汗の話
2016年05月26日
人間の体は汗をかくことで調整するようにできています。
逆の言い方をすると、汗をかかないとうまく調整できないということです。ですから、運動する事の最大のポイントは汗をかくということだといえます。
汗をかく働きは胸椎5番が関係しています。
胸椎5番が硬くなっていると、うまく汗がかけなくなっている状態といえます。近年は、熱中症対策に注目するあまり、エアコンをつけて汗をかかないような努力をしてしまっています。汗をかけないでいると、腎臓や膀胱など泌尿器の働きが悪くなってしまいます。
エアコンの嫌いな女性は、体がこのような状態になっています。
エアコンで冷えきった職場でひざ掛けして体を温めているような人が当院にはよく相談にこられますね。こうなると汗をまったくかけなくなってしまっているので、体がだるい、足がおもい、むくんでしまう、筋肉が痛むなどなど様々な不調を感じ始めるはずです。
汗をかけないという状態には異様に汗をかくという状態になることがあります。
汗をかけないのに、汗をかくと矛盾したことをいっているように思うかもしれませんが、間違いではありません。汗をかくことで、体の調整をやるというのは老廃物を汗と一緒に体の外にだすという働きです。行き過ぎた汗かきというのは、この老廃物を外にだすという働きがとまっている状態ですので、いくら汗をかいても水分が体の外にでているだけなのです。
「気持よく汗をかく。」
という言葉があります。
汗をかくということ、体の外に老廃物や疲労物質がでていくということですから、体がとてもすっきりするのです。異様な汗かきというのは、気持ちよくかけてない状態だということです。
さて、私が整体に取り組んでいて一番時間のかかるのが、この汗をうまくかけないという人たちです。一度、汗をかく働きが体から失われるとそれを取り戻すのにはかなりの時間と労力がかかってしまうことが少なくありません。熱中症より、よほどこっちのほうが怖いと私は思います。