ブログ「日々整体」

馬鹿と天才の違い

アインシュタインの脳には奇妙な偏りがあったそうです。
NHKのドキュメンタリーで見たと思うのですが、アインシュタインの脳を遺族や本人の意思を確認しないまま解剖して研究してしまった人がいました。調査はエスカレートして脳細胞の一部を切り取って世界中の研究者に送るなんてこともやっていたのだとか。その結果として、アインシュタインの脳にはちょっと違うところがあるとわかったわけです。

脳細胞の一部が送られてきた研究者には変だと感じた人もいたのじゃないでしょうか。
でも、そんな違和感よりアインシュタインの脳細胞を調べる事ができるという、とんでもなく興奮するであろう体験を皆が優先してしまったのじゃないでしょうかね。

やりはじめた当人ですが、おそらくですけど、遺族に遺体を研究させてくれと頼んでダメだといわれたら、どうしようもなくなります。だから、いろんな事をうやむやにしたままやりたい放題やってしまったんじゃないでしょうかね。悪気があったとうより、好奇心に突き動かされて自分の行動にブレーキをかけることができなかったんじゃないでしょうか。


この話を知った時、学生の頃に読んだ競馬好きのおっさんのエッセイを思い出しました。
そのおっさんは、友人が所有するテレビやビデオデッキやらを質にいれて、そのお金を競馬で使い込んでしまったのです。


「間違いなく勝てるからそのお金で返せばよい。」


と思ったそうです。
でも、自分で振り返っても当時なぜそんな事をやってしまったのか理解ができないなんて書いてありました。エッセイの内容から考えても、とても気の弱い人で、そんな無茶苦茶をやるような人だとは思えません。夏になると北海道の牧場へ馬の世話の手伝いをしにいくような人で、とても競馬が好きな人だということはエッセイを読んでいれば伝わってきます。ところが、好奇心とか、射幸心とか、何かのエネルギーが高まってしまうと人はとんでもない行動力をしてしまうのでしょう。


やられた方の友人はその時旅行中で、家に帰ってきたらいろいろなくなっている事に気がついて、


「やってくれたな。」


と一言。
それで当人を連れて競馬場へいって、質にいれたものを全部買い戻すだけでなく、その夜の二人分の酒代まで稼いでしまったのだとか。エッセイにはギャンブルに強い奴っていうのはこいう奴だみたいな感想が書いてあったように思います。

余談ですけど、今の世の中って倫理的という観点からでしか善悪を考えられなくなっていると感じています。
だから、人という生き物が、どういう習性をもった生き物か考慮することを辞めてしまっています。おかしな事件が起こったりしたときに、人の行動がすべて理性からくるという視点でしか考えられていません。


「不倫は文化だ!」


なんていうセリフは人としては駄目だろうと思いますけどね。
ただ、この発言をした人は信頼はしちゃいけない人だろうけど、好感を持つことはできるのじゃないかなぁとそんな事を思ったりします。だから、付き合っている女性がいたとして、友人に石田純一みたいな奴がいたら、横取りされても怒らずに


「おまえ、やってくれたな。」


といえるぐらいの人間でありたいなぁと私自身は思ってはいます。
まぁ、そんな友人にガールフレンドを紹介なんぞしないようにするのが一番賢いとは思いますけどね。


で、話を元に戻します。


アインシュタインは、死後に自分の死体を好き放題切り刻まれました。
でも、怒るのではなく、その切り刻んだ当人と奇妙な友情を築いてしまっているというストーリーが鮮明に私の頭に浮かんできました。

アインシュタインの脳を取り出したのはトマス=ハーヴィーという医師で、もうすでに亡くなっています。あの世にいったアインシュタインは後からやってきたトマスに、ローストビーフをすすめながら、


「やってくれたじゃないか。」


と、ワイン片手にそんな事を言っていそうな気がしたわけです。
私はこの二人の人となりはまったく知りませんから、全部想像の話です。だただただ、アインシュタインとトマスという人の事を思い描いて私がニヤニヤしていますというだけの事だったりします。


ところで、アインシュタインはかなり気難しい人だったそうです。
有名な舌を出した写真は、記者が何かの質問をしたのですけど、たまたま機嫌がよかったアインシュタインが質問を勘違いして舌をだしたのだとか。そのときは、この素晴らしい写真をどうやって撮影したんだなんていう具合に話題になっていたそうですね。




さて、この記事ですけど、ここからが本題です。


無許可で脳細胞を調べた結果、アインシュタインの脳には極端な偏りがあることがわかったそうです。
私の記憶では、前頭部の左側の脳細胞が異様に発達していたそうです。アインシュタインの才能はこの脳の異常な発達に由来するものではないかと考えられているのだとか。

ただ、アインシュタインと同じ場所が発達している人はいくらでもいるそうです。
どういう人かというと、バイオリン奏者は脳の同じところが発達しているらしいです。アインシュタイン自身も趣味としてバイオリンを所持していたそうですね。研究や思考が煮詰まったりしたときにはバイオリンを弾いて気分転換をしていたのだとか。まぁ、そうはいっても、


「バイオリンが趣味であることがアインシュタインの才能を開花させた!」


なんていうのはおそらく違うでしょう。
こんな話を聞くと、子供をバイオリン教室に通わせるようになる母親が少なからずいるでしょうけどね。おそらく脳の一部が発達している事がバイオリンを趣味として選ばせたというのが正解でしょう。


アインシュタインの場合は、脳の異常な発達が相対性理論の発見へ繋がりました。
そして、おそらくですがアインシュタインの脳を取り出したトマスにも何かしらの偏りがあったのではないかと考えています。奇矯な行動する人には、それが犯罪に類する行動だったりする場合も含めてですが、何かしらの偏りがあるものです。まぁ、悪い方に寄る場合はたいてい病気とか怪我に由来したり派生することがほとんどだとは思いますけどね。


トマスとアインシュタインの違いは、どこにその偏りがあったかというだけの差でしかないわけです。
その偏りが、学術の才能になるか、ギャンブルの才能になるか、それとも犯罪者になるかなんていうのはその人の運なんじゃないでしょかね。


「馬鹿と天才は紙一重。」


なんていう言葉がありますが、よほど観察力のある人が考え出した言葉なのでしょう。
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