センシティブな話
2022年10月20日
『100日後に死ぬワニ』はご存じでしょうか?
ツイッターで公開されたマンガで、話題になったのでご存じの方も多いことでしょう。私もネットで読みましたが、もうすぐ死んでしまうワニがのほほんと送る生活を眺めて切ない気持ちにさせられました。SNS上で大いに盛り上がったのですが、映画化されたアニメは評価されなかったそうです。
タイトルが、
「100日間生きたワニ。」
ですから当然といえるかもしれません。
おそらく100日後に死ぬワニではセンシティブだという判断がされたのでしょう。正直に言って、
「アホだ。」
と思います。
私はこういう人たちの事を、
「テストではいい点をとれるけど目の前に起こる問題を一切解決できない賢い人たち。」
と表現しています。
あと、これは聞いた話なのですけど、日本沈没という小説がちょっと前にドラマ化したそうですね。
私はこの小説は読んだ事はなかったのですが概要は聞いた事があります。その概要とは、
「日本列島が沈没した後に生き残った日本人たちは、自分たちが日本人であるというアイデンティティを保つことができるか?」
というものです。
正直にいって自分がそういう状況におかれたらアイデンティティを保つ事は難しいと思います。現状すでに日本人を辞めた方がいいだろうとまで考えているから当然です。
最近のドラマでは日本列島は沈没すらしないそうです。
主役とヒロインが沈没を食い止めてしまうのだとか。危機一髪で食い止めて皆が幸せに暮らしましたみたいな、予定調和のストーリーを作者の小松右京は一切考えていないと思うのですけどね。
とても頭のよい人たちは、日本が沈没するなんてセンシティブだから、危機一髪で皆が救われた方が見ている人は喜ぶだろうなんて思うのかもしれません。
一応、言っておきますが私は学歴の高い人を馬鹿にしている訳ではありません。
本当は優秀な人たちの方が圧倒的に多いと思うのです。でも、100日生きたワニとか、日本沈没しませんとか、そういうのは世間一般では賢いと言われている人たちが考えたとしか思えないんですよね。創作に関わるような人たち、創造性、想像力、インスピレーションの高い人たちがこういう愚かな改変するはずがありませんから。
賢い人たちはとにかく人の死を厭うようです。
でも、人間っていつか必ず死ぬんですよね。死というのをどう捉えるかは人それぞれでしょうけど、生があるから死があるわけで、死というのは人生のゴールです。100日生きたワニ、沈没しない日本沈没、これらはあきらかにゴールから目を背けていると言わざるを得ません。
さて、このことをふまえて考えてみてください。
「医学が進歩しているので人生100年の時代がやってくる。」
と言われはじめています。
私はこの言葉には違和感を感じますね。
例えば、
「100歳まで生きたとして人はその分その人生で享受する幸福の量が増えているのか?」
なんて具合に考えてみてください。
現状の医学の様子から察するに、80歳までそこそこ生きて残りの20年は寝たきりになるだけだろうとしか私には思えませんけどね。賢い人たちはここらあたりについて、どのように考えているのでしょうかね?
「100歳まで生きたヒト」
なんていうおかしな人生の改変をされなければいいなと思います。
関連カテゴリー<
ブログ
>