をしている

自律神経は常に元気になるための活動をしています。
この考えは客観的なものではなく私の主観的な考えです。だから、この私の主張に異論を挟んだり否定することはとても簡単な事かもしれません。しかし、それでも人間という生物とその体の働きを観察していると、私は自律神経は常に体を元気にするための活動をしている事は間違いないと確信をしています。 

人間の体はとても合理的に成り立っています。 
多くの人は辛い状態や感覚が発生する事を、体を痛める、病気になると考えています。だから、熱が下がる、痛みがなくなる時に『病気が治った』と判断をしています。これが大きな間違いなのです。 

熱がでるのは体の中に溜まった老廃物を掃除するためです。 
老廃物というと疲労物質や細胞の死骸だと考えるとよいでしょう。老廃物は健全な生活を送っていれば、主に尿や便として体外に排泄されます。汗をかいたときに肌をこすると垢がでてきますけど、これも老廃物です。この排泄がうまく行われなくなったときに人間は風邪をひくという状態になります。熱をだして体液の循環をよくし強制的に排泄するのです。だから、風邪が終わる時には必ず便が柔らかくなります、下痢をする訳です。熱をあげて体液の循環を円滑にした後に排泄するという過程を経過して体をリフレッシュする事、それが風邪という現象です。 

ところが、熱がでる事、下痢をする事を別々の病気だと考えて個別に対応しなくてはいけないと多くの人は考えています。薬で熱を下げて、下痢をとめる薬を飲むのです。すると結果として、体の中に老廃物が溜まったままの状態になります。 老廃物が体にたまった人は元気がなくなります。意欲、向上心、やる気といったものを発揮できなくなります。

また、健康な人は、年に一回ぐらい風邪をひくものです。 
なぜなら元気だとしても普通に生活をしていればたいてい少しづつ老廃物がたまるからです。だから、元気に健康な体を保つためには年に一回熱をだしてリフレッシュする方がよいのです。 

私は、健康な人として私は松岡修造を私はよく例にあげます。 
彼は年に一回ぐらい高熱の風邪をひいています。彼が熱を出すタイミングはいつも寒波がやってきて大雪になるので松岡酒造ぐらい元気な人間でも風邪をひくのだとよく話題になっているから私でも知っているのです。高熱がでるのは彼が高いリフレッシュ能力をもっているからです。人間は気温が下がったタイミングが熱を上げやすいようで、寒波がやってくるタイミングで風邪をひいてリフレッシュしているのでしょう。だから、何年も風邪をひかないという人は体のリフレッシュがうまく行われていないと思った方がよいでしょう。 

「癌なんて病気は風邪をひかない人がなる病気だ。」

整体の師である二宮進師がよくいっていた言葉です。このように風邪は我々が健全な生活をおくるために必要なものなのです。 

次に、腰痛など、主にぎっくり腰といわれるような突然に腰が痛くなるようなものも必要なリフレッシュです。 
ぎっくり腰だといって相談にこられる方の背骨を確認するとほぼ間違いなく胸椎4番、腰椎3番が後ろに飛び出しています。胸椎4、腰椎3番は心臓を動かすための神経が通っている骨、つまり心臓の動きに深く関わっています。これらの骨が後ろに飛び出しているというのは『骨に力を集めている』ということで、これは心臓に力を集中するために無意識に起こる動作です。 

ちょっと話がそれます。 
『丹田に力を集める』という言葉がありますが、腰椎3番に力を集めるというのを同じ意味です。だから、丹田に力を集めるというのは心臓に力をあつめる、つまり心臓の働きを高めるというのと全く同じ事になります。腰椎3番に力を集めるときには、胸椎4番にも同様に力が集まっているのですが胸に力を集めようとすると胸椎1、2番に力みがでて肺の動きが悪くなってしまうのでへその下の丹田を意識するのがよいと言われるようになったのでしょう。

さらに余談を続けると、人間は丹田のような実際には存在しない架空の臓器を意識した方が体をうまくコントロールできる傾向があります。スポーツなどでは、必ず肩の力を抜けと言われますが、これは筋肉の存在を意識しないようにするためです。だから、イチローのバッティング理論を学んだからといって、イチローのようにメジャーリーグでヒットが打てるようにはなりません。理屈で体を動かそうとすると絶対にうまくいかないからです。このあたりの事に興味がある人は、宮本武蔵が書いた『五輪の書』なんかに書いてありますので読んでみるとよいでしょう。 

話を戻します。 

ぎっくり腰というのは、腰椎3番の力が抜けなくなったために起こります。 
これはもうぎっくり腰だといって駆け込んでこられる方の体を観察すると間違いようがにぐらいはっきりをしている事です。腰椎3番の力が抜けなくなるのは心臓がうまく動かなくなっているせいです。そのうまく動かなくなった心臓を動かそうとしていると結果として腰に痛みがでてくるのです。だから、腰が痛いと相談にこられた方には、 

「大丈夫だからしばらく痛がっておけ。」 

とアドバイスをします。
 
痛みだけをとってしまうと心臓が止まってしまうからです。
すぐに腰の痛みをとろうと思うと心臓を止めるしかありません。心臓の動きが悪くなる理由は他にあるのですけど、基本的には老廃物が溜まり過ぎた結果だと考えて間違いありません。簡単に説明するなら、日頃の不摂生の結果として腰が痛くなっているので、そのツケを整体師などに回して楽になろうなんていう考えでは健康になどなる事などありえません。 

「自分の尻は自分で拭く。」

それができるのが健康に生きるということです。

今回、発熱と腰痛について簡単に説明してみました。
このように自律神経は熱を出したり痛みを出したりという働きをしています。 なんのためにそうしているかというと、元気に、そして健康に生活をしていくためにです。ところが、最初に述べたように熱を出す事や、痛みをだす事を病気だとして捉えていると自律神経の働きの邪魔してしまう事になります。だから、自律神経の働きを整えるという事がどういう事なのか、健康に元気に生活するという事はどういう事なのかという事をちゃんと理解する必要があります。
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自律神経は生物の根幹である

『人間の体には自律神経という部品がある』

多くの人がそう考えているのではないでしょうか。
人間の体は骨、肉、内蔵、血液、脳などの部品がたくさん集まって作られているものだと錯覚してしまっています。鋼の錬金術師というマンガでは、人間を構成する要素として、

「水35リットル、炭素20kg、アンモニア4リットル、リン800g、石灰1.5kg、塩分250g、硝石100g、硫黄80g、鉄5g、フッ素7.5kg、ケイ素3g、その他少量の元素。」

という説明があります。
これは嘘ではなく、現実に人間の体の構成要素はこれらのから成り立っていて、すべての材料を集めようとすると3000~4000円程度の費用だそうです。ごく普通の家庭であれば、家の中にすでに大半がありますね。だからといって、家の中で突然に、人間あるいは生命が誕生する事などありえないという事もわかることでしょう。

実際に、かつての科学者は(当時は錬金術師と呼ばれたりしていたようですけど)、人間を構成する要素を集めて熱したり、冷やしたりしたら人間を作る事が可能だと考えて研究が行われていたようです。馬糞と精子を混ぜて人造人間ホムンクルスを作るなど、今の知識と科学技術から考えると、それは無理だとわかるような研究が行われていたようです。

『生きている』

という事は非常に特殊な状態で、それがどういう状態であるかという事を現時点の人類はうまく説明する事ができていません。

それで、これから科学が進歩してクローン技術が発達したとしましょう。
心臓、肺、胃腸などの臓器をクローンで作れるようなり、脳、目などもクローンで作れるようになったとします。それで人間を構成する要素をすべて、遺伝子操作で作って人造人間を誕生させる事ができるか?と思うかもしれません。でも、矢張りそれは不可能です。なぜなら、材料として多少まとまったというぐらいの事でしかなく、それは水や炭素を集めて人間を作ろうする行為となんら変わらないからです。鋼の錬金術師では、

「魂はどうするのか?」

なんて疑問がでていましたね。


古生物学だと、生命の誕生にはとても大きな壁があって、どうすれば、あるいはどういう事が起こればその壁を越える事ができるのかは大きな謎とされています。そして、実はその壁が『自律神経の働き』です。世の中を見渡すと、自律神経の働きについてふんぞりかえって偉そうに語っている人が大勢いるのですが、生命誕生の大きな謎について語っているようなもので冗談としかいいようがありません。

ところで、ここまで話すと大層な話になってしまっと感じる人がいるかもしれません。
しかし、自律神経の働きというのはどういうものかよく考えてみてください。そもそも生命を保つための働きをしているのが自律神経なのです。自律神経の働きとは、我々はどうして生きているのか、どうして生き続けようとするのか、子孫を残そうとするのか、種として繁栄しようとするか?これらすべては自律神経の働きが根底にあるのです。それを肝心なところを端折って、シンプルに説明してわかったつもりになっている人たちの方がおかしいのです。

話を戻します。

生命は火山活動が活発な海底で誕生したといわれています。
偶然生まれたアミノ酸がくっついたり離れたりを繰り返している内に、突然に自己増殖をはじめるようになったと考えられています。つまり、この時に自律神経が働きだしたという訳です。もちろん、この頃は神経なんていう組織はなかったでしょうから、まったく違う姿と形だった事でしょう。しかし、その働きは進化を経て現状のような形に変化してきたのです。こんな事はわりと当たり前で、ちょっとでも学んだ事のある人なら誰でもが知っている知識なのですが、医学という学問になると様子ががらりと変わってしまいます。

医学は、生命というものを部品の寄せ集めだとしか考えていません。
だから、医者に言わせれば生命を誕生させる事など簡単です。最近は、老いは病気だから老いる事は防ぐことが可能であるなんていう理屈がまかりとおりつつありますね。生まれて、成長して、歳をとり、そいて老いて死んでいく事は自律神経の働きを考えればとても当たり前の事です。だから、その自律神経の働きを止めてしまったり、変えてしまうような事をすればその人自身だけでなく、人間という種そのものが滅んでしまうでだろうと私は思います。

自律神経の働きに問題が起こると生命はすぐに死んでしまいます。
だから、生きている以上は自律神経はちゃんと働いています。ここで疑問を感じるのは、自律神経はちゃんと働いているのであれば、どうして様々な不調を感じるのかという点でしょう。ただ、これは自律神経が何をしようとしているのかを考えなくてはいけません。

さて、こういう前提をふまえてもらうと

『自律神経は生物の根幹である。』

という概念を理解しやすくはならないでしょうか。
私たちは生命なのです。材料の寄せ集めのロボットではなく生きているのです。生きる事は当たり前の事のように感じるかもしれませんが、生きているというのは宇宙全体を見回しても奇跡としか表現のできない事です。そんな奇跡に対して、『体の調子が悪いのは自律神経という部品が故障した』と考えてしまうのはどこか間違っているのではないかと気がつかなくてはいけません。
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不登校についての考え方

「医療は心臓が止まらなければ異常なしとしてしまう。」

不登校という問題はこの事をわかりやすく理解させてくれるかもしれません。
不登校なんて気持ち問題だと大半の人は思うかもしれませんが、私のところには常に数名の不登校の子供が通っています。頭が痛い、朝起きれないなどの理由が大半で、気の利いた事を言う医師であれば起立性調節障害なんていうかもしれません。

そんな事から、体の問題で不登校になっている子供はかなり大勢いると感じています。
ただ、その全容は私のような仕事をしていては把握しようがないのが実際です。珍しくない程度に見かけるというもので、私のところへたどり着いてこられる人の割合がどの程度いるのかわからないからです。

もちろん、総ての不登校が体の問題ではないでしょう。しかし、体が健全、元気に過ごせる状態であればそれだけで不登校の大半はなくなってしまうのではないかと考えています。

今回は、ざくっと二つのケースに分類して考えてみましょう。

1つ目は、学校で辛い事があったというケースです。
不登校になってしまう事の理由に、

「そんな程度で学校へいけなくなってしまうのか?」

と思ってしまうものが少なくありません。
他人からみたらたいしたことがなくても本人とにとっては大問題だったりすることもあるからです。ただ、これはどういう事が起こっているかを簡単に述べるなら、子供がくじけてしまっているのです。もしかしたらくじけるというより、心が折れるとかいった方がピンとくる人が多いかもしれません。

さて、嫌な事、辛いこと、ストレスに対する強さ弱さが個人差がありますけど、それはいったいどこからくるものか考えた事はあるでしょうか?

ほとんどの人は、

「努力や根性が足りない。」

といって、考えるのを辞めてしまう傾向があります。
NHKのドラマでオリンピックの選手が0.1秒差で金メダルを逃したのですけど、その選手に、

「努力が足りない。あと0.1秒努力すれば金だったのにもったいない。」

なんていっているシーンをみかけた事があります。
数値だけをみれば確かに0.1秒ですけど、その0.1秒がとてつもなく大きな溝や山だったりすることもあるのです。

さて、くじけるというのは、運動に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
運動能力には個人差があって、グラウンドを3周走れる人もいれば10周以上でも平気で走る事のできる人がいます。この運動能力の差を、体力の差といってそれ以上掘り下げて考えるのを辞めてしまうのですけど、そこをもうちょっと掘り下げてみてください。

運動能力の差が何かというと、単純に心臓と肺の能力、つまり心肺能力の差が運動能力の差だと考えるといいでしょう。心臓と肺の能力が低い人は、グラウンド3周で限界に来るし、強靱な心肺を持っている人はグラウンドを30周以上でも平気で走れる訳です。つまり、くじけるというのは、心肺能力の限界に達した状態、心臓や肺がうまく機能しなくなっているのです。それを心が折れると表現するのは、まさしく文字通りという事と言えるでしょう。

私が松岡修造をいつも例にあげて説明するのは、彼はこの限界の見極めがとても上手だからです。
彼は、3周しか入れない子供に4周走らせて褒める、10周が限界の子供には13周走らせて評価するという事を感覚的にやっています。そうやって限界を越える事で体は丈夫に元気になっていくのです。しかし、この事がわからない人は、

「最近の子供たちは、平均で7周走れるから、走れない奴はダメだ。」
「あと0.1秒努力すれば金メダルだった。」

なんて言って心を折ってしまうのです。

そして、ストレスや逆境に対する強さは心肺機能に依存しています。
ピンとこないようであれば、強靱な人間の事を鉄の心臓をもつとか表現したりしますね。このことから転じて考えをすすめると、不登校になる子供は総じて体が弱い傾向があるという事がわかります。心肺機能は、主に頸椎3、6、7番、胸椎1.2,3,4番が深く関係していますから、このあたりに問題があるのであれば不登校になってしまう可能性が高いといえるでしょう。そして、何より現実に学校にいけないという事で相談にこられる子供たちは皆、心肺機能に問題を抱えています。

2つ目のケースは、1と同様ですけど頸椎3、6、7番、胸椎1.2,3,4番に問題があってそれが頭痛だたったり睡眠に影響がでるまで大きな問題になっているケースです。頸椎6番が狂ってしまうと腎機能に問題がでてくる事があるので、泌尿器に異常がみられる事もあります。世間ではこちらのケースは起立性調節障害と言われることが多く、実際、私のところへ相談にくる子供はほぼすべてがこちらのケースです。ここまで体が悪くなると、

「医者は異常がないと言うけど、なんかおかしい。」

と気がつくようで他の手段や方法を探し始めて私のところへたどり着くようです。

起立性調節障害は、原因がわかっていないとか言われています。
しかし、私に言わせれば心臓、肺、腎臓の働きに問題があって、活発に活動、そして生活ができない状態であるというだけです。

ここで最初に述べた言葉を思い出してください。

「医療は心臓が止まらなければ異常なしとしてしまう。」

私が指摘するのはこういう事です。結果として、生活に支障がでているのはストレスとか原因不明になって謎の問題として扱われてしまっている訳です。

ちょっと補足しておきますが、最近はストレスという言葉が便利使いされてその本質からどんどん離れていってしまっています。現在の医療においては、

『わからない=ストレス』

という公式が成立しています。

もちろんいじめだったり学校の教師がひどい人間で行けないとか、そもそも学校教育に向いていないなじめないなんていう子供もそれなりの数がいるとは思いますけどね。でも、あなたが親で子供が学校にいけてないというのであれば、

「もしかしたら医療ではなわからない体の問題があるのでは?」

と考えてみることは無駄ではないでしょう。当然、そんな状態では、好奇心だったり、向上心を発揮する事すらできません。

子育てについて迷っている人へは、

「子育てとは子供を丈夫な体にしてあげる事です。20歳になったからしっかりしなさいなんていっても体がひ弱なままだったらしっかりする事なんてできませんよ。」

と、いつもアドバイスしています。

うつは遺伝するのか?

「精神病は遺伝する。」

今後、一般的になりそうな知識ではないでしょうか。
心の問題なんて後天的なもの、環境や社会の影響が総てで生まれは関係がないと考える人には暴論としか思えないかもしれません。しかし、統計データによる研究だと精神病を患った人の子供は同様に精神病になる傾向が高くなります。だから、

「精神病は遺伝する。」

という事は事実だというのが常識になりつつあります。
そこから転じて犯罪者だったりもDNAによって犯罪率があがるのがわかっています。だから、そういうDNAを持った人間は社会から隔絶した特区を作ってそこで生活をさせるべきだなんていう考えを述べる学者もいます。

暴論に感じるかもしれませんが、データからは病気や癌になる、犯罪を冒すのはDNAの影響が大きいというのははっきりと見て取れる傾向なのです。

そんな事を知らなくても癌家系という言葉はご存じでしょう。
癌は遺伝する傾向があるのは多くの人が肌感覚で知っている事です。精神病はそれと同じな訳ですが、精神の問題は遺伝しないという根拠は、そうであって欲しいという願望ではないでしょうか?

こういう話をすると、けしからんと怒り始める人が一定の割合でいるそうです。
よりよい社会を作っていくためには客観的な事実をちゃんと見つめる事も必要です。仮にそれが、とても残酷な事だったとしても・・・。

しかし、今回あえてこの学術的に導きされつつあるこの結論に異論を挟んでみたいと思います。
権威のあるいくつもの大学がデータを解析した結果にケチなんてつけてみるのです。権威主義な傾向のある人には、私が馬鹿にしかみえなくなるかもしれません。でも、私に言わせれば学術研究には大きな穴があることが珍しくありません。ふんぞり返って偉そうな事をいっていても、人間の体の事に関しては、案外、大したことはない事はなかったりするものなのですよね。

まず、遺伝というのはどういうものでしょうか?
体格や顔の形が親子で似るのは珍しい、奇妙だとは思わない事でしょう。後ろ姿だとどっちかわかららない親子だったり、兄弟など思い出す事も難しくないでしょう。これが遺伝というものだと言われれば疑問を感じる人はまずいないだろうと思います。

どういう事が起こっているかというと、血縁関係にある人は骨格が似ているという事です。
遺伝情報を記憶するDNAが近いというのは骨格が似てくるという事です。骨格が似ているということは、体質が似てくるということです。その似た体質の人間が、同じ生活習慣で生活をしていれば同じ病気になりやすいのは当たり前のことです。だから、厳密に言うなら骨格は遺伝するけど病気が遺伝をしている訳ではないということです。


具体的な例をあげると、肩に変に妙な角張った出っ張りのある人がいたのです。

「肩には武器が収納されているのですか?」

と冗談をいって笑いあっていました。
それぐらい異様というかかなり変わった骨の形をしていました。その後の、その方の娘さんの体の様子も観たのですけど、肩の骨に同じ特徴がありました。兄弟にも同じような特徴があるとの事で、骨の形が遺伝しているという事がわかります。

こういうケースはこの家族だけではありません。
むしろ普通というか、親子であれば骨の形、骨格に同様の特徴があるのは当然のように観察する事ができます。

次に、赤ん坊は、母親の体の状態をコピーして生まれてきます。
例えば、母親の頸椎3番に異常があったとします。するとその母親から生まれてくる赤ん坊には頸椎3番に同様の異常がみられます。どうも子供は子宮での成長の際にそのように育つようなのです。だから、母親の呼吸器に難があれば子供も呼吸器に、心臓に問題があれば子供も心臓に問題を抱えて生まれてくる事になります。このケースだと、頸椎3番は呼吸器に関係が深い骨なのでぜんそくなどを起こしやすくなります。

これは遺伝とは違うといえます。
遺伝というのはDNAのコピーによって起こるものだからです。しかし、母親が抱えている問題はその子供も抱えているというケースが圧倒的に多くなります。先ほど述べたとおり、呼吸器に問題のある母親の子供はやはり呼吸器に難を生じる事になります。

なんでそうなるかという事ですが正直にいってうまく説明できません。
ただ、何十人もの母子の体を観察しているとほぼすべての親子の同じ骨に問題がみつかるのです。だから、どうも子宮で成長するという事はそういうことのようです。

ちなみに、こういう事がわかっていると、逆子が起こるのは母親の体になんらかの問題があるからだという事もわかってきます。うまく育ってくれないとか流産してしまうなんてのは母親の体になにかの問題が潜んでいるからです。このあたりの詳細は以前に記事をかいたのでそちらを読んでいたくとよいでしょう。




繰り返しますが、これは遺伝とはいえません。
なぜなら成長過程において問題が生じているからで、遺伝子が影響して骨に問題がでるのではないからです。だから、狂っている骨を正せばちゃんと機能するようになります。

それで精神病についてです。

精神疾患のある人は頸椎2~3番に異常があります。
頸椎がどのような状態になっているかを観察すると、招き猫の手のような形に大きく歪んでいる事が多いです。これは指で骨をなぞっているとそのように感じるという事なので、レントゲンなんかでみたら別の見え方をするかもしれません。

また、多いですという表現になるのは、医療においてよくわからない不調は精神疾患にされてしまう事が多いのです。そのため、本当は精神の問題ではないのに精神疾患にされてしまっているというケースが少なくありません。だから、様々な症状があるのでひとくちにいってしまうは乱暴なのだということは理解しておいて欲しいと思います。

ここまでが前提条件です。


精神疾患になるには以下のような3つのケースを想定するとよいでしょう。

A.頸椎2、3番に遺伝的な特徴がある。
B.母親の頸椎2、3番に問題がある。
C.その他のケース

AとBのケースで精神疾患になってしまった人は、遺伝が原因であると言ってしまってよいか?
答えはノーで、私の考えでは、

「遺伝で病気になってしまうという事が生まれたときの運命で決まっていたのではない。」

という事になります。
Aのケースは、体の調子を崩したときに精神病になってしまう傾向が高いというだけです。その体質や体癖にあわせたケアをしてあげることで十分に予防する事が可能です。骨格が同じ人が同じ生活習慣、食生活ならば、同じ病気になりやすいのは当たり前の事です。家族、家系に同じあるいは似たような病気になるのはそれで説明が可能です。古い家なんかだと、家訓があったりして、その家訓を守る事で健康を守っているなんていう事があるかもしれません。

Bのケースは、そもそも体に問題があるので、DNAによる遺伝は無関係です。
当然ですが、体の問題を解消してしまえば不調はなくなります。これは親も子供もどちらもあてはまります。本当は、母親は出産時に、子供は成長の過程で体の問題を解消していくのですが、今の日本では、医療がそれを邪魔してしまっているので健全な体に戻る機会をほぼ失ってしまっています。

なお、統計データなんかをみると70%以上が遺伝が原因で精神疾患を起こしているなんていう結果がでています。調査ではAとBと合わせて遺伝が原因であると結論をだしているから当然の事でしょう。私の感覚からすると、Aのケースは10%未満、Bのケースが80%程度だと思います。

Cについては、ケースに合わせた対処法を考えれば済みます。
余談ですが、私の理解が進んで、昔の骨折が原因でおかしくなっている人のケースを見かけるようになってきました。骨を折った古傷が精神疾患に関係があるとは思えないので大半の人は解決不可能かもしれません。よくわからないから精神疾患でいいやという判断で的外れもいいところです。


こういう状況を想定して、

「精神病は遺伝するか?」

という調査をしたどういう結果がでるでしょうか。
おそらく違う結論がでるはずです。統計データを表面的にとらえていると、このような安易な結論になるという事で、そこからさらに深く読み込む事でまったく違う解釈が可能です。

なお、この考えは3つほど突っ込みができる点があります。

1つは、医療において骨の状態が悪く機能が不完全であるという事を客観的に確認できない点です。これはもう医療の進歩を待つしかありません。今の様子をみていると最低でもあと100年ぐらいは待つ必要があるのじゃないかと思います。

2つめは、父子関係についてです。父子関係において遺伝するというのは、Aのケースがほとんどでしょう。つまり大半は環境によるものです。父母子の3者の体を観察したこともありますが、やはり母の影響の方が大きいようで、母の体の問題が大きく表にでてきている例を観ています。

3つめは、盗癖です。一部の盗みに関しては、骨格が関わっているとみて考えるのが正解のようで野口晴哉師が盗癖の治し方について述べた文がを残しています。おそらく心臓の動きが弱い人にそういう傾向が出るのだと思います。だから万引きといった、盗癖は遺伝をしてしまう可能性があります。ふと思いましたがルパン三世は、ルパン家のそういう遺伝を受け継いでいるのかもしれません。
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