正射必中と必中正射
2020年07月01日
弓道には大きく2つの考え方があるそうです。
一つが正射必中です。
正しく弓をひくことができたら的に的中するという考えです。
もう1つが必中正射。
言葉の通り、的にあたったから正しく引けたのだとする考え方です。
それでネットで拾った話なのですが、正射必中の男子と必中正射の女子が付き合っていたのですけど、
「弓に向き合う精神性の違い。」
により破局したのだとか。
男子の方は、どんな場所でも靴を揃えて、ゴミは必ず持ち帰り、食事では必ず声をだしていただきますというような人だったそうです。
弓道経験者にはあるあるの話だそうで、正射必中と必中正射は絶対にわかりあえないのだとか。
それで、私がもし弓道をやっていればどっちになったかというと、間違いなく正射必中でしょう。
若い頃に必中正射の人間が周りにいたらイライラして怒鳴り散らしていたかもしれません。今の私であればそんなことはないでしょうけどね。なんでかというと、必中正射でないとうまくいかない人が一部いるのは理解できるからです。
必中正射の女子は、きっと天才肌の人だったのでしょう。
才能にあふれ、感性の高い人は理屈から入るとうまく弓をひけないことでしょう。たぶんですけど、弓が的に飛んでいくというより、的が弓に向かって近づいてくるという感覚で弓を引いているであろう思われます。もしかしたら、上空からの視点で自分を眺めているような弓の引き方をしているかもしれません。
ほとんどの人は私が何をいっているかわからないでしょうか。
どうも身体感覚にすぐれた人は、私のような凡人には決して理解できないような世界の見え方をしているらしいということが最近になってわかってきました。
ただ、こんな感覚をもっている人ってたぶん5~10%ぐらいしかいないんじゃないかと思います。
それで、そういう人は、たいていの場合、天然タイプとかいって小馬鹿にされていることが多いですね。論理的に表現するのが苦手なので、自分の感性を他人にうまく説明できないことが多いのです。
ちなみに、マツコ・デラックスなんかは明らかに必中正射のタイプですけど、メジャーになる前は文を書く仕事をしていたそうです。きっとそれで、自分の感じているもの見えているものを面白おかしく話せるようになったのではないかと思われます。
さて、こういう事を踏まえて世間をみると今もてはやされているのは、必中正射の考え方じゃないでしょうか。
うまくいった人、大成功した人をもてはやしてますが、たいていの場合、必中正射の天才タイプの人間です。だから、他のほとんどの人は真似をしてもまずうまくいくことはありません。
大多数の人には、地道にコツコツ正射必中で生きていく事をおすすめしたいですね。
どんな場所でも靴を揃えて、ゴミは必ず持ち帰り、食事では必ず声をだしていただきますという、まずはそういう当たり前のところからはじめてみるのがいいのじゃないでしょうかね。
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