綺麗な姿勢とは?
2015年12月25日
「座ることが体に大きな負担になっている。」
先日、そういう記事をみかけました。
座っている状態はたっている状態より体の負担が3割増だという見出しだだったと思います。インターネット上の記事なので、ここで紹介できればよかったのですが、くだらない記事だと切ってすててしまいどこでみたかわからなくなりました。
おそらくこのような発表をだれかがしたのではないかと思います。一生懸命にデータをとって検証したのかもしれませんが、その結論がこんなものでは気の毒さすら私は感じます。
座るという動作はなかなかに奥が深いものです。
現在の日本で、キレイな姿勢で座れる人など100人に1人もいないのではないでしょうか。背筋をピンと伸ばしてきれいに座っているようにみえる人でもたいていは駄目だと思ってもらうとよいでしょう。背筋や肩の筋肉でがんばって凛とした姿勢を保っていたら疲れるのは当たり前のことです。その疲労度など3割増し程度ではすまないのではないかと思います。
よい姿勢というのは、体の表層の筋肉が緊張していない状態です。
ちょっといい方をかえてみると、腰付近の腸腰筋という筋肉が活性化している、あるいはインナーマッスルがよく働いている状態です。しかし、インナーマッスルというのは働かせようという意識が働いた瞬間にうまく働かなくなります。武道やスポーツがつい精神論に傾くのはこのあたりが原因といえるかもしれません。なにしろ、頑張ろうとした瞬間にインナーマッスルはうまく動かなくなるわけですから。
体を動かすときには、
「力を抜け!」
といわれのはインナーマッスルをうまく使うためです。
力をいれて頑張ろうとすると、インナーマッスルが働かきませんから、そういう矛盾をうまくつなぎ合わせるために精神論があるといえますね。
さて、最初に紹介した「座るのは体の負担である。」というのはきれいに座れる人に対してもいえるか?
少なくとも、きれいな姿勢で座れる人にとってはこの言葉は当てはまらないと私は思いますね。ただ、かくいう私も世間一般の人よりは多少マシな姿勢で座っているという程度のことで、本当の意味で綺麗な姿勢で座れるようになるにはあと10年ぐらいは修行が必要ではないかと思います。