電話ではまじめに返事しないよという話
2017年05月19日
自分でいうのもなんですが私の人の体の見方は世間とはまったく違います。
意図してそうなったわけではありません。毎日のようにやってくる調子の悪い人たちをなんとか元気にしようと、そのためにどうすればいいかをずっと考えたきたらこうなっただけです。
すると、ちょっと困ったことが起こり始めました。
「これこれこういう問題が体に起こっているのですが、実績がありますでしょうか?」
などという質問が頻繁にあります。
当院に体を運んでもらって体の状態を確認した上でならなんとでも答えられます。しかし、電話でこんな質問をされたら、真面目に答えるに気になれないようになってしまいました。ぜかというと、表にでている現象だけ捉えてあれこれと考えることには全く意味がないからです。
例えば、先日、このブログで紹介しました耳鳴りの原因についてです。
耳鳴りの直接の原因は胸椎5,7番の異常です。しかし、それだけでは足りないのです。本当に大切なポイントは、
「どうして胸椎5,7番が悪くなったのか?」
ということです。
実際、胸椎10番に異常があってそれが影響して5,7番が悪くなっているというケースが実際にあったりします。中途半端な素人判断の考えをいくら聞いたって間違いなく情報が不足しているのです。
で、先日、実際にあったわけです。
女性の方からの電話だったのですが、
「少し前に出産したのですが、出産後に体のある場所にできものができてしまったのです。自律神経の働きに異常があるのではないかと思うのですがそちらでこのような事例に実績はありますでしょうか?」
といいうわけです。
「実績はありませんし、何か考え違いをしているのではないですか?」
と返事をして電話を切りました。
電話できいた状態から、おそらくどういう問題が起こっているかは推測はできるのですけどね。残念ながら、それは電話ではこたえられないのですよ。なぜなら、私は世間一般の人とはちょっと違った体の捉え方をしているからです。
あと、補足しておきますが、自律神経の働きに問題があったらもう先は長くないと思った方がいいですね。自律神経の働きというのは生命の根本的な部分です。そこに異常があるのならもう生きる力はないということでもあります。もう質問の時点で間違っているのですがそこに気が付けませんし、それを説明しても理解する事はまず不可能なようです。
簡単にいうなら、テレビや自動車を修理するような感覚で体を治そうという発想をしている人と電話で話をしてもまったく噛み合わないのです。噛み合わせる努力はずっとしてきたつもりですが、もう、時間の無駄だとしか思えなくなってきたので諦めることにしました。
先に述べた通り、実際にきてもらって体の状態を確認しながら、
「これこれこういうことがおこっていて、こうすれば大丈夫ですよ。」
と話ができればまた違うのですけどね。
というわけで、電話で
「○○なんですがよくなりますか?」
という質問に、わかりませんしどうにもなりませんと答えることにしました。
まぁ、体の状態を確認もさせないで答えを求めるというのが非常に無礼であるというぐらいの感覚は持つほうがよいのではないかと私は思いますね。