もうこのまま死んでいくかもしれない
2014年12月17日
「めまいがひどくもうこのまま死んでいくのかもしれない。」
そういって相談にこられた方がいました。
冊子をみて、
「ここならばもしかしたら?そんな悲壮な思いできた。」
そういっていたのが印象的でした。
5年前から耳鳴りがしていたそうですが、最近になってめまいがひどく仕事はできないどころか外出することもままならないということでした。
体は世辞にも良いといえるような状態ではありませんでした。
特にこの方の場合、背骨が大きくねじれていました。素人の方がみてもわかるぐらいです。最近になってねじれてでてきたのであればかなり危ないともいえました。
「背骨は適切なカーブを描いて、そしてまっすぐがよい。」
そう考えている人がほとんどでしょう。
しかし、それは間違いです。背骨の形というのは、様々な都合で変化するものです。理想的な形があって、それと違うから病気や痛みがでてくるというのは大きな間違いなのです。ねじれていたり曲がっていることが正常ということもあります。背骨というのは見た目の形で判断するものはないのです。
幸いこの方の場合は、古くからあるものだということがすぐにわかりました。
ですから、体がねじれを解消する必要はないし、解消などしたらかえって病気になるということです。そして、本当の問題は、逆流性食道炎だということもすぐにわかりました。
医者に、
「このまま放置したら、いずれ食べれなくなって死んでしまう。」
と言われていたそうです。
そして、吐き気を止める薬や、食欲を増す薬を飲んで、一生懸命に食べていたそうです。ですから、
「無理に食べるのやめてください。」
と指導をしました。
なぜかほとんどの人が食べなければいけないと思い込んでいます。しかし、お腹が空いてもいないのに無理をして食べれば体は壊れるものです。まして、食べてもすぐに吐き気がして戻してしまうことであれば、
「これ以上の栄養ははいらないよ。」
と体が教えてくれていると考えてください。
多くの人は、適切な食事量をその食べ物の重さやカロリーで測りますが、それではだめです。食事の基本は、
「お腹が減ったら食べて、腹八分目で食べるのを辞める。」
ということです。
お腹の減り具合や、腹八分目の量など人によって違います。生活、仕事、気候が変われば同じ人でもまったく違うものになります。
「朝食は食べなければいけない。」
「1日3食は食べなければいけない。」
そんな風に思い込んでいる人はいつか体を壊すかもしれません。
整体しつつ、無理して食べる食事をやめてもらえば1ヶ月程度でめまいはおさまってきました。
2ヶ月目には耳鳴りもやわらぎ、3ヶ月目には耳が遠くなっていたのも解消してきました。通常の会話にも困るぐらい聴力が衰えてしまっていたのです。また、睡眠中、何回もトイレで目が覚めていたのが、朝までぐっすりねむれるようになりました。
「日に日によくなるというのはこういうことか。」
と喜んでいました。
整体で調整したのは胃腸の働きを整えるということです。毎日吐いてしまうぐらい必死に食べていれば、胃が壊れて三半規管がおかしくなってしまうことがあるのです。
さて、この方ですが一番困ったのは、食欲を増す薬を辞めるということです。
「薬をちゃんと飲んでいないと食べられなくなる。」
とおどかされていました。
細身の方はこのような物言いをされると極端に怖いようです。しかし、無理をいってやめてもらいました。
「食べられなくなってそのまま餓死しました。」
寿命が尽きた時以外で、こんな事が起こるのはたいてい余計なことをして体の邪魔をしている時だけです。
関連カテゴリー<
めまい
>