中身がからっぽの人にはわからない話
2018年08月02日
暖簾に腕押しという人が結構な割合でいます。
何をどう説明してもまったく違う意味として理解するのです。自分の視野の外には何も存在していないとでも考えるようですが、私がする話っていうのは全部視野の外の話みたいですね。
ところが、こういう人は学校なんかのテストじゃ、そこそこいい点数をとっていたりするから自分はそこそこ賢いと勘違いしていたりします。出題される範囲が決まっている学校の学力テストなんかは、視野の中に入っているのでしょう。
なかなか説明が難しいのですけど、イエスかノー、黒か白、右か左かでしか物事を考えられません。東大卒だけど仕事やらせたら全く役に立たない人なんていえばイメージがちょっと湧くかもしれませんかね。
そんな人に、
「健康になろうと思ったら灰色を目指すのですよ。」
なんて話をすると、
「わかりました。黒と白の中間、つまりバランスが大事なんですね。」
なんて、わかったようなことをいいだす感じですかね。
私にしたら清濁併せ呑む感覚なんてものの話をしているのに、こういう返答が返ってきたりするとげんなりするわけです。
で、ちょっと前のことなのですが、そういう人と接していた時に、
「この人は中身がからっぽだな。」
というように感じました。
まぁ、平たくいうと他人の価値観や考え方で生きているなぁということでしょうか。どんな話をしていても、背後にいる誰かに怯えながら受け答えしていると感じたのです。で、
「両親が厳格で厳しい人だったんですか?」
と、聞いてみたら全くその通りだったようです。
私と変わらない年齢の人でしたが、この場にいない両親を怒らせない、喜ばれるような受け答えをずっとしているわけです。子供の頃から染み付いたとうか、徹底的にそういう風に育てられてしまったということなのでしょう。体の様子をみてなんか変だなぁと、駄目な状態というより、単に弱いだけだなぁとそんな風に感じていたのですけどね。そこで、
「あなた自分がないな、中身がからっぽだ。だから体が弱いんだよ。」
なんて事を伝えたら、泣きながら帰っていきました。
振り返って考えると、口が滑ったというのはこういうことなんだなぁと思います。
ただ、私からすると今でも必要なことを伝えたという感覚しかなかったりします。確か、胃腸の動きが悪くてまともに食事ができない、アトピーがひどくて、ガンが疑われるみたいな状態でしたかね。
まぁ、こういう時に私が物事をオブラートに包んで、
「気持ちを前向きにして少しづつ元気になりましょう。」
みたいなことを言わなきゃいけないようだったら、こんな仕事はとっくに辞めてたでしょうけどね。
人間というのは厄介な生き物です。
何を考えて生活しているかで体の状態は極端に変わります。人生の目標を持っているとか、仕事にやり甲斐を感じているという人の体は、そうではない人とは明らかに違います。だから、
「夢や目標を持つことが大切だ。」
みたいなことをいう人がでてくるのは当然です。
それをもった人間の力、私はこういうのを生きる力と呼んでいますが、それは自律神経の力といっていいでしょう、その力が発揮されれば大きな差が生まれてきます。ただ、こういう力の源の事を、
「気持ちを前向きにすることだ。」
とかいう人間がいたら私は蹴飛ばしてやりたくなりますね。
人間が元気に、そして幸せに生きようと思ったときには、こういうなんとも表現のしようのないよくわからない力が大切なんですよね。ところが、中身のない人にはこれが理解ができないわけで、
「寝る3時間前に食事をして副交感神経を優位にすることが大切だ。」
みたいな事をいっているわけですよ。
ちなみに、泣きながら帰っていった人には、
「なんでもいいから帰りに本を1冊買って次に来るまでに読んできなさい。」
と具体的な解決策の話もしてみました。
すると、いままで1冊も本を読んだことがない、とてもじゃないが活字は読めないといいますので、
「それじゃワンピースもベルばらでもでいいから数冊読んで来なさい。」
と伝えたんですけどね。
その後、やってこられてはいませんから、きっとマンガを読む程度の力もなかったのでしょう。マンガも読んだことがないといっていましたから、ちょっとハードルを上げすぎたかもしれないと反省しています。
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