マルシリ症候群のよもやま話
2018年08月17日
痛みを感じない人間がいるなんていう話をテレビで見かけました。
あまりテレビをみない私が、たまたま電源をいれたときに興味深い番組をやっているというのは妙な話です。中居正広さんと、笑福亭鶴瓶さんがやっている番組でマルシリ症候群という病気を紹介されていました。
まぁ、厳密にいうと、症候群というのは、原因も治し方もよくわかりませんなんていう意味で使われる言葉で、病気というのは原因と治し方がわかっているものに使う言葉です。ですから、症候群という病気という言い方は間違えているのですけどね。まぁ、最近は曖昧になってきてるから細かいことはどうでもいいのかもしれません。
話を戻します。
マルシリ症候群は遺伝子の異常が原因で起こるそうです。
痛覚をほぼ感じないという体質が遺伝してしまうようです。怪我なんかをした時には、最初だけ違和感を感じるそうですけどすぐに感じなくなるそうです。そのせいで、ある日突然に腕が動かなくなって、おかしいなぁと思って医者にいったら骨が折れていたなんて言うことが日常茶飯事に起こるのだとか。
マルシリ症候群について、私が興味深く感じたのは3点ありますかね。
1つは、暑い、寒いという感覚もなくなってしまうそうで、真冬なのに真夏のような服装で外出するようになるそうです。2つ目は、泌尿器が弱りやすく膀胱炎になどを起こしやすいということ。3つ目は、内臓の感覚ははっきりとしているということです。
テレビで紹介されていたマルシリ症候群の姉妹は、膀胱炎で医者に運びこまれたことがあるそうですが、ふたりとも激痛を感じたそうです。どういうことかというと、内臓の感覚はあるわけで、単純に痛みに対する感覚がないというわけでもないようです。
余談ですが、私の整体を受けて話をしたことがある方がここまで読むと、ピンときてその原因やおおまかなメカニズムまでわかってしまう人もいるかもしれませんね。
さて、マルシリ症候群についてですが、みられる症状から察するに頚椎6番に関わる神経の働きに異常があることは明白であろうと思われます。ただ、遺伝子の異常で起こるということですから、病気というよりは個性という捉え方をする方が適切ではないかと思えます。少なくとも他の多くの人とちょっと違うから病気だとか異常だとか症候群だとかいう具合にカテゴライズしてしまうのは面白くないですね。
突然変異とか、ミュータントとかいうやつですね。
私の好きな漫画にサイコプラスというのがあるのですが、主人公は緑の目と髪を持って生まれてきた日本人の青年です。ちょっと外見が妙な青年のラブコメかと思いきや、彼は重要な役割を持って生まれてきた存在でした。
マイナーで古い漫画なんでネタバレしちゃいます。
実は、彼が生まれたのは地球に隕石が接近していたからです。その危機から人類を救うために超能力をもってうまれたのでした。で、彼と同じくして生まれた緑色の仲間が何人もいたのです。緑色の髪と目をしたミュータントたちは協力して地球を動かすという方法で隕石を回避することに成功します。で、暦が4ヶ月ほどずれてから帰ってきた彼の目と髪は黒色になっていましたというお話です。
話が少しそれます。
細身の方によくあるのが、食べて太らなければいけないというような謎の義務とコンプレックスです。体の肉付きなんてのは、骨格でほぼ決まってしまいますから、食べれば太るというようなものではありません。確かに、体の重さというのはエネルギーの量と言い変えてもいいものですから、重いということはそれだけで強いという事を意味しています。しかし、重くなれない骨格で生まれてきたという人は10~20%ぐらいの割合で存在しています。そういう人が、重くなろうとして一生懸命に食べていると間違いなく体を壊します。
生き物には必ず多様性というものがあります。
DNAなんてのはこの多様性を確保するためにできたものだと私は理解していますけどね。まぁ、ぶっちゃけていうなら細身の骨格であるということは、ちゃんと意味があるということです。細身であるほうが、生存率が高いシチュエーションがあるといい変えてもいいかもしれませんね。
個性が大事なんていうこういうご時世で、肉体は没個性になってとにかく太れなんていうおかしな事をいう人間がいくらでもいるから困ったものです。まぁ、このあたりは書き出すと長くなるからまた別の機会に書く事にしましょう。
マルシリ症候群なんてのは個性と捉えていいのじゃないですかね。
まぁ、いろいろ不都合はあるかもしれませんけど個性の範囲といってしまっていいのじゃないでしょうか。家族全員が痛覚に鈍く、泌尿器弱いわけですが、彼らは幸せそうにテレビに映っていました。そんな彼らは痛覚に鈍いということで、社会とか人類に対してなにか重要な役割があるのかもしれないなぁとそんな事を思いながらテレビを見ていたわけです。
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