ブログ「日々整体」

神経が緊張するとはどういうことか?

鬼滅の刃というマンガとアニメを知らない人はいないでしょう。 
これを書いているのは2022年3月で、秋葉や日本橋だけでなく、スーパーのレジ横から喫茶、飲食店までありとあらゆるお店で鬼滅ノ刃のコラボ商品を見かけます。 

その主人公の竈炭治郎(かまどたんじろう)という少年は嗅覚がとてもすぐれています。
友人が二人いて、一人は我妻善一(あがつまぜんいつ)、善一は聴覚がとても優れています。もう一人が嘴平伊之助(はしびらいのすけ)というのですが、イノシシのマスクをかぶって上半身が裸の人だというと、鬼滅の刃を知らない人でも見たことはあるのではないでしょうか。 

伊之助なのですが、炭治やと善一と同様に優れた五感の能力をもっています。 
それでその事を何人かの人に話したのですけど、どうもわかっていなかったようなのでちょいと説明してみようと思います。人によっては、伊之助の能力について理解をする事で健康に対する捉え方が変わる人もいるかもしれません。 

伊之助は、五感の中では触覚が非常に優れています。
ですから、その能力を活かして姿を隠した鬼を探し出す活躍をしています。その能力を最大に発揮するのが『獣の呼吸 漆ノ型 空間識覚』ですね。五感を四方八方に伸ばして全ての方向の索敵を行う技です。マンガ原作らしい、荒唐無稽な技だと思うかもしれませんが、これは我々にも実際に備わっている、 

「気配を感じる。」 

という能力で伊之助はこの気配を感じる能力が常人より優れている訳です。 

気配というのは何を感じているかというと空気の流れを感じています。 
空気の流れは肌で感じます。伊之助はその空気の流れをはっきりと感じるためにずっと裸でいるのです。イノシシのマスクをかぶっているのは視覚、聴覚、嗅覚を制限することで触覚に意識を集中するためのものでしょう。伊之助は目で鬼の動きを追うのではなく肌の感覚で鬼を捉えているという訳ですね。アニメの中で数回、伊之助が服を着るのを嫌がるシーンがありますが、それは伊之助にとっては周囲の状況把握ができなくなる、つまり私たちにとっては目隠しされるようなものだからです。 

劇場版を見たことのある人は思い出してみてください。 
十二鬼月、下弦の一の魘夢(えんむ)という鬼は、炭治郎には視線を合わせる事で何度も炭治郎を夢の世界に誘い込んでいました。それなのに伊之助にはその攻撃は一切効果がありませんでした。野性のカンで視線を反らしているなんていっていましたが、数百もある目の総てと目をそらすのは現実的ではないので、伊之助は目を閉じていたのではないかと私は思っています。 

ちなみに、目以外の感覚で行動する動物だと蛇なんかが有名ですかね。 
蛇は視力が弱くほとんど見えていないそうですが味覚と触覚で目以上に状況を把握しているそうです。蛇が舌をチロチロと出しているのは周囲の状況を把握するためな訳です。 

それで、どうしてこういう話になったかというと、 

「寒いのに子供が服を着るのを嫌がって薄着になる。」 
「靴下を嫌がる。」 

という話があったからです。 

こんな事をいう理由は、触覚の神経が緊張して過敏になっているからです。 
肌感覚が過敏な人は厚着をした時に服を着ている感触を不快と感じるようになります。多分、服が重いとか体にまとわりつくとかそういう風に感じているはずです。家にいるときはジャージで過ごしているなんていう人にも似たような傾向があるかもしれません。

こういう神経の状態の人は寒いのに薄着で過ごして、でも暖房はガンガン焚いてみたいな事をやっているかもしれません。裸族なんていわれる人の大半はこういう人たちのはずです。だから、服を着るのを嫌がるのでその傾向を変えたいのであれば、触覚の神経の緊張を緩めてあげないといけません。頸椎でいうなら2,5,6番あたりがポイントになるはずです。 

ちなみに、私だと砕けた服装は体だけでなく気もゆるみだらけてしまいます。 だから、ラフでもジーパンを履いてベルトをしている方が休日を有意義に過ごせるような感じがします。 

ただ、伊之助の触覚神経が過敏かというと、たぶん違うと思います。 
なぜなら、神経が過敏の状態だとアレルギー反応を起こしやすいからです。鼻の神経が過敏だと花粉症を起こすように、肌の神経が過敏だと、裸で山野を走り回る伊之助はすぐにかぶれて体が真っ赤っかに腫れ上がることでしょう。そうならないという事は、触覚神経の末端の根が普通の人より多い、たぶん数倍以上あるというような特殊体質だろうと思われます。

また、伊之助は何十メートルも離れた場所に潜んでいる鬼を知覚するほどの鋭敏な触覚です。
そんな高感度な肌の感覚があるとおそらく気が狂ってしまうだろうという事もいえます。例えば、サメなんかは触覚が敏感で鼻の部分に手で触れるとおかしくなってしまうなんて話を聞いた事はないでしょうか。サメは血一滴の匂いで平常心を失ってしまう事があるぐらい感覚が敏感なのです。伊之助の怒りっぽい無茶苦茶な性格は、彼自身の優れた触覚に由来しているわけです。 

鬼滅の刃が大ヒットした理由は、こういう具合に、身体的な特徴がそのデザインにちゃんと反映して表現されているからといえるでしょうね。 あ、ちなみに私は設定資料なんかを一切見ていないのでもしかしたら原作者は違う事を考えているかもしれませんけどね。ただ、少なくとも私からみて伊之助のキャラクター設定には一切の穴がないと思える訳です。

ちなみに、こういう事がわかってくると、才能をもつという事、その才能は自身を傷つける諸刃の剣であるという事がわかります。普通であるという事がどんなに幸せな事であるかと考え直してみるとよいでしょう。 

とりとめがなくなってきたのでまとめます。 

人間の体は、神経の緊張があると体を壊すというほど単純ばものではありません。 
それが、個性や才能に繋がる可能性があるという事も少なくありません。だから、無闇矢鱈と緩めればいいとかリラックスが大切だなんていう話を間に受けるのは辞めておいた方がいいでしょうね。そういう事を踏まえておいてもらって、 

「裸族は嫌だから普通の人間になりたい。」 

というのであればご相談いただけるとよいでしょう。
先に述べたとおり花粉症だったら目や鼻が、耳鳴りだったら耳が、めまいだったら三半規管が過敏だというだけです。伊之助のように天賦の才をもっている人なんてほぼないと思いますので、たいていの方はなんとかなると思います。
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花粉症のメカニズム

「花粉症は花粉が原因である。」 

ほぼすべての人の共通認識でしょう。 
しかし、ちょっとだけでも掘り下げて考えてみてください。日本中の杉の木が花粉を飛ばしたからといってすべての日本人が花粉症に苦しむ訳ではありません。すべての人が花粉に対してアレルギー反応をする訳ではありませんから、花粉症の人がいくら増えてたといっても一定の割合の方が花粉症に苦しむだけの話です。 

そして、 

「アレルギー反応は生まれついての体質なのだ。」 

と多くの人が思い込んでいます。 
私の印象だと、医者がこのような説明をしているのを聞いた事がありませんけどね。彼らにとっては勘違いさせた方が都合がよいのでちゃんと説明をしていなかったり、その勘違いを訂正をしないのではないかと悪意を感じるケースすらあります。 

アレルギー反応の検査はできるようですから、その結果をみて、 

「私にはこのようなアレルギーがある、そしてそれは死ぬまで変わらないのだ。」 

と思い込んでいるようです。 
同じ思考の流れで自分は花粉にアレルギーがあるから自分は花粉症であると思い込んでしまうようです。生まれついての花粉症の持ち主がそのように思い込んでしまうのは仕方がないかもしれません。しかし、成人してからとか、老齢にさしかかってから花粉症に悩み始める人もいたりします。そういう時は体質がわかったという事になるのでしょうかね?花粉に対してアレルギー反応がでるようになるという事はあるのに、その逆はないと思い込んでしまうのは私には不思議でなりません。 

アレルギー反応は神経の緊張状態が起こす物です。 
目の神経が緊張していると目が花粉に過敏に反応して涙がでてきます。そして、鼻の神経の緊張が強いと鼻の粘膜に花粉がついたときに鼻がそれに過敏に反応しすぎて鼻水がでてくるのです。

ただ、目にゴミがはいったときに涙で流しだそうとする反応は正常なものです。そして鼻の穴に埃が入ったときにくしゃみや鼻水をだしてそれを鼻の中から外に出してしまおうとするのもやはり体の働きとしては正常なものです。つまりアレルギーというのは、このように異物を体の外に出そうする働きが過剰に働いているという状態だということです。目や鼻の神経が通常の状態より過剰な緊張状態にあるというだけの事です。 

その緊張がより強いものだと病気に変わる事があります。 
目だったら緑内障や白内障、鼻だったら蓄膿症だったり副鼻腔炎だったりといった具合です。病気というのは総じて神経の緊張が強くなりすぎた時に起こってくるものなのです。整体で病気が治る訳がないと考えている人は、一回ぐらいはじっくりと考えてみる事をおすすめしますね。 

花粉症の方が、花粉への過剰な反応を適切な程度に静めようと思った場合、調整する骨は目だったら頸椎2番、頸椎鼻だったら3番になります。身体感覚のすぐれた人であれば、目を左右に動かすときに頸椎2番が動くとか、鼻をくんくんと動かす時に頸椎3番が同時に動いている事を知覚できる人もいるかもしれません。 

大半の人はわからないでしょうから、補足をしておくと頸椎2~3番の緊張は三叉神経を経由して目や鼻の神経に影響を与えます。イメージできない人は、三叉神経で検索をかけてみるといいでしょう。三叉神経は目や鼻の周囲に伸びる神経の束ですのでその神経の緊張が過剰になると花粉症になるのです。 

余談ですが、歳をとって花粉症になるケースがあるのは、老化というのは頸椎の弾力を失うというのと全く同じ意味だからです。だから若さを保ちたいと考えている人は、頸椎の弾力を保つためにはどうすれば考えるとよいのです。

もしこの話にピンとくるものがあれば相談にきていただくとよいでしょう。 

「私の一生は花粉症と向き合う事だ。」 

なんて具合に、花粉症に苦しむなんてのは私にはナンセンスとしか思えません。 
寿命が尽きるという時にそうなってしまう事はあるかもしれません。しかし、普通に暮らしていれば、それなりの配慮をしていれば頸椎は簡単に狂う物ではありません。一回、治まってしまえばそうそう再発なんてことにはなりません。
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耳鳴りとLED照明の関係

「LED照明が体に悪影響をあたえて耳鳴りが起こる。」


そういう事を私に電話で伝えてきた方がいました。


実は、最初何を言いたいのかわかりませんでした。
電話をしてきたご本人は、LED照明を浴びることで耳鳴りの音が大きくなってくるそうです。だから、確信したのだそうで、兵庫県で自律神経について詳しいというある先生に相談したら、


「まさしくそのとおりだ!」


という解答を得たのと、どこから探してきたのか、どこどこ大学のなになに先生がLEDが人体に悪影響をあたえるとかなんとかいう論文でも発表しているようで、そういうのを引き合いにだして私に一生懸命に説明しようとしていました。


で、聞いていた私はてっきり、


「耳鳴りが辛いのでなんとかならないだろうか?」


という問い合わせかと思ったので、


「あなたのその耳鳴りはおそらくではありますが、改善する可能性はあるね。」


と説明してみたのですが聞く耳がまったくありません。
LED照明の影響で自分の体はもうおかしくなってしまったという考えに固執してしまってそこから抜けられないのです。それじゃなんのために電話してきたのかと思ったら、LEDが自律神経に与える影響について私に伝えなくてはいけないと考えたそうです。そうすることで多くの救われる人がいるとでも思ったようで、義侠心からの行動だったようです。ただ、こういう事をする人にまず言わなきゃいけないのは、


「まず、自分の体をなんとかせんかい!」


ということですかね。



さて、確かにLEDが影響をして耳鳴りがひどくなるという変化は言われてみればあるかもしれないとは思えます。ただ、だからといってLEDが自律神経を狂わせるとなるとちょっと違うでしょうね。おそらくではありますが、問題があるといっていい体の状態に陥っているので、LEDに悪影響を受けることがあるということでしょうかね。


LEDがどうこうというのを例えて考えてみましょう。


学校の同級生に札付きの不良がいたとします。
そのクラスメイトが不良の影響をうけて全員が不良になるというような理屈です。ただ、親子関係がうまくいってなくて親の愛情をうまく感じ取る事ができていないような子供なら、影響をうけて、その不良と仲良くなって一緒に悪さをするようになったり、その不良と喧嘩ばかりするようになるかもしれません。こういう時に、その問題の原因が不良にあるとは普通の人は考えないのじゃないですかね。


体でも例えてみるなら、アレルギーなんかがわかりやすいですかね。
多くの人が、食品アレルギーは生まれついてのものと考えているみたいです。しかし、アレルギーなんてものの大半は体の都合で起こるものです。だから、検査でもちゃんとひっかかる天下公認の小麦アレルギーですみたいな子供でもパンを食べれるようになりましたみたいな事は私にとっては珍しくなかったりします。小麦アレルギーを起こすのはちゃんと内臓の働きが成長していなくて、小麦を受け入れることができなくなっているからです。そういう子供の背骨をみるとちゃんと問題がみつかりますからね。元気になれば、パンだってなんだって食べれるようになるんですけどね。

ついでにいうと、花粉症なんかも似たようなもので、体が元気になった人がみな口を揃えていうのは、


「花粉症が辛くなくなった。」


ということだったりします。
花粉症の原因は花粉だとかいうのは、不良の同級生が全員不良になるというぐらい乱暴な考え方だと私は思いますね。

あと、ついでにいうとLED照明が人体に悪影響を与える場合、それがどこにどう影響するかもおおよその検討はつくんですけどね。それが元で耳鳴りがひどくなるということであれば、その推測の精度も当然あがりそうだとは思えます。


「うちの子の素行がおかしいのは、同級生に不良がいるからだ!」


そんな事を一生懸命に説明されても、バカバカしくて聞いてられないので、


「そういうのは他でやってください。」


と答えて電話を切りました。
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目と視力の話

目は顔の前についていますから、背骨とあまり関係がないと感じるかもしれません。
以前から、何度か紹介していますが、目の働きは頚椎2番と深く関わっています。わかりやすいところでは、花粉症で目が痒くなるという人は頚椎2番に異常があります。また、頚椎2番を柔らかく動かせる人は視力がよい傾向があります。ですから、子供の頃から目が悪いという人は、生まれつき頚椎2番を動かすことが苦手であるといえそうです。

ところが、目の疲れという事に関して言うと影響が大きいのは胸椎1~3番です。パソコンで仕事をしていると肩が凝るという話は誰でも聞いたことがあるでしょう。

一応補足しておきますが、純粋な目の疲労だけで肩こりを感じるという人は、ほとんどいません。ですから日常的に肩こりを感じるという人は、普通はほかの問題を必ず抱えています。

話を戻します。

頚椎2番が疲労すると目の焦点が合わせにくくなってぼやけてきます。
頚椎2番は頭の血行への影響も強いため、こんな時、目が疲れると頭痛がする、あたまがぼーっとして集中力がなくなったりします。胸椎1~3番が疲労してくると手の動きに影響がでてきますから、目が疲れると細かい作業がうまくできなったりします。

これは逆のことも当然起こります。
腕が疲労すれば目がはっきりとみえなくなりますし、食べ過ぎたり体を冷やしたりして頚椎2番の動きが悪くなれば目が疲れていると感じ始めたりします。

また、今回はシンプルな疲労との関係に話をとどめましたが、内臓の働き具合や疲労だって目の働きに影響してきます。


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甘く見てはいけない打撲の話

「子供が顔面蒼白になってふらふらしだしので救急車を呼んだのですが」


という相談が先日ありました。
救急で運ばれた先では、体に問題は全くない、ただ首に脂肪の塊ができているというように言われたそうですが、心配になったので相談にこられたようです。体に問題がないのに、倒れるはずがありませんから、親の気持ちとすれば当然といえるでしょう。

しかし、


「首になにかのできものが・・・」


といっていても、私にはどう見ても打撲していると思えました。
本人も親御さんも思い当たるところがなかったようなのですが、私は絶対に体を強くぶつけているはずだと考えたので質問を変えながらしつこく聞いてみました。
そして、


「友達と遊んでいるときにぶつかったりしなかったか?」


と聞いた時にやっと、数日前に鉄棒に失敗して太ももと顎をぶつけたということを思い出しました。首にあった異常は、脂肪の塊ではなく、胸鎖乳突筋が異様に緊張していたものでした。何がおこっていたかというと、いわゆるムチ打ちというやつで、頚椎がねじれてしまっていたのです。このねじれのせいで頭に血がうまくまわらなくなって昏倒したと判断しました。

このような首の異常はほおっておくと後で深刻な問題をおこしがちです。
交通事故で一番怖いのはムチ打ちや打撲などの後遺症などという話はどなたでもきいてことがあるでしょう。打撲がぬけずに放置してあると後々になって様々な体の問題を起こすことがあるのです。そして、強い衝撃や打撲の異常が残った場合は、自覚がしにくい上に、その異常は関わりのないところに影響してしまいがちで原因の特定が非常に難しいという傾向があります。今回のように、ほんの数日前のことですらしつこく聞いてみないとおもいだせないのですから。

今回は、頚椎3番がねじれていました。
関係が深いのはまず鼻ですので、花粉症やアレルギー性鼻炎からはじまって、臭いが感じられないなんてこともあるかもしれません。また鼻は性に深く関わるのところです。女の子でしたから、成長してから、生理痛がひどい、妊娠できないなんていう問題を起こしたりするかもしれません。大人になってからでは、子供の頃に体を強くぶつけていたなどということは思い出すことも難しいことでしょう。


打撲というのは安易に考えてはいけないのです。
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