病気は体の回復作用のために起こる
(本文)
疾病は老廃物或は病菌等の刺激作用に反応して起こるところの人体の排泄作用である。老廃物を排泄せんとする生理現象である。換言すれば、疾病は肉体の大掃除、洗濯であり、健康状態を保たんとする自然的現象ー自然良能の作用である。何等恐るべきではない。蛇の皮を脱ぐが如く、蠅の殻を脱すると同様で、人体の更新作用である、古びた組織を改造し、鈍れる機能を旺盛ならしめる作用なのである。疾病こそ最善の健康恢復法であり、最良の治療法である。
脳髄はその常態に於ては、アルカリ性の反応を呈してゐるが、知覚神経及び神経中枢より過度の刺激を受け、全く酸性化した場合には一種の不快を感じ、欠伸及び眠気を催し、如何なる刺激を受くるも、その印象を留むること能わざるに至る。この際、脳髄に休憩又は睡眠を与へると、再びアルカリ性に復して快く刺激を受け得るに至る。要するに、脳が疲れるから欠伸がでるので、出た欠伸が悪いのではない。欠伸は脳の疲労の進行を予防し、恢復する為の手段である。
(現代語訳)
病気は、老廃物や病原菌などによって刺激されて起こる人体の排泄作用です。つまり、老廃物を排泄しようとする生理現象です。言い換えれば、病気は体の大掃除、あるいは洗濯であり、健康状態を保とうとする自然の働きであり、健康を保とうとする体の自然な働きです。ですから、恐れる事はなにもありません。蛇が皮を脱ぐように、蠅がうじから成長するのと同様で、体の新陳代謝であり、古い細胞組織を入れ替えて、働きの鈍くなった機能を健全な状態に戻すための作用です、病気こそ最善の健康回復法であり、最良の治療だといえます。
脳髄は平静時は、アルカリ性の状態です。知覚神経と神経中枢より過度の刺激を受けて酸性化した場合、不快を感じ始め、欠伸や眠気を起こします。また酸性化の状態で脳髄が様々な刺激を受けても、その印象が残りにくくなります。このような状態の時に、脳髄に休憩や睡眠を与えると再びアルカリ性に戻って快く刺激を受ける事ができるようになります。つまり、脳が疲れるから欠伸がでるので、出た欠伸が体を壊したりとなにか悪さをするのではありません。欠伸は脳の疲労の進行を予防し、回復する為の手段であるという事です。
続きの注釈は、四面楚歌に掲載しています。