ブログ「日々整体」

なにかの中毒?

「美容院で白髪染めを頼んだら、頭皮がぴりぴりしてその後手足がしびれてきた。」


という内容を覚えている方はおられるでしょうか?
医師に相談しても、原因はわからずじまいで私のところに相談にこられたという内容でした。私がみたところ、手足のしびれは頚椎に異常があるというはすぐにわかって解消しました。

しかし、この話には最悪といっていい後日の話ができてしまいました。
先に述べた通り白髪染めがどう影響して、頚椎に異常が起こったかということについては、


「どういうことかわからないけどそういうこともあるかもしれないなぁ。」


という程度の認識でした。
そもそも、白髪染めがどういう薬品をつかっているのかは私にはわかりません。そして、その薬品の名称をしっていてもそれが体にどう影響するかなんていうことにいたっては想像もできません。そもそも、他の人にはほぼ影響がないようですから使われているわけですしね。


正月があけて2月になってからやってこられたのですが、ずいぶんと痩せておられました。
話を聞くと2週間程度入院していたそうです。まったく眠れない、昼間もまともに行動できないというとんでもないことになっていたそうです。様子があまりにもおかしいということで、家族が病院で診察をするように強くすすめられたのですが、原因がわからず2週間ほど入院していたそうです。しかし、体の調子はまったくといっていいほどよくはなっていませんでした。


久々にやってこられたときには、泣きながらこれまでの経過を話されていました。
医者の検査では体に悪いところはないという診断だったので、家族には、


「自分の体を治して元気になろうという気持ちを持たないからずっと寝たきりになっているのだ。」


というような事をいわれていたそうです。
病院の検査が万能であればこのような事はおこらないのですが、ひっかかってこない体の問題というのは少なからず存在しているというのは多くの人に知っておいてもらいたいと思います。


体の様子をみると右側の肺がまともに動いていませんでした。
息苦しさや動悸、胸がつまった感じはつきまとっていて医師にもそのような相談はしていたそうです。しかし、呼吸がとまっているというわけでもなく心臓の働きにも検査の上では問題がないという診断だったようです。私自身の表現では、動いていないとなりますが、実際に呼吸がとまっているわけではありませんし、具体的にどうなっているかというのはなかなか説明が難しいところかもしれません。

肺がこのような状態ですと、息苦しい、胸がつまった感じ、首や肩がこる、耳鳴りがする、頭痛がする、目がしょぼつく、逆まつげ、歯ぎしりなど違和感や異常を感じる場所が人によって異なりますので適切に判断するのは難しいかもしれません。漢方風にいうなら、呼吸器の経絡にそったところになんらかの異常がでるとみてよいでしょう。


整体で肺の動きを整えてあげると苦しさはすぐに和らいできたといっていました。
ここ何日かまったく眠れていなかったそうですが、その後の数日間も眠れるようにはなったそうです。ただ、まだこの時点でもどうして肺の働きがわるくなっていたのかがわかりませんでした。


今から思うと、どうして頚椎に異常が起こったかをもう少し掘り下げてみるべきでした。
正直なところ、このような状態になっているのをみて気がついた事ですので、数ヶ月前の私が、そのあたりを掘り下げてみて考えてみたところで何か変えることができたのかというとちょっと怪しいかもしれません。しかし、人の体を見るということはその人の人生に少なくない影響をあたえることがあります。原因がはっきりとしない場合はもっと慎重になるべきだったと強く反省しています。


さて、最初に述べたようにご本人は、白髪染めが原因でおかしくなったのかもしれないと考えられています。


「頭がピリピリする。」


と美容師に告げた時の美容師の慌てようがとても印象に残っているのだとか・・・。

経皮毒という言葉があります。
皮膚から毒を吸収してしまってそれが体を壊すというようなものです。概念としてはなくはないですが、皮膚から毒が侵入して体を壊すというのは考えにくいそうです。猛毒を持つキングコブラの毒が皮膚についてもすぐに拭いてまえば問題は起こらないというのを実際にテレビで見たこともあります。そして、以前にはこの言葉を謳い文句に他社メーカの製品が毒であるとというPRをしていた会社は警察から摘発を受けたこともあるそうです。

私も本人の話をきいていると、そうなのだろうと思っていました。
そこで、毒が原因かと思って、解毒の手当をもう一度調べてみました。すると、やはりなんらかの毒に当たったと考えるのが正解なのではないかと思えました。落ち着いて考えてみるとふぐの毒に当たったときにも同じような事が起こるように思います。ですから、なにか中毒するようなものを食べたのかもしれません。

眠りと目覚めのスイッチについて

眠りに関して最近わかったことが一つあります。
胸椎1~3番の右側の2側というところ、いわゆる背筋のあたりなのですがここに問題があると眠りに深刻な問題が起こります。その問題はなにかというと、眠ったり起きたりという体の状態の切り替えがうまくできなくなるようです。

軽いものでしたらたいていは起きれないだけです。


「仕事のある日はいいのだけど、休みの日は夕方までずっと寝てしまう。」


そんな人は体にこんな問題が起こっているかもしれません。


しかし、症状の重いものだとこんな程度ではすみません。
まず、まったく寝付くことができなくなってしまいます。明け方までごろごろしていてやっと寝れても起きるのは夕方以降というようなことになります。このような方は、寝ている間に無理に起こそうとしても起きるというスイッチがはりませんから、蹴ろうが叩こうが体を起こすことができなくなります。

このような体の異常は整体の知識がなければ自覚をすることがまず無理でしょう。
せいぜいが、肩や首が凝るという程度にしか認識できないはずです。病院の検査などでも異常としてみつけることは不可能ですので、心の問題として片付けられてしまう人がほとんどではないでしょうか。

起こっているのは脊柱起立筋の胸椎1~3番あたりが収縮する事ができなくなっているといえばちょっとはイメージができるでしょうか。人間の体というのはよくできたもので、このような問題だと寝たり起きたりができないとうことさえ気にしなければ日常生活に支障がでるような事はなかったりします。

まぁ、スポーツなどで成果をあげたい、上達をしたいと思っているような人であれば早々に限界を感じるだろうとは思いますけどね。ただ、この場合は、


「才能がなかった。」


というように考えてしまうはずです。
本当は、才能ではなく運動能力を発揮できる状態ではなかったということなのですけどね。


ちょっと余談です。

最近ですが陸上競技をやっているのに肺の働きに問題がある学生さんがいました。
一生懸命に練習していたそうですが、顧問の先生にも才能がないと見切られてしまって放置されているようなことをいっていました。本来であれば、指導者はもっと体の状態と運動能力について詳しくなければいけないと思うのですけどね。無闇に練習して結果のでる人間には才能があり、成果のあげられない人間は才能がないと安易に切り捨ててしまっているように感じます。そういう部分も必要だとは思いますが、才能があるのに、発揮できていないという人があまりにも多いように思います。まぁ、岡ひろみを発掘した宗方仁のような指導者はやはりほとんどいないのでしょうね。


さて、仕事もできず、家事もできず、ただ起きて寝てを繰り返すだけで他になにもできないようになっているというような人の相談が去年は10件ほどあったでしょうか。こうなってしまうと元に戻すのは相当な苦労が必要になってしまうのですが、その苦労を乗り越えるだけの気力も体力もないというような状態になっています。こんな問題を抱えているような人が薬を使って眠るということをやっていると、普通の生活が無理になってきますので注意が必要です。
関連カテゴリー< ナムコレプシー不眠

夜、不安になって目が覚めた後眠れなくなる

このところ異様に疲れています。
疲れが一定のレベルを超えると眠れなくなってしまいます。これではいけないとロードサイドにある60分いくらみたいなもみほぐしのお店に頻繁にいったりしています。先日、予約の電話をすると、


「2日連続はお断りしています。」


なんて言われて断られてしまいました。
それじゃあ仕方ないなぁとうちに帰って眠ることにしたのですが、1時ぐらいに目が覚めてまったく眠れなくなってしまいました。


「これが不安神経症と言われているものかっ!」


と、貴重な体験をしてしまいました。
わたしも残念ながら普通の人だったようで、極端なストレスと疲労状態になると私にもこんな事が起こるのだと感心してしまいました。2時間ほど、布団をかぶって横になっていましたが、これは無理だとあきらめました。そして、仕方がないので3時に夜の繁華街にでかけて朝までぷらぷらしていました。


理論と理屈で何が起きているかを理解するのと、実際に自分の体で体験するのとでは理解の深さがまったく違います。


「眠れないなら起きておけ。」


なんていう助言をしていましたが、起きている間はいいようのない不安をずっと感じている状態で薬に逃げてしまう人がいるのも仕方のない事だと思えました。

私の場合は、うまく気を紛らわせることができたようで明け方にはすっかり不安は解消していました。
それに伴いちゃんと体に変化がでているのも自分になりに感じたので、その後は大丈夫だろうと思って数日様子をみていましたが、その通りで再び同じような事は起こっていません。

ただ、結局、その日は一睡もしないまま仕事になってしまいました。
体を休めながら仕事をこなすようにしてなんとか乗り切れたのではないかと思います。整体にきて、私が異様に眠そうにしていると感じた方がもしいたら、この日だったということです。

あと経験しておもったことが1つあります。
このようなときの気の紛らわせ方ですが、普段とちょっと違う事をやったほうがいいかもしれませんね。
ちょっと罪悪感を感じるぐらいでちょうどいいぐらいかもしれません。それぐらいインパクトのあることをやらないとうまく気を紛らわせる事はできないように思います。
関連カテゴリー< 不安症、パニック症不眠

過敏性腸症候群の話

いろんな病名があるものです。
過敏性腸症候群というのはこの方で初めて聞きました。しかし、私に言わせれば、腸が過敏になってずっと下痢をしている状態です。まぁ、厳密にいうと症候群というのは病名とは違うそうですけどね。

自律神経でいうと、胸椎12番に異常があるだけです。
胸椎12番は腸の働きをコントロールする神経が通っていますので、ここに異常がでると下痢をするわけです。名前を聞くのははじめてでしたが、このような状態の方なら何十人もみてきていますので別に驚きも困りもしませんでした。

表にでてくる症状から細かく分類すると違う異常になってしまうのでしょう。
しかし、背骨でみると単なる胸椎12番の異常です。体質や生活習慣によって、症状の出方が人によって違うだけなのです。乱暴な言い方をすると、


「アイスクリームを食べてお腹を冷やした状態がずっと続いている。」


たったそれだけの事だったりします。


まともな生活ができていなかったそうです。
2年ほど前からそんな状態で、今では安定剤や、睡眠導入剤まで使っているとのことでした。ただ、結局のところ腸の働きに異常があって、その影響で頭痛、不眠、うつ、不安、パニックといった問題が起こっていました。

体というのは表にでてくる問題を1つづつ解決していくというのでは普通うまくいきません。
たいていの場合は、原因となる異常が1つあって、ほかの問題は全部その異常の影響でおこっているのです。ボーリングみたいに1番手前のピンをうまく倒せば後ろにあるほかのピンは全部倒れるというわけです。


整体としてはいつもどおりのパターンです。
食事の内容と量など生活習慣の改善、体に冷えをとるための足湯の指導からはじまって、自律神経の働きが整うのに合わせて薬を減らしてゆきます。最初来られたときには、通勤もまともにできないような状態でしたが3ヶ月程度ですっかり元気になりました。

症候群とか変わった名前の病名を付けられてしまうと、不安になることもあるかもしれません。しかし、背骨でみると非常にシンプルな問題であることも少なくないというよい例といえるでしょう。
関連カテゴリー< うつ不安症、パニック症不眠過敏性腸症候群

耳鳴りと不眠の整体 その2

耳鳴りと不眠の整体 その1 からの続きです。


この方にはちょっと困った欠点がありました。
それは、


「身体感覚が鈍い。」


ということです。
身体感覚が鈍いということは、テレビやインターネットで調べた有益な情報もうまく活用できません。身体感覚の事を簡単にいうなら、寒いときには寒いと感じる、暑いときには暑いと感じる、お腹が減ったら空腹を感じるということです。

寒いということがわからなければ体を冷やしてもそれに気が付きませんし、暑いときでも冷やしてはいけないと必要以上に厚着をします。そして、お腹が空いていないのに、時間がきたからと食べるから食べ過ぎたりします。こんな事をいうと、


「そんな馬鹿な・・・。」


と思うかもしれませんが、体の調子を崩している人はほぼ例外なく体の感覚が鈍くなっているといえます。なぜなら、身体感覚が高まっていれば体を壊すような事はありませんし、一時的に調子を崩していてもどうすればいいかが自分でわかるからです。

余談ですが、以前にこられた方の娘さんが、


「調子が悪いなぁと思ったらご飯を抜いて寝る。」


という行動をとるといっていました。
そうすると体の調子がよくなるからだそうです。とても理にかなったやり方ですが、体のことについて詳しく勉強したというわけでもなく、なんとなくそうするといいことに気がついたそうです。このように身体感覚の高い人は、知識ではなく知恵を併せ持つようになっている事が多いように思います。


本題にもどります。


この方は身体感覚がとても鈍い方でした。
ですから、運動をしても体の調子がよくなるということがありませんでした。テニスをしておられましたが、テニスをするとフォームが崩れているので体の調子を狂わせてきます。ですから、私は、


「水泳をやりましょう。」


とすすめていました。
学生の頃に部活で経験があるのためテニスのように体を痛めてくることがないと考えたからです。しかし、水泳をすると一時的に耳鳴りの音が大きくなるからと水泳は避けておられました。


「そんなものは一時的なもので、腕の使い方よくなればすぐに変わってくる。」


と説明はしていましたけ。
経験があるので、腕のストロークで浮力がうまくでていないの自覚はできるようでしたけど、これがテニスだとフォームのどこが悪いかも自覚できないわけです。

あるときは、


「急に耳鳴りの調子が悪くなった。」


といってこられたことがありました。体の状態を確認すると、腕に尋常ではない疲労をためていました。


「腕が疲れることをしませんでしたか?」


と聞くと、仕事で手先に強い力を込めるような作業をずっとやっていたということでした。身体感覚が鈍いとこういうことにも自分で気がつけなかったりします。

万事が万事こんな調子です。
体によかれと調子を崩すことをやって、体の調子が悪くなってもその原因にきがつくことができず、なんか体の調子が悪いと、インターネットまったく関係のないキーワードで検索していたりするわけです。

もちろんこういった事は説明はしています。
しかし、身体感覚として理解できていませんから、理解が浅く結局何をやってもうまくいかないということになってしまうわけです。


そういえばこの頃に、


「もうあと3年ぐらい耳鳴りは鳴らしておきましょう。」


と話したことで少し憤慨されておられました。
私にすれば、3年というのは冗談にしても、耳鳴りをならしておくことで体に対しての関心が高まります。そうすれば身体感覚が高まってくるだろうという考えがあったのですが、そもそも身体感覚が鈍い人にはそれも理解できないわけです。


わかりにくいと思うので、食事を例にして考えてみましょう。


「何かおいしいものを食べにいこう!」


という話をしたときに、マクドナルドといったファーストフードを選ぶ人はほとんどいないでしょう。しかし、味覚が鈍い人にはそういう感覚がうまく理解できないのです。そんな人に一生懸命に、


「この店のこの料理ががうまいのだ。」


と説明するようなものでしょうか。
自分の味覚ではなく、食べログの評価でしか、おいしいとかまずいとかわからないわけです。


つづく・・・


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