ヨーグルトを例に基本と応用を考えてみる
2015年08月21日
「お腹を整えるためにヨーグルトを毎日食べている。」
という女性はおおいでしょう。
印象としては5人いれば1~2人ほどが毎日ヨーグルトを食べている印象です。しかし、整体に来られた人にそんな人がいたら辞めるように指導します。なぜかというと、ヨーグルトを食べて腸内環境を整えるというのは応用だからです。
基本がないのに応用をやろうとしたってうまくいくわけがありません。
これは算数で考えればあたりまえでしょう。足し算の計算のできない人に掛け算をやらせたってうまくできません。確かに、九九を覚えさせれば1桁の掛け算ぐらいは誰にでもできるようになります。しかし、九九を覚えたからといって足し算が身につくわけではありません。
ヨーグルトを食べて腸内環境を整えるというのは算数でいうと因数分解ぐらいというのが私の印象でしょうか。乳製品が腸を整えるというのは広く知れ渡っていますが、乳製品を食べた人全ての腸内環境がとてもよい状態とはいえません。ヨーグルトを積極的に食べているような人は、便秘の傾向があって腸内環境が悪いことを意識しているのではないでしょうか。
自律神経の状態がこれでよくなると私が判断してもすぐに体が悪くなってくる人がいました。しかし、ふと気がついて、
「毎日、食べたり飲んだりしているものはありませんか?」
と聞いてみたら、牛乳だと答えたので、辞めてみてもらいました。
すると大当たりだったようです。牛乳を飲むのを辞めてから体の様子が悪くなることはなくなってきました。当人は、体によいと思って牛乳を飲んでいたのですが、それでかえって体を壊していたのです。
実は、ヨーグルトで同じようなことが起こっている人はこれまでにもいました。
それでヨーグルトや牛乳が体に悪いのか?というとそんなことはありません。私もどっちもすきですし、これらの食品を食べることで元気に生活できるという人も少なくないでしょう。
どうしてこんなことが起こったかというと基本がないのに応用をやっているからです。
応用というのは、ちょっとした工夫で絶大な効果がえられるような印象を与えられがちです。しかし、そんなものは基本がなければなんの意味もありません。
例えば、毎日お酒飲んで、タバコもすって、まともに睡眠もとらず、食べるものといえばジャンクフードというような、絵に書いたような不摂生をしている人が、
「便秘が苦しいから。」
といって、せっせとヨーグルトを食べて元気になるはずがありません。このような応用をやるまえに改めなければいけないことが山ほどあることがわかるはずです。
ちなみに、私はこの応用という言葉は『横着』というようにしていますね。ヨーグルトを食べて快便しようなどというのは横着な発想だというわけです。
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