耳鳴りは3年ぐらい鳴らしておきましょう
2016年02月09日
「あなたの耳鳴りはあと3年ぐらい鳴らしておきましょう。」
というお話をしたことがあります。
もともと耳鳴りが気になって辛いのだということで相談にこられた人です。
最初、
「耳鳴りが気になって眠れない。」
といっていました。
そのため薬を使って眠っていたのですが、
「それは間違い、眠れないから気になるだけです。」
という説明をして眠れるように整体をしながら体を整えていきました。
今では、薬なしでぐっすりと眠れるようになり、仕事も精力的にこなし、週に1は度運動をしにいくぐらい元気になってきました。当初は、薬漬けになって仕事が休みがちになり、休日も体が辛いと引きこもっていたことを考えるとかなり元気になったといえるでしょう。ただ、耳鳴りはまだ鳴っているそうで、たまに音が大きくなったりもするようです。そんな状況で、
「あと3年は鳴らしておけ。」
と言われたので驚いたようです。
耳鳴りの原因はほぼわかっていて、その解決方法もほぼ検討がついています。ただ、それには少し時間がかかるだろうと考えていたので、このような言い方をしたのですが、当人にすればあと
「3年も我慢しなくてはいけないのか。」
と相当なショックを受けたようで、1ヶ月ほど後になって、
「あと3年ってどういう意味ですか?」
という質問をしてこられました。もしかしたら、無闇に先送りにされているかもしれないと不安に感じたのかもしれません。
そこで、このような説明をしました。
実は、この方は体の使い方によくない癖があって、頻繁に体のあちこちを壊してくる傾向がありました。より正確に近い表現をするなら、このままほっておくと体を壊してしまうだろうという状態になって整体にやってきます。そして問題なのは、そのことに自分ではまったく気がついていないということです。ただ、そういう時には耳鳴りの音が大きくなっているのです。
「耳鳴りは、体に注意しないさいという合図になっているから、あなたの場合は今、慌てて止めようとしないほうがいい。慌てて止めたらきっとまた体を壊しますよ。」
と説明しました。
もちろん、癖については説明してどのように取り組めばよいかも説明しています。ただ、癖というのは体の無意識の運動ですから、そんなに簡単に解消できないこともあります。この人の場合は、その癖のせいでまともな生活もままならなくなっていたわけですからなおさらといえるでしょう。
このような判断をすることは、それほど多くはありませんが、耳鳴りだってちゃんと意味があって鳴っているということです。