なにかの中毒?
2017年03月17日
「美容院で白髪染めを頼んだら、頭皮がぴりぴりしてその後手足がしびれてきた。」
という内容を覚えている方はおられるでしょうか?
医師に相談しても、原因はわからずじまいで私のところに相談にこられたという内容でした。私がみたところ、手足のしびれは頚椎に異常があるというはすぐにわかって解消しました。
しかし、この話には最悪といっていい後日の話ができてしまいました。
先に述べた通り白髪染めがどう影響して、頚椎に異常が起こったかということについては、
「どういうことかわからないけどそういうこともあるかもしれないなぁ。」
という程度の認識でした。
そもそも、白髪染めがどういう薬品をつかっているのかは私にはわかりません。そして、その薬品の名称をしっていてもそれが体にどう影響するかなんていうことにいたっては想像もできません。そもそも、他の人にはほぼ影響がないようですから使われているわけですしね。
正月があけて2月になってからやってこられたのですが、ずいぶんと痩せておられました。
話を聞くと2週間程度入院していたそうです。まったく眠れない、昼間もまともに行動できないというとんでもないことになっていたそうです。様子があまりにもおかしいということで、家族が病院で診察をするように強くすすめられたのですが、原因がわからず2週間ほど入院していたそうです。しかし、体の調子はまったくといっていいほどよくはなっていませんでした。
久々にやってこられたときには、泣きながらこれまでの経過を話されていました。
医者の検査では体に悪いところはないという診断だったので、家族には、
「自分の体を治して元気になろうという気持ちを持たないからずっと寝たきりになっているのだ。」
というような事をいわれていたそうです。
病院の検査が万能であればこのような事はおこらないのですが、ひっかかってこない体の問題というのは少なからず存在しているというのは多くの人に知っておいてもらいたいと思います。
体の様子をみると右側の肺がまともに動いていませんでした。
息苦しさや動悸、胸がつまった感じはつきまとっていて医師にもそのような相談はしていたそうです。しかし、呼吸がとまっているというわけでもなく心臓の働きにも検査の上では問題がないという診断だったようです。私自身の表現では、動いていないとなりますが、実際に呼吸がとまっているわけではありませんし、具体的にどうなっているかというのはなかなか説明が難しいところかもしれません。
肺がこのような状態ですと、息苦しい、胸がつまった感じ、首や肩がこる、耳鳴りがする、頭痛がする、目がしょぼつく、逆まつげ、歯ぎしりなど違和感や異常を感じる場所が人によって異なりますので適切に判断するのは難しいかもしれません。漢方風にいうなら、呼吸器の経絡にそったところになんらかの異常がでるとみてよいでしょう。
整体で肺の動きを整えてあげると苦しさはすぐに和らいできたといっていました。
ここ何日かまったく眠れていなかったそうですが、その後の数日間も眠れるようにはなったそうです。ただ、まだこの時点でもどうして肺の働きがわるくなっていたのかがわかりませんでした。
今から思うと、どうして頚椎に異常が起こったかをもう少し掘り下げてみるべきでした。
正直なところ、このような状態になっているのをみて気がついた事ですので、数ヶ月前の私が、そのあたりを掘り下げてみて考えてみたところで何か変えることができたのかというとちょっと怪しいかもしれません。しかし、人の体を見るということはその人の人生に少なくない影響をあたえることがあります。原因がはっきりとしない場合はもっと慎重になるべきだったと強く反省しています。
さて、最初に述べたようにご本人は、白髪染めが原因でおかしくなったのかもしれないと考えられています。
「頭がピリピリする。」
と美容師に告げた時の美容師の慌てようがとても印象に残っているのだとか・・・。
経皮毒という言葉があります。
皮膚から毒を吸収してしまってそれが体を壊すというようなものです。概念としてはなくはないですが、皮膚から毒が侵入して体を壊すというのは考えにくいそうです。猛毒を持つキングコブラの毒が皮膚についてもすぐに拭いてまえば問題は起こらないというのを実際にテレビで見たこともあります。そして、以前にはこの言葉を謳い文句に他社メーカの製品が毒であるとというPRをしていた会社は警察から摘発を受けたこともあるそうです。
私も本人の話をきいていると、そうなのだろうと思っていました。
そこで、毒が原因かと思って、解毒の手当をもう一度調べてみました。すると、やはりなんらかの毒に当たったと考えるのが正解なのではないかと思えました。落ち着いて考えてみるとふぐの毒に当たったときにも同じような事が起こるように思います。ですから、なにか中毒するようなものを食べたのかもしれません。