スチル病の話
2018年01月25日
昨年末ごろに、スチル病なんですという方が来られました。
聞いたことのない名前でしたが、簡単にいうと、
「関節に痛みがでて肌に湿疹がでる病気。」
ということでした。
原因不明ですが、ステロイドを使うことで症状がおさまるということで免疫の異常であろうと。免疫の働きをマクロファージというのですが、それが誤った働きをしているためと考えられているようです。免疫疾患の病気は現状のお医者さんではどうしようもありませんから、もう治りませんから、再発に怯えながら一生をくらしていくしかないなんて説明されます。それでずっと暗い気持ちで過ごしていたようでが、ご家族にとてもできた方がいらして、
「諦めないで治す努力をしてみよう。」
と、そう話してくれたそうで、まずは割合近所の私に白羽の矢が立ったわけです。
で、そんな話をきいて、私が一言いいました。
「あいつらは、自分らに治せないときには治らないって言うでしょ。」
というのが、妙にツボにはいったようです。
最初に述べたとおり、初めて聞いた免疫疾患ですが、どうにかならないものかやってみましょうかという流れになったわけです。
免疫疾患の病気はいくつか経験があります。
経験があるのは、肺、リウマチ、肝臓、子宮、腎臓、大腸などが免疫の働きがおかしくなっているせいで問題がおこっているケースです。
ちなみに、子宮に関しては、子宮になんらかの免疫異常が起こっているのでないかと推測されていましたが、現在の医療では病名がついてないということでした。
ただ、体をみると多分免疫異常が起こっているのだろうなぁとは思えました。
このあたり病名がついてないと説明がやりにくいですね。病名なんぞなんでもいいと普段から吹聴している私にすると矛盾していることに皮肉を感じますね。
で、これらのケースをみていて感じるのは免疫の異常が起こるしくみというのはどの病気でも基本的に同じであるということです。肺と肝臓に免疫異常がおこるメカニズムが同じというのは直感的にわかりにくいかもしれませんけどね。
もうちょっと噛み砕くと、体に2つの問題が起こっているときに免疫疾患が起こります。
ひとつは免疫そのものの働きに問題があるということです。免疫というのは、体を健全に保つ働きでそれが過剰に働いていると考えたくなるかもしれませんが、実際は逆で働きが低下しているときに起こります。厳密にいうとちょっと違うような気もしますが、免疫をコントロールする力が低下していることが暴走の原因になると考えとけばとりあえずは問題ないでしょう。
もう1つは、その免疫の暴走がどこへ向かうかという事です。
免疫をコントロールする力がなくなることと、その行き先がどこになるかが決まることが同時に決まってしまうこともあるようです。つまり、2つのトリガーが同時にひかれてしまう場合ということですね。
ただ、免疫のコントロールが悪くなって、それから、それがどこに向かうかは後から決まっているように思えるケースも少なくありません。1つ目のトリガーがひかれて、それからしばらくたって2つ目のトリガーひかれるわけです。まぁ、それがどこなのかは体質的なものの影響が大きいですが、生活習慣の影響もすくなくないと思えますので、ケースバイケースだと考えておくほうがいいでしょう。
そんな事を考えながら体をみていくとスチル病はアレルギーの親戚みたいなことが起こっているなぁと思えました。
で、そんな考えで整体していくと2~3ヶ月程度ですっかり元気になってしまいました。
まぁ、あいつらに言わせると再発のリスクは常につきまとっているということになってしまうでしょうけどねえ。
で、私がみるに、1つめのトリガーである免疫をコントロールする力はしっかりと働き出したので、
「現状であれば再発することは10中9までないとと思う。」
と話したのがつい先日のことです。
ただ、まだまだ免疫疾患についてはきっちりと把握できたとは言えませんので、油断をしてもらっては困るよと付け加えてはあるんですけどね。まぁ、体の変化からみるにかなり程度の軽いものだったようなんですけどね。これまでみてきた免疫疾患だと私の理解が浅すぎたこともあって数ヶ月とか1年とかは普通にかかっていましたからね。
実は、あまり発信していませんでしたが、ここ2年ほど免疫異常についてゲロを吐くぐらいずっと考え続けていました。で、その考えがまとまりつつあるタイミングでうまくいくケースがでてきたので大筋では間違っていないだろうと思えるようになってきました。ケーススタディがまだまだ足りませんし、もうちょっと深い理解が必要だとは考えているのですが、なんとかできるようになるかもしれないなぁとちょっと野心が芽生えてきたわけです。