ブログ「日々整体」

臥薪嘗胆から現代へ少子化日本と勾践の教訓(閑話休題)

紀元前500年頃の中国の越という国の勾践(こうせん)という王が、人口増加のための政策として子供を出産した家庭にお酒と肉をプレゼントしていたという話を聞きました。

いきなり話がそれますが、勾践という人は臥薪嘗胆の語源となった人です。
勾践はある戦争に破れたのですが、その時の悔しさを忘れないようにするために自室の天井に胆を吊るして毎日舐めていたそうです。それは非常に苦いもので、その苦味を味わうことで復讐心が途絶えないように努力をしました。これが嘗胆の由来です。

せっかくなので臥薪も説明しておきましょう。
勾践を戦争で破ったのは隣国の王である夫差(ふさ)です。夫差は勾践に攻められ、王が死亡した後、夫差が王を引き継いだのですが、先王の悔しい気持ちを託されました。その先王の遺言を忘れないようにするために、寝床の下に薪をおいて寝ていたそうです。それが臥薪と言葉の由来となりました。

2つの言葉を合わせて臥薪嘗胆です。
何かに対して悔しい、あるいは恨みに思う気持ちは時間とともに消えていってしまうものです。その屈辱を消し去らないために、自分自身に苦しさを思い出させつづける必要があるというのが語源です。そこから転じて、成功するために苦労に耐えるという意味になったようです。しかし、夫差も勾践も自身の恨みは晴らしましたが、その後、幸福な人生を送ったとは思えまえん。屈辱をバネに何事かを為すというと聞こえはよいですが、あまりよい生き方とは私には思えません。

それで、勾践の多産政策についてです。
男子が生まれれば酒と犬肉を、女子が生まれれば酒と豚肉とプレゼントしていたそうです。犬肉というと驚く人もいるかもしれませんが、中国では犬の肉はお祝いのときに食べるものという習慣があったそうです。三国志や水滸伝などの小説を読んでいると頻繁に肉料理として登場しますので知っている人もいるでしょう。漢王朝を建てた劉邦の義弟のはんかい(漢字が表示できません。)という人は、劉邦が旗揚げする前までは犬の屠殺を生業としていたのではなかったかと思います。なお、犬肉の供給が途切れないように犬の牧場もあったそうです。

犬肉は当時は贅沢な品で、身分の高い人でなければ食べられなかったと考えられます。それが出産して男子が生まれれば食べることができたのです。一般庶民にとっては考えられないぐらいのご馳走だったのではないかと思います。

勾践に男子の出産を祝う気持ちがあったのは間違いないと思います。
屈辱を晴らすためには自国の人口を増やして軍事力を増強しなくてはいけないからという邪な理由ではありましたが。しかし、たとえ女子であったとしても豚肉と酒が支給されるのですから、心の底から力を高めたいと考えていたのでしょう。だから、赤ん坊が誕生したら、それを国をあげて祝っていたということです。

それに引き換え、現在の日本はどうだろうかと考えてしまいました。
調べていたら日本の少子化が目に見える形になって現れるのは2040年ごろのようです。それまでは現状維持はかろうじて可能なようです。これは今年生まれた赤ん坊が成人に達するのは20年後だからという簡単な理由です。日本の少子化はもう絶望的といえますね。
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