ブログ「日々整体」

6月7日 品川 再開します。

6月7日(日)より品川の整体を再開します。

すでに予約の受付を再開しています。
希望される方は電話にて申し込みください。

ちなみに、この予約の申し込みですが、IT化できるならしてしまいたいですね。
時間の管理が結局、人力になるもんで簡単に自動化できません。システム組んだりするとそれだけで10~30万はかかるでしょうか?
なんて事を考えていたら、会議室の空きを管理するみたいなアプリはあったような気がしますね。うまいこと使えないか確認してみようと思います。
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生存する意識 植物状態の患者と対話する

『生存する意識 植物状態の患者と対話する』 
エイドリアン・オーウェン著 柴田裕之著 みずす書房


という本を読んだので紹介しておきたいと思います。
ポイントを最初にあげてしまうと、

・植物状態と言われる状態になった人でも一部には意識を保っている人がいる
・植物状態になった人で安楽死を望む人は7%程度

という2点です。

植物状態という事を判断するにはいくつかの試験があるそうです。
目をつむるとか、手を動かすとか、外部からの刺激に反応するとか、そういう検査項目をいくつかこなして反応がないというときに植物状態として判定するそうです。

しかし、実はそのような状態でも2割程度の人は意識を保っているのだそうです。
まれに回復することがあるのはそういうケースのようですね。具体的には、脳の働きに問題が起こっている訳ですが、その働き具合をfMRIという設備で脳内の血流を観測することで把握するのだそうです。


私の感覚からすると意識というのは脳の働きによって生まれるものではありませんから読み始めてすぐに違和感を感じ始めていました。ただ、本を読むのにいちいち反論していては面白くありませんから、著者である医師の考え受け入れながら読んでいくのですけどね。


最初、写真を見せたり、音を聞かせたりした時に脳にどのような反応がでるかから研究が始まります。
著者の元奥さんが植物状態になって、彼女が研究対象になり、どうも意識があるのかもしれないなんて事に気がつくわけです。彼女はその後、回復して通常の生活に戻るわけですが、植物状態であったときの記憶がすべて残っているということでした。

眉1つ、指の1本も動かせない訳ですが、医師や看護師にどのような事をされたかを記憶していてます。検査器具を体の中に何回も突っ込まれたそうですがそれがかなり痛くて辞めてくれとずっと思っていたのだとか。コミュニケーションをと一切とれない状態でも意識ははっきりとしているそうで、介護の現場、認知症なんかでも、意識はしっかりしているけどそれを表現できなくなっているだけなんていうケースがもしかしたらあるのかもしれません。


研究が進むと、

・Yesの場合は、テニスをしているところを想像する
・Noの場合は、家の中を移動しているところを想像する

という方法で脳の反応が明確に変化する事がわかります。
二択でのコミュニケーションがとれるようになった訳です。それで、植物状態の人が安楽死を望むかと質問するとほとんどの人は望まなかった訳です。

この事について、回復した方と医師との間で行われた会話が紹介されていました。


「絶望することはなかったのか?」


という問いに対して


「いつか元に戻るという事がわかっていた。」


というような返事で、非常に興味深いでのす。


私の認識でちょっと説明してみようと思います。
脳というのは、身体感覚の情報を効率的に管理するためのものです。ですから、意識というものがどこに宿るかというと、脳ではないと考えています。

だから、例えばルパン対クローンというアニメの映画で、ルパンの宿敵であったマモーが脳だけの存在になっていましたが、そういうことは起こり得ないと考えています。なぜなら、脳に意識というものがあるわけではないからです。

過去のSFなんかでも、未来の人類は脳と目と指先だけの存在になっているとういものがありましたよね。モニターをみてスイッチを押すという動作さえできれば生存できるという訳です。

それで、安楽死を望むという意識はどこから来るものか?
おそらくですけど、未来に対して希望が持てないときではないかと思います。それで、よくいう話ですが、人間は心配、不安を感じたときに胃が収縮するという運動を起こします。そして、もしその運動ができなくなっている状態のときに、

「安楽死を望むか?」

と質問すると、おそらくのぞまないのではないでしょうかね?

植物状態というのは、栄養を無理やり体に注入している状態ですから、胃が健全に働いていませんので、心配するということができない状態だというわけです。

想像してみてくてだい。
体を動かすことだけでなく、手足をまったく動かせない、眉ひとつ動かせない、他人から声をかけられてもそれに答えられない、自分に意識があると周囲の人は思っていませんし、それを伝えられない状態です。それを本人に聞かせるかどうかは別ですが、医師も回復の見込みはないと判断している。

そんな状態で、自分が回復できることを確信できるでしょうか?そして、その状態で安楽死を望むか?と問われたとに、


「ずっとこのままの状態が続くのであれば・・・。」


と考えてしまうのじゃないでしょうかね?
ところが、実際にその状態に陥ってから回復してきた人たちは、そのような心配や不安を感じていなかったようなのです。

それで、こういう考えが頭にあると、認知症の人に対する接し方や介護について考え方をあらためていった方がいいのじゃないかなと、私はそんな風に思いましたね。

本来は、医学者の研究の成果とその過程をまとめたものです。
基本的には、意識は脳に存在しているという考えがベースにあるので、異論をはさみたくなるは私のような人間はかなり少ないと思いますけどね。

英文がかなりストレートに翻訳しているのでちょっと読みにくいと感じるかもしれませんが、知的好奇心をこれほど満たしてくれる書籍というのはなかなか他では見当たらないと思います。






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