燃える案件
2019年06月27日
最近、10代の若者が、
「学校にいけないでいる。」
ということで整体にやってきています。
高校には入学したのですけど、頭痛がひどくて通えなかったそうです。そういえば突っ込んで聞いていませんでしが、何年もそういう状態だそうですから、高校は自主退学してしまっているのかもしれません。
お医者さんなんかにいくと、起立性調節障害なんていわれるヤツです。
起立性調節障害といわれるヤツは診断があいまいで、これまで何人もそういう若者をみてきましたが、誰一人として同じ状態だという事はありませんでした。それなのに、起こっている現象が似ていて、原因がみつけられないということで『起立性調節障害』という名称で一括りにされてしまっています。
空から何かが降ってくるる現象を「アマテラスの落とし物」とでも命名してみましょうか。
水が降ってきても、氷の粒や結晶が降ってきても、カエルが降ってきても、人工衛星が降ってきても全部、「アマテラスの落とし物」で一括りにして説明してしまうのはちょっと乱暴じゃないでしょうかね。
整体であれば、それでもなんとかなっちゃう事がありますからまだいいのです。でも、原因を見つけてちゃんと対処しようという西洋医学じゃかなりまずいはずです。
丁寧に観察していけば、雨だとか、雪だとか、大陸からやってくる黄砂だとか、桜島から飛んできた灰だとか、地球にはない物質だとか、そういう事はいろいろわかってくるはずなのですけどね。
話がそれたので戻します。
それで、彼の場合、私が最初に気がついたのは顔が変だということです。
別にブサイクだとかそういう意味ではありません。ひと目見て鼻筋に妙な違和感があり、鼻に何らかの負荷がかかっているだろうと思えました。この事からだけでも、頚椎になにか問題があるのは推測できます。
それで最初に、
「中学の頃に、転落事故があったのですがそれが関係してないでしょうか?」
と、私に聞いてこられました。
「あぁ、やっぱりね。」
と、表情を見ていて体を強くぶつけた事があるだろうなぁと私は直感的に思ったわけです。そして、本人も親も、そのあたりからおかしくなったという事がわかっているわけです。おそらくあちこちに同じような相談をしたのだろうと思いますが、取り合ってくれたのはどうも私がはじめてだったようです。
その次に気がついた事は、
「目の動きがおかしい。」
ということでした。
本人にはその自覚はまったくありませんでしたけどね。ついでにいうと家族もそんなもんだと思っていたようで、それが変だとは思っていなかったようです。
で、さらに気がついた事は、
「ペンの持ち方、字の書き方おかしい。」
という事でした。
左手でペンを持って手首をひねらないと字がかけないのです。
「筆では字をかけないだろ?」
と聞いてみましたが、筆は持った事がなかったようです。
聞くと、ごくごく小さい頃からそういうペンの持ち方だったそうで、これまた親は疑問にも思っていなかったようです。
これらだけでもいろいろわかるというか、全ての情報が1つのことを示しています。
それは、
「心臓の動きと力が弱い。」
言い変えれば
「止まらない程度にしか動いていない。」
という感じでしょうかね。
年寄りが寝たきりになっているのと似たような状態です。
若さがありますから動けないところまでいきませんが、この心臓の弱さが頭痛に化けているであろうという事はほぼ間違いないと思われます。もちろん、顔とペンの持ち方だけでなく体の状態を観察したことからわかることも加味して判断していますけどね。
ペンの持ち方から察するに、子供の頃から、おそらく生まれたときにはすでに心臓に力強さはなかったであろうと思われます。だから、赤ん坊の頃から、元気とか活気が感じられるような状態ではなかったはずですが、、特に問題はないということでそのまま成長してきたのでしょう。ところが、その問題が、転落事故をきっかけに生活もままならないような状態にまで悪くなってしまったわけです。
おそらく彼に起こっている事はこういうことであろうと思われます。
ただ、体の様子を観察していっても、どうも辻褄があいません。こう推測するのであれば、
「この部分はこうなっているはずだ。」
というのがあるわけですが、なにか違う感触がするのです。
どうも、彼の場合はかなりユニークな事が起こっているようで、整体しながら体の経過を観察しながら考えなければいけないようです。
実は、何回か見ても未だに彼ほど見通しがつかないというのは私にとっては非常に珍しいのです。もちろんうまくいかない人はいくらでもいるのですけど、そういう人の場合は、
「こっちにいけばいいのはわかるのだけどうまくそっちへ行けない。」
というような感覚なのが、彼の場合は、
「どっちに向かえばいいのかまだによくわからない。たぶん、こっちであっていると思うのだけど」
という具合なわけです。
少なくともなるべく早めに方向だけでも指し示してあげないと、本人が諦めてしまうかもしれませんから、脳みそを灰色に染めてフル稼働させているのですけどね。
ただ、こういう具合にまだ見通しがたっていなくても私はなんとかなりそうな気はしています。これまでだってたいていのことはなんとかなりましたからね。
そして、彼が元気になってくれれば、
「自称専門家たちに、またあれこれと嫌味をいうネタが増えるな!」
と、こういう不純な思惑でやる気がでてきている今日このごろだったりします。
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