
2012年10月07日
「私うつなんです。」
「自律神経がおかしいのです。」
そう相談されることがあります。
どうやってそれを確認したのか?と質問すると、
「ネットでみて。」
なんていう返事がかえってきます。
本気か?と疑いますが、本人はいたって本気だという点が困ったところでしょう。
インターネットでは様々な情報をえることができますが、その情報の精度はそれほど高くありません。
うつ、パニック、不安症、自律神経失調症の判断は、日々そういった方に接している専門家の方でも誤ることがあるのです。
よくある例をあげると、
「うつという診断をされたのですが・・・。」
と来られた方でも、私が確認するとうつと判断するような状態でなく、整体すればすぐに元気になってしまう方の方が多いのです。
ひどい方では、
「うつというほどひどくないね。」
というと、がっかりしてしまう方までいます。どういう事かと思いますが、どうやら、自ら調べてだした判断が違うと言われてがっかりしたり、病気である方が都合がいいという方だったりと・・・。
ネットを情報をとっての素人判断は非常に危険です。病気でもないのに、自分が病気であると判断してしまうことで、本当に病気になってしまうことが少なくないからです。
「○○かもしれない。」
そう思ってもその判断は、自分でしてはいけません。
2012年05月15日
最近は、簡単に自分の状態を確認できるようにということで、チェックリストを活用するところが増えているようです。企業なのでも、積極的に従業員の状態を確認して早期発見、早期治療というのをめざしているのでしょう。チェックリストを配布して確認させているところもあるようです。
しかし、このチェックリストがとんでもなく曲者です。なぜかというと、元気な人まで、病気にしてしまうらです。
この方の場合、親類に不幸があって、心身共に疲れていたのでしょう。
そのタイミングでチェックリストを利用すると、うつ症状であるという判断がされました。そこで、会社の指定する医師に診断を受けてみると、
「確かにうつ傾向がありますね。」
という診断で、薬を処方されました。
ただ、この診断がいまひとつ不満だったようです。その足で、私の所に相談にこられました。
体の状態をみると、確かに多少のくたびれはみられたのですが、うつの状態ではないと私は判断しました。そこで、
「ちょっと疲れがでているだけですね。うつではありません。すぐに薬をやめてください。」
そう伝えました。
義理堅い方のようで、医師にもそうつたえて実際に薬を辞めたそうです。すると翌週には元気になりました。
私は整体という技術を通じて、背骨の状態をみます。そうして、今、体の状態がどうなっているか?という判断をします。
チェックリストというのは、素人の方が黄色信号の状態の方をみつけるためには便利な物です。ところが、しかしこういったツールの結果を鵜呑みにしてしまうと判断を誤ることがある。そういうことは知っておくといいでしょう。
2012年02月03日
先日、うつのチェックリストでうつ傾向があるとの判断がでたので、医師にかかって薬をもらった。
と、いう方がこられました。
ところが、体をみるとうつというほどの事はなく、ちょっと疲れがでているといえるような状態でした。ご本人も医師の判断に違和感を感じてわたしのところに相談にこられたようです。お話をきいてみても、プライベートでごたごたがあって、心身ともに疲労しているのも仕方ないと思えました。
チェックリストはなんの知識もない人がご自身の体の状態を客観的に把握するのに参考になるでしょう。しかし、専門家がこういったチェックリストの結果を鵜呑みにしてはいけないと私は考えます。
今回の方も診断をうけましたが、なんの説明もなくただ薬を処方され自分がいったいどういう状態なのかわからないとのことでした。
さて、うつで一番困ったことは、
「わたしはうつなんだ。」
と思った瞬間にうつになる事があることです。つまり、チェックリストでチェックして誤った判断をすると、うつになる事があるということです。
ですから、専門家はチェックリストの結果を鵜呑みにしてはいけないのです。
ところが、専門家の多くはうつかどうかの判断をこういったチェックリストにゆだねてしまっているように感じます。なぜなら、相談にこられる多くの方がそうだからです。
うつの方は、体と自律神経の状態にはっきりとその状態がみてとれます。
ちょっとおかしいな、そんな時に参考にするのはよいでしょう。しかし、その結果を鵜呑みにしてしまうのはとても危険であるということは知っておいてほしいものです。
2011年07月23日
うつは心の問題ととらえられがちです。
自律神経の状態という点を通してみるとはっきりと体の問題だということがいえます。整体は、左側の骨盤と胸椎9番の整体を行います。また必要に応じて右頭部から背中にかけての整体を行います。
症状の軽い方だと、たいていは3~5回程度でかなり楽になることもあります。
ただ、うつの方でよくある間違いは、多くの方は日に日によくなるというのを期待してしまうことでしょうか。体の状態には必ず波がありますので、1回楽になっても、波の周期によってはまた悪くなったと感じてしまう事があるようです。
そのため、波の周期が底にきたときに、
『また、悪くなった。もう整体では駄目だ。』
と、考えてしまう人が少なくありません。
人間の体は常に絶好調という事はありえません。
どんな方でも、好調期と低調期がかならずありますので、ちょっとした変化で一喜一憂しない事が大切です。
体の状態に問題がなければ、低調期にはいったぐらいでこんな不安になったりはしないのですが、骨盤や胸椎に問題があると大きな不安に襲われたりするのです。
教科書のようなうつの状態の方の事例を1つ紹介しましょう。
先に説明したとおり、整体でずいぶん楽になったのですが、低調期にはってしまったので、
『もう整体ではだめかもしれない』
と考えてしまったようです。
この方の場合は、3回ほど整体したところ、ずいぶん楽になったのですが、このとき低調期にはって、かなり精神的に落ち込んでしまいました。
そこで体調には波があること、体の状態にはまだ問題が残っていることを説明させてもらい整体を続けることになりました。その結果3ヶ月程度でうつの症状はほぼ改善しました。