ブログ「日々整体」

本物とまがい物の差

「ずっと頭が痛くてなんにもできない。」

といって相談にこられていた学生さんがいました。

その彼の就職が決まったそうです。
日本で知らない人がいないであろうIT系の会社へ技術者としてです。私はこのことを彼の母親から聞いたのですが、母親としてかなり鼻が高いでしょうね。私にすると大丈夫だろうとは思いつつも、もっとよくなる余地があるという状態で一区切りしたので多少気にしていました。彼はこの入社をステップとして海外へでていく事をかんがえているそうで、きっと明るい未来が待っているでしょう。

それに対して、ある日、別の20代の若者がきました。
半年から1年ぶりだったと思うのですが、来られたときに杖を突いていたのでちょっと驚きました。こちらの彼は、元々かなり悪い状態で、

「こんな体ではまともな人生を送れないから時間をかけて体を変えていかないといけないよ。」

と話していました。
それで、整体を終えたときに、

「時間がかかって仕方ないから。」

と言っていました。
それじゃあ、今日はいったい何をしにきたのだろうかと思ったのですが、話はしないで送り出すことにしました。話など無駄だと思ったし、彼もそれを望んでいないようでしたしね。やはり、何をしにきたのかと思ってしまいますね。体が辛すぎたのでとりあえずちょっとでも楽になればみたいなことでも考えたのでしょうか?

それで、この二人を比べて思いました。
一方は、健康を手にいれようとすると、そのために時間をかけなくてはいけないという事をわかっています。ところが、一方はできるだけ短期間で手に入れる事に価値を見いだしている訳です。

このように考えるには、彼らが日々どのような言葉を発しているかを知らないといけないかもしれません。
ただ、そういうのを詳しく紹介する訳にもいきませんからね。ただ、考え方の違いが、大手企業への入社、杖をつかないとまともに仕事もできない状態という極端な差を生んでいるのでしょう。


私は最近、英語の勉強を始めました。
こういうご時世ですから、インターネット、そしてSNSを有効に活用しています。英語の勉強をはじめて気がつきましたが、

「今は学ぶことがとても容易になっている。」

というのを強く感じています。
一番大きな事は、わからない事がでてくればすぐに調べられるという事です。私が学生の頃なら、書店や図書館をはしごして本を探したものですがそういう手間は今は一切不要です。英語のオーディオやビデオだってすぐに聞いたり、見たりできます。そして、海外に住んでいる英語話者相手のレッスンが自宅でできてしまいます。

でも、そういう容易さをはき違えて考えてしまう人がほとんどになってしまっているのを感じますね。
例えば、英語に関わるSNSなんかでは、

「3ヶ月という爆速で英語の聞き取りができるようになる。」
「1年で英語がペラペラになる。」
「短期間で効果的に英語が身につく。」

みたいな謳い文句ばかり目につきます。
何かを学ぶときにとっかりとしてこういうものに触れてみるのは構わないと思いますが、簡単に身につくものにはやはりその程度の価値しかないものです。

それで、そういう違いのわかる人だけが、

「一流企業への就職をステップに海外に出て行こう!」

なんて事を考えて、実際に行動できるようになるのでしょうね。

とりあえず、

「聞いているだけで自律神経が整う。」
「長く苦しんだ耳鳴りやめまいが3ヶ月で治る。」
「この運動だけやっていれば健康で幸せな生活が手に入る。」

なんていうものはたいていは、まがい物だと思っておいた方がよいと思います。
関連カテゴリー< ブログ整体について頭痛

こういう人の耳鳴りは止まらない

このところ、耳鳴りの相談で似たような状態で同じような勘違いをしてくる人が続いています。
今後も、そういう人が続くと面倒、もとい同じような考えと期待でやってこられる人がいると当人にとっては時間とお金の無駄、私にとっては労力の無駄になるのでどういう勘違いをしているか説明しておこうと思います。

このサイトの耳鳴りについての説明では、


「耳の奥にある骨に異常がおこっているんですよ。」


なんて具合に解説をしていますが、これを書いた当時の私は1周間ぐらい前に死にましたので今だともうちょっと違う説明をすることになるでしょう。まぁ、死ぬ前にもだいぶ違うというか理解が進んでいたとは思っていますけどね。


基本的な考え方は同じです。
その骨に絡んだ問題が起こっているのは間違いないのですが、その問題を起こしている骨なり内蔵なりがどういう状態であるかをもうちょっと深く理解をしています。


さて、同じような状態がどういう方かというと日常的に鎮痛剤を使っていることです。
頭痛がするときに鎮痛剤を使う事に抵抗がない人がいます。まぁ、辛いのが楽になるのでしょうし、その頭痛がどうして起こるのかがわからないでしょうから仕方のないことかもしれません。


ただ、私に言わせると鎮痛剤というのは最悪の薬の一つです。
転んで怪我をしたとします。傷ができて血がでてきたら痛いのが当然で痛くなかったらおかしいという事はほとんどの人に理解してもらえると思います。まれに遺伝子の変化で痛みを感じることができない人がいるというのはちょっと前にこのブログで紹介しましたけどそんな人がゴロゴロいるはずがありません。


で、鎮痛剤がどういう薬かというと傷ができて血がでているのに痛くないという体の状態にしてしまう薬です。そんな状態があたり前になっていれば耳鳴りが鳴り止まなくなるのは当然のなりゆきです。ですから、こういう方はちゃんと頭痛の原因を見極めて鎮痛剤を必要としない状態を目指さなくてはなりません。まぁ、頭痛が起こる理由なんていうのは6割ぐらいが薬の使いすぎなんですけどね。痛みを鎮痛剤でごまかしているから、体がどんどん悪くなって頭痛のおこる頻度があがったり、痛みが強くなったり、耳鳴りを起こしたりしているわけです。


で、こういう人が私のところへやってきて、


「耳の奥の骨をちょいちょいっといじれば耳鳴りを止められるとサイトに書いてあったのできました。」


なんていうわけです。
そんなことは一言一句とも書いてないはずなんですけどね。


これは肌で感じていることですが、ここ2~3年ほど鎮痛剤の副作用が非常にきつくなってきています。
お医者さんは副作用で体に起こっている体の問題に本当に気がついていないのか不思議で仕方ないのですけどね。まぁ、そのおかげで、私のところが1ヶ月近く先まで予約で埋まっているみたいな状況になっているのでしょうけど、


「いいぞ!もっとやれ!」


とまではなかなか思えません。
どうも私も人の子のようで、それなりの良心というものを持ち合わせているようです。


あと付け加えておくと、体を悪くする人の典型的な思考パターンというのがあります。
それは、問題点を箇条書きにして1つづ消しこんでいこうとする考え方です。頭痛は鎮痛剤で解消して、耳鳴りは私に耳の奥の骨をいじって止めてもらってみたいな考え方をするわけです。私は、こういう物言いをしてくる人は、まともに相手をせず適当にあしらって帰ってもらいますから注意が必要です。

関連カテゴリー< 耳鳴り(耳なり)頭痛

まだまだ未熟だなぁという話

どうしても頭痛がとれない方がいました。
原因は体の様子を見てすぐにわかりました。左側の肺がうまく動いていないのです。うまく動いていないといっても別に息苦しいというようなことはなく普通に生活はできています。ただ、365日ずっと頭痛がする程度には動きが悪いわけです。

肺の動きが悪くて頭痛がするなんていう話はきいたことない人が多いでしょう。
ただ、それほど珍しくないものです。こうなったときに間違いなく頭痛がするわけではなく、肩に痛みがでてうまくあがらないという人の方がおおいのです。俗にいう40肩、50肩というやつの原因はたいていはこんなところにあったりするんですが、頭痛に化けてしまう方は割りと少数派といえるでしょう。


で、原因ははっきりわかってどうなったらいいかわかるのです。
でも、何をどうしても肺に動きがでてこないわけです。なんだかんだで1年以上かよっておられたのですが、成果があがらず諦めることになってしまいました。まぁ、はっきりいって私の経験と技術が不足しているからで、いくら偉そうな事をいっていても私なんぞまだまだ足りない部分がいくらでもあるわけです。


ただ、不思議とこういう時の直後にたいてい気がつくわけです。
今回もその諦めの電話がかかってきた翌日に、


「はっ!」


と直感が働きました。
そして、ちょうどその時やってきていた方にも非常に似たような事が起こっていて長いこと体がすっきりとしていなかったわけです。で、確認するとちゃーんと大きな問題が残っていた事が確認できるわけです。たぶん、同じだったんだろうなぁと。

どこかというと頚椎に問題がありました。
思えば頚椎の読み方はまだまだ甘い部分があるというという自覚がありましたから、もっと早く気がつくことができたのではないかと・・・。


実は、過去にもこういうことは何回もあったりします。
私に何かを学ばせる、気づかせるために来ていたとしか思えない人が結構たくさん思い出されます。そういう方たちって、私がそのことに気づいてしまうと、以降はまったく来られなくなってしまうんですよね。世の中ってのはよくできてるなぁと、そんな事を思うわけです。
関連カテゴリー< ブログ四十肩、五十肩頭痛

パンチドランカーについて考えてみる

ちょっと前に、はじめの一歩という漫画でパンチドランカーの話をしていました。
おそらく現在の医療ではパンチドランカーというものの原因や理屈はわかっていないそうです。わりと本格的なボクシング漫画ですので、いまでもそんなものなのでしょう。


パンチドランカーの症状は、頭痛、記憶障害、認知症、歩行障害などがあるようです。
パーキンソン病と診断されていたのはモハメッド・アリで、これまたパンチドランカーの1種と考えられているとか。脳の障害が残っているという具合に考えられているようですが、脳解剖しないと本当に障害があるかわからないということだそうです。パンチドランカーの症状をうったえている人の脳を解剖してみたという話はきいたことがありませんから、そうすればわかるかもしれないという程度の話かもしれません。ただ、私からするとおそらく頚椎や胸椎にきついダメージが残っているからだろうと推測できます。


平たくいってしまうと打撲が原因なわけです。
実は、打撲というのは非常にやっかいなものです。自覚症状がでるまでに数年かかることが普通だからです。私のこれまでの経験でいうと、交通事故なんかで受けた打撲はその影響を自覚するようになるのは2~3年後だったりします。そのせいで私が、


「体を強くぶつけたことがあるはずだ。」


と指摘しても本人にはその記憶がないことが多いのです。
なぜかというと、体をぶつけて骨が折れたというようなケースは、力が骨を折ることで抜けているので、後に問題が残るような事があまりないのです。早いスピードで激しくぶつかったのだけど、わりとなんともなかったという時に背骨の異常が後に残ることになるので記憶に残りにくいのです。


残念なことに、こういう体の問題を現在のお医者さんはまったく認識できていません。
まぁ、そこが私の飯の種になっているといえばそうなのですけどね。こんな事で人生を台無しにしているような人が少なからずいると思うと、大きな声でいろいろ言いたくなってしまうこともあるわけです。


脳に何らかの障害があるとしても、それはおそらく頚椎や胸椎の異常からくるもので、結果としてそうなっているのではないかと考えられます。残念ながらプロボクサーの方の整体をしたことはないので、完全な憶測ですけどね。以前に、


「主人がプロボクサーなんです。」


という方が一度こられたので、なんらかの障害残ったりしたらいらしてくださいとお話したことはあるのがせいぜいです。


ただ、体に強い打撲があるせいで手足に力がうまく入らなくなったという人を何人かみています。
そして力がうまく入らないということが極まってしまうと逆に筋肉の硬直を緩めることができなくなることは当然といえます。それが原因でパーキンソン病のような病気の原因になっているのではないかと推測しています。そう考えれば、マイケル・J・フォックスなんかは、交通事故か、高いところから落ちるというような経験をしているのではないかと思うのですが、ネットでちょっと探してみるだけではそのような記述はみつかりませんでした。


まぁ、本当にぶつけただけという簡単なケースもあれば、ボクシングのように体中に何らかの打撲が残っているような場合はもっと複雑な事が起こっているかもしれませんけどね。打撲が残っているかどうかを見分け得ることができれば、解決する体の問題も少なくないはずです。
関連カテゴリー< ブログ繊維筋痛症起立性調節障害頭痛

頭痛の原因

「10年以上の頭痛に悩まされている。」


そんな相談がありました。
別に珍しいものではありませんが、頭痛について相談にこられる人は横着な傾向があります。痛みや苦痛さえなくなればいいと考えるのです。

どういうことかというと、頭痛の原因というのはたいていが生活習慣にあります。
もっとベタな表現をすると食べ過ぎです。ところが、自律神経の状態をみて食べ過ぎである事を指摘しても、


「私はそんなに食べていない。」


といいはって食事の見直しをしない人がほとんどなのです。
鎮痛剤を日常的につかって痛みを和らげているせいで、副作用で体が次第に壊れてきており、鎮痛剤が効かなくなったり、深刻な問題が体に発生していたりします。そんな人に、


「薬をやめて、食事を見なおしなさい。」


と伝えても、聞き入れるような人はほとんどいません。

今回、来られた方も間違えようがないぐらい食べ過ぎていることが原因の頭痛でした
ですから、体の状態を確認して整体してから、


「薬と食事を見なおせば頭痛などすぐにおさまりますけど、どうせ無理でしょ?」


と話をしました。
頭痛の方の相手をまじめにやるのは時間の無駄だと感じはじめていたので説明もぞんざいなものです。

ただ、この方はこれまでのほとんどの方とはちょっと違ったようです。
この10年ほど本当に辛い思いをしてきたのでしょう。なんとか、頭痛を解消しようと、いろんな専門家にみてもらって様々な相談をしてきたようです。もしかしたら、私の意見を聞き入れるしか他に方法がなかったのかもしれませんね。

私のこのようないい加減な説明をきくとたいてい2回目はこられないのですが、薬を控えて食事をかえて、私の指導を聞き入れて、熱心に整体にこられました。

現在、1ヶ月ほど経過しましたが、少し痛みが和らいできたそうです。
体の方はずいぶん元気になってきていて、


「この体の状態なら、これまでの生活の感じとは全然違うでしょ?」


と聞くと、


「すごく元気に生活できている。」


と答えていました。
ここまでくると頭痛の原因もほぼはっきりとしてきます。長く食べ過ぎの状態のせいで、肝臓の働きがおちているのです。ニュアンスとしては、肝臓がひどく疲れている状態という方が近いでしょう。頭痛の原因はたいてい、肝臓か腎臓の弱りだというのは知っておくといいかもしれません。

さて、通常ですと、現在進行中の方のお話を紹介することはやらないようにしています。
しかし、あえて紹介したのは、この方が、


「お医者さんは、私の体をみない、顔もみない、ずっとパソコンの画面ばかりみている。」


と言っていたからです。
そして、


「体には問題がないので、過去に体にあった問題があなたの意識の中に残っていてそれが原因だからあなたの気持ちの問題です。」


といわれたのだそうです。
ちゃんとその人と向き合って体をみていれば、食べ過ぎを起こしていることはすぐにわかるはずなのですけどね。

ちなみに、意識に問題があって体の調子が悪くなることは確かにあります。
それを『心のつかえ』といいます。本当に心のつかえが原因で体の調子が悪いのであればそのつかえもとってあげなくてはいけません。この心のつかえはいずれこのブログで紹介しようと思います。
関連カテゴリー< 頭痛
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