手足に力が入らないという話
2016年10月29日
「ブロブに書いている話は都合のいい話だけなのか?」
なんていう質問をもらいました。
うまくいかなったケースというのはたいていが、
「薬を辞めない。」
「私の指導を無視していいとこ取りをしようとする。」
という事で、ブログの記事にもならないような内容ばかりなだけなのですけどね。
まぁ、見ている側の人だとなかなかそうは思えないのかもしれません。それで、
「私の事もブログの記事にできるのか?」
という直球の質問をもらったので、
「それじゃ書きましょう。」
という事になりました。
最初、腕や足に力が入らないのだけど病院で検査をしてもらってもなんの問題もないといわれたということでした。どこかで少し書きましたが、このようなケースは、
1.力が入っている事が自覚できない
2.神経の伝達に問題があって本当に力が入らない
3.全身を連動して体を動かせていない
という3つに分類して考えてしまってよいといえます。
この方の場合、3つめの体のうまく連動できなくなっているというのが原因だと見ています。
理由は簡単で、お腹に異常な緊張が見つかっているからです。おへそのあたりに触れると、お腹に大きな石ころのような堅いものがあるのがわかります。当然ですが、抑えるととても痛いのが、私が触れる自覚できるようですが、自分で触っても見つけられないようですから見つけ方はちょっとコツがいるようです。
「運動をする時には、丹田に力を集めるのが大切だよ。」
なんていう話は誰でも聞いた事があるのではないかと思います。ところが、お腹にこのような緊張があるせいで丹田にうまく力を集めることができないようになっているわけです。
もう少し砕いて説明してみましょう。
野球のピッチャーが足首を怪我したとします。すると、ボールをうまく投げられなくなります。
「手で投げるのだから、足首を怪我したって関係ないだろう。足首がうごかないから、イスにすわって手だけでボールをなげろ!」
なんていう人はまずいないはずです。
ピッチャーは、全身をうまく使ってなげるから、威力のあるボールを投げることができます。つまり、手でボールを投げるという運動をみても、手、胴体、足、足先にわたって全身を使わないとうまくボールを投げられないわけです。もちろん手だけでボールを投げる事は可能です。でも、それで力をコメて投げらる事は不可能です。
この方の場合、お腹に緊張があるせいで体をうまく動かせなくなっているというわけです。
このような状態には名称がついていないため、具体的にどのように相談すればよいかもわからないず困っている人はもしかしたら多いのかもしれません。
たいていの場合、整体でお腹の緊張をとればすればすぐにかわってきます。
ただ、薬漬けになっていた傾向のある人は時間のかかる傾向があるかもしれません。最近でいうと、このような状態になった方の体が変わるのに3~4ヶ月ほどかかりました。また、体が変わるときは、1ヶ月以上熱が続き、その後変わってくるという経過をたどりました。
今回の方は整体に来られてから4ヶ月程度たっています。
ここでやっと、大きな変化が体にでてきました。数年前に、腰痛をかかえていて、それを放置していたそうです。別に何の痛みも違和感もなかったのですが異常として体の中に潜んでいたのです。私は、これが原因でお腹の緊張がなかなか抜けなかったのだろうと考えています。そうであれば、この後、熱を出すとともに強い腰痛がでて、その後回復という風に変化してゆくだろうと思います。
最初相談ニコられたときは、不安、動悸、息苦しくなる、不整脈がでるという事がでした。
ですから、最初はその影響だろうと考えていたのです。また、整体してゆくと泌尿器の働きとても弱いという事がわかってきました。話をきくと、子供のころにはそのせいでずっと通院していたそうです。このことから、交感神経の働きがとても弱いということもわかってきます。
ただ、これが本当の原因なら、自律神経の働きが整うのにあわせてお腹の緊張がとれて力がはいるようになってくるはずなのです。ところが、体はどんどん元気になっているのに、本人はそれを自覚することができず、
「ずっと手足に力がはいらない、ちっともよくなっている感じがしない。」
と言い続けていました。
私は、
「まぁ、おそらく他になんかあるのだろう。」
と思っていたわけですが、4ヶ月目にしてやっとそれが表にでてきました。
それが先に述べた古い腰痛です。腰椎5番の異常で、これは体が強く冷えてしまっている事を示しています。痛みを感じなくなっていただけで、それが原因で体の働きを狂わせていたわけです。
過去の故障や病気などがちゃんと治っていなかったせいで体に異常がでてくるという事があります。
痛みがなくなったら治ったと安易な考え方をしてしまうと、後々になって深刻な問題になってしまうこともあるというわけです。少なくとも本人はもう何の異常も感じていないわけですから、問題があることなど一切わかりませんしね。ただ、こういうのは整体で体を整えていくうちにちゃんと表にでてきますし、表にでてこなければ解決することができないものです。
とりあえず、
「これが最後で、もう何もでてこなかったらいいね。」
なんていう話を今はしています。
現在進行中の話ですので、後日どうなったかはまたこのブログに書こうと思います。
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