がん細胞の話
2018年08月21日
はたらく細胞の7話、サブタイトルが『がん細胞』が非常に面白かったのです。
がん細胞というのは生まれた瞬間に駆除の対象になってしまう細胞です。がん細胞はDNAのコピーがうまくいかなかっただけで、体の中の細胞ですから、生きようとする意思を持って生まれてきているわけです。細胞を擬人化して考えているわけで、生まれたときにはすでに殺される対象であったと、仲間たちが殺されていくなかでただ一人生き残ったがん細胞の気持ちなんていうものを考えることは普通はないじゃないでしょうかね。
野口晴哉氏の著書を見ると、
「ガンなどは、ただの風邪のお化けだ。」
なんて書いてありました。
その時はまったく意味がわからずに、ふーんという程度にしか思えてなかったのです。
しかし、最近になってがんの疑いのあるという方の体をみる機会があったのですが、
「確かにそうかもしれない。」
と思えました。
がんというのがどういう体の状態で起こるものかというと、免疫異常などとは完全に別物というか、一線を画したものだと思えたからです。はたらく細胞では、免疫細胞たちが一丸となってがん細胞と戦って駆逐していたのですが、どう考えてもがん細胞は敵だとは思えませんね。まぁ、自己免疫疾患が敵かというとまた違うのですけけどね。すべての病気を味方にしたときに、人は健全な状態を保てるからです。
これは、風邪に対する理解がない人にはピンとこないとは思いますけどね。
風邪の強弱を単純に表すと、
風邪<インフルエンザ<<<がん
といいうようなものだなぁと、体の様子をみているとまったくこの通りなんですけどね。で、ここで風邪というものがどういうものか定義をしておくと、
「風邪というのは体をリフレッシュして丈夫にするために起こる働き。」
です。
砕いて言うなら体の大掃除をしているようなものです。
ですから、風邪なんか予防していたら体はとっちらかってどんどん弱くなってゆきます。風邪を1回もひかないで成人した人間がどうなるか?大半はニートになってしまうんじゃないですかね。ちょっと前に、そういう人がやってきて、ニートだなぁと思ったので聞いてみると
「俺は芸術家です。」
なんていっていました。
何を作っているのか聞いたら、現代アートで何かを作ろうとしているとかなんとかいってました。残念ながら、私には何か芸術を生み出せる体の状態であるとは思えませんでしたけどね。わかりにくければ、挫折や失敗を一度も経験したことのない人間がどうなるか?なんて考えてみてもいいかもしれませんね。
平たくいうと、風邪をひかないようにしていると、これではだめだよと、インフルエンザにかかるようになるし、インフルエンザを恐れてこれまた予防しているとがんになるという理屈だと思ってもらっておけばいいのじゃないでしょうかね。まぁ、こんな話はぶっ飛んだ理屈にしか聞こえない人が大半かもしれませんけど。
体を丈夫にするという発想がいまの世の中には完全に欠けていると言えます。
病気の予防を必死にやった結果、どういう体になっているか?というのはもうちょっと考えた方がいいんですけどね。子育てしている人なんかには特にいいたい事です。人間っていうのはただ心臓が動いてさえいればいいというわけじゃないんですからね。
そんな事から考えてゆくと、がん細胞が生まれてしまうというのには必ず何らかの理由があると思えます。
もしかしたらがん細胞が増えてしまうようなひ弱な人間はとっとと死んでしまった方がいいから早く死んでもらいましょうみたなことがDNAに書いてある可能性をちょっと考えないわけではないですけどね。でも、おそらく違うと思いますね。体を健全にして元気を発揮するためにがん細胞は生まれてくるのであると思えます。風邪というのは体を丈夫にするためのもので、がんというのはその風邪の親分みたいなものですから。